ログリッチ3連勝で総合Vに王手…ティレーノ~アドリアティコ第6S

イタリア半島をはさむティレニア海とアドリア海を結ぶ7日間のステージレース、ティレーノ〜アドリアティコは3月11日、オシーモ・スタッチオーネ〜オシーモ間の193kmで第6ステージが行われ、ユンボ・ビスマのプリモシュ・ログリッチ(スロベニア)が3日連続で優勝。総合優勝に大きく前進した。

ファンアールトがログリッチをゴールまで牽引する。ティレーノ~アドリアティコ第6ステージ ©Fabio Ferrari/LaPresse

ログリッチは大会通算4勝目。同大会でこれまでステージ3連勝をしたのは1992年のモレノ・アルゼンチン(イタリア)と2005年のオスカル・フレイレ(スペイン)で、ログリッチで3人目。1大会で3勝を挙げたのは2008年のフレイレ以来となる。

ティレーノ~アドリアティコ第6ステージ ©Fabio Ferrari/LaPresse

ファンアールトが勝つために乗り込んだが、計画は変更された

「こんなにいいシーズンをスタートさせたことはないと思う。ステージ3連覇というのはクレイジー」とログリッチ。

青色のマリアアッズーラを着用するログリッチを援護するユンボ・ビスマ勢。ティレーノ~アドリアティコ第6ステージ ©Fabio Ferrari/LaPresse

「開幕前のチームの戦略は、今日の結果とは少し違うものだった。ワウト・ファンアールトが勝つために乗り込んだが、計画は変更された。総合優勝を確保するためには誰もがチャンスを犠牲にしなければならない。ボクが再びステージ優勝を目指すチャンスを与えてくれた要因だ。

明日の最終ステージを締めくくるために集中力を持ち続けたい。ケガから戻ってきてチームとレースするのは本当にクールだ。目標となるジロ・デ・イタリアはもうすでにスタートできる準備が整っているけど、5月だし、なにが起こるか見てみたい。今はシーズンの始まりに過ぎない。フィールドのレベルは超高く、レースはとても難しいが、私はそれを楽しんでいる」

ティレーノ~アドリアティコ第6ステージで最後の激坂を突き進む ©Fabio Ferrari/LaPresse
ティレーノ~アドリアティコ第6ステージはログリッチが有力選手のスプリント勝負を制した ©Fabio Ferrari/LaPresse
ティレーノ~アドリアティコ第6ステージで首位を死守したログリッチ ©LaPresse

ログリッチ完全復活の2連勝…ティレーノ~アドリアティコ第5S

イタリア半島をはさむティレニア海とアドリア海を結ぶ7日間のステージレース、ティレーノ〜アドリアティコは3月10日、モッロ・ドーロ〜サルナーロ・サッソテッロ間で第5ステージが行われ、ユンボ・ビスマのプリモシュ・ログリッチ(スロベニア)が前日に続いて優勝。

ティレーノ~アドリアティコ第5ステージを制したログリッチ。悪天候のため表彰は室内で行われた ©LaPresse

前日にログリッチは、首位レナード・ケムナ(ドイツ、ボーラ・ハンスグローエ)まで6秒差の総合2位と肉薄していて、この日は区間1位で10秒のボーナスタイムを獲得。ケムナは同タイムの区間5位でボーナスタイムを獲得できず、総合成績でログリッチが4秒差で首位に躍り出た。

ティレーノ~アドリアティコ第5ステージ ©Fabio Ferrari/LaPresse

ログリッチは大会通算3勝目。スロベニア勢としてタデイ・ポガチャル(UAEエミレーツ)の3勝に並んだ。2019年に総合優勝しているログリッチはこれでリーダージャージ着用日数を8日に伸ばした。ログリッチがステージレースでリーダーとなったのは2022年8月23日のブエルタ・ア・エスパーニャ以来で、199日ぶり。

この日は強風を伴う悪天候で、山岳に設定されたゴール地点を2.1km山麓側に移動して距離短縮。165.6kmで行われた。

ティレーノ~アドリアティコ第5ステージ ©Fabio Ferrari/LaPresse

ジロ・デ・イタリアのためにウィルコやクーンと一緒に走っておきたかった

「昨日に続いて勝つのはクレイジーだけど、本当にクールで楽しい。谷で突風があり、上りでも突風があった。そんななかで今日、ヨーロッパで開催された唯一のプロレースとなった」とログリッチ。フランスのパリ〜ニースは悪天候を懸念して中止となっている。

ティレーノ~アドリアティコ第5ステージを制したログリッチ(右) ©LaPresse

「昨日よりもはるかに大きな丘を登るのに苦労したが、最後にはスプリント勝負となる可能性が見えた。ウィルコ・ケルデルマンに力を貸してもらい、ステージ優勝のチャンスがつかめるように頼んだ。ステージで2勝を挙げ、ティレーノ〜アドリアティコに来る前に予想していたこと以上を成し遂げた。

この大会を今季のプログラムに追加した理由の1つは、ジロ・デ・イタリアでアシスト役となるウィルコやクーン・ボウマンと一緒にレースをすること。明日は彼らと一緒にジャージを守るために最善を尽くしたい」

ログリッチが復活V…ティレーノ~アドリアティコ第4ステージ

イタリア半島をはさむティレニア海とアドリア海を結ぶ7日間のステージレース、ティレーノ〜アドリアティコは3月9日、グレッチョ〜トルトレート間の218kmで第4ステージが行われ、ユンボ・ビスマのプリモシュ・ログリッチ(スロベニア)が優勝。

ティレーノ~アドリアティコ第4ステージを制したログリッチ ©LaPresse

総合成績では5秒遅れの区間17位でゴールしたレナード・ケムナ(ドイツ、ボーラ・ハンスグローエ)が、イネオスグレナディアーズのフィリッポ・ガンナ(イタリア)に代わって首位に立った。

ティレーノ~アドリアティコ第4ステージ ©Fabio Ferrari/LaPresse

ログリッチの優勝は2018年の第3ステージ以来で2回目。スロベニア勢はタデイ・ポガチャルの3勝を含めて通算5勝目。

ユンボ・ビスマはエースのワウト・ファンアールト(ベルギー)がトム・ピドコック(英国、イネオスグレナディアーズ)と交錯して落車。この日だけで7分40秒遅れて総合優勝争いから脱落した。

ティレーノ~アドリアティコ第4ステージでケガから復帰したログリッチ(右から2人目)が動いた ©Fabio Ferrari/LaPresse

ケムナがステージレースで首位に立ったのはジュニア時代以来で、プロレースでは初めて。ジロ・デ・イタリアとツール・ド・フランスの大会途中で総合2位に位置して首位に肉薄した実績がある。

ティレーノ~アドリアティコ第4ステージ ©Fabio Ferrari/LaPresse – Greccio – Tortoreto. In the pic:

ジロ・デ・イタリアでの完全復活のために参戦した…ログリッチ

「最後にレースで優勝してから久しぶりなので、その瞬間を楽しんでいる」と2022ブエルタ・ア・エスパーニャを落車負傷でリタイアし、ケガからの懸命の復帰を余儀なくされていたログリッチ。

「1カ月の厳しいトレーニングを積んだ。自分自身と家族には多くの犠牲を払った。ハードなトレーニングの後、レースをする準備ができていると感じたので、レース活動を再開し、自宅でのトレーニングでは得られないジロ・デ・イタリアへの最後の一歩のためにティレーノ~アドリアティコに参戦した。

自分の勝利には少し驚いている。チームは別の計画を持っていたが、ロードレースでは計画していた作戦がどのように急速に変化するかよく知っている。クラッシュを回避できてよかったし、ワウト・ファンアールトが数日後には元気になって走れるようになることを願っている。明日はどうなるかわからない。私だけでなく、多くの選手が強いので」

テレマーク姿勢をキメるログリッチ。ティレーノ~アドリアティコ第4ステージ ©Gian Mattia D’Alberto/LaPresse

ログリッチとの6秒差はないも等しい…首位のケムナ

「今日は総合成績でリードできるとは思っていなかったが、とてもうれしい。ステージレースをリードするのは初めて。昨年のジロ・デ・イタリアで素晴らしい経験をしたので、イタリアで勢いを維持できてよかった」とケムナ。

「明日の上りは今日よりも適しているが、多くのトップライダーが争う非常に難しいステージになるはず。プリモシュ・ログリッチの存在は常に懸念事項だ。彼との6秒のリードはそれほど多くないから」

レナード・ケムナが首位に立った ©Gian Mattia D’Alberto/LaPresse

ログリッチが前日の負傷でブエルタ・ア・エスパーニャ第17ステージ不出走

ユンボ・ビスマチームは、ブエルタ・ア・エスパーニャで史上初の4連覇に挑んでいたプリモシュ・ログリッチ(スロベニア)が8月7日の第17ステージに出走しないことを発表した。

ログリッチが落車。傷つきながらも自転車に乗り直してゴールを目指す ©Unipublic Charly López

ログリッチは第16ステージの残り2.7kmからアタック。総合1位のレムコ・エベネプールに揺さぶりをかけ、5選手と第1集団を形成してゴール勝負へ。残り100mでフレッド・ライト(バーレーンビクトリアス)の後輪に接触して転倒。負傷した。

ログリッチ落車、エベネプールがパンク…波乱のブエルタ・ア・エスパーニャ第16S

第77回ブエルタ・ア・エスパーニャは9月6日、サンルカル・デ・バラメダ〜トマレス間の189.4kmで第16ステージが行われ、2019年の世界チャンピオン、マッズ・ピーダスン(デンマーク、トレック・セガフレード)が5人のゴール勝負を制し、第13ステージに続いて優勝した。大会通算2勝目。

ゴール手前75mで単独落車したログリッチがチームメートに背中を押されながらゴールを目指す ©Unipublic Charly López

史上初の大会4連覇をねらうプリモシュ・ログリッチ(スロベニア、ユンボ・ビスマ)はゴール手前でアタック。ピーダスンら4人とスプリント態勢となったところで単独落車した。ケガを負って大きく遅れてゴールしたが、ルール適用によりピーダスンと同ライムでのゴール扱い。

2022ブエルタ・ア・エスパーニャ第16ステージ ©Unipublic Charly López

一方、首位のレムコ・エベネプール(ベルギー、クイックステップ・アルファビニル)は残り2.5kmでパンク。トップと8秒遅れのメイン集団と同じゴールタイムがルールによって与えられた。首位を守ったエベネプールと総合2位ログリッチとの差は1分34秒から1分26秒に縮まった。

2022ブエルタ・ア・エスパーニャ第16ステージ ©Unipublic Charly López

大会の医療速報は、ログリッチが肘、股関節、膝、肋骨の表層部に擦過傷を負ったと発表。ユンボ・ビスマチームは翌日の7日にログリッチが競技を続けるかどうかを発表する。

2022ブエルタ・ア・エスパーニャ第16ステージ ©Unipublic Charly López
ピーダスンが第16ステージで優勝 ©Unipublic Charly López

●4賞ジャージ
マイヨロホ(個人総合成績)レムコ・エベネプール(ベルギー、クイックステップ・アルファビニル)
マイヨベルデ(ポイント賞)マッズ・ピーダスン(デンマーク、トレック・セガフレード)
マイヨルナレス(山岳賞)ジェイ・バイン(オーストラリア、アルペシン・ドゥクーニンク)
□マイヨブランコ(新人賞)レムコ・エベネプール(ベルギー、クイックステップ・アルファビニル)

ログリッチが落車。傷つきながらも自転車に乗り直してゴールを目指す ©Unipublic Charly López

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ログリッチが第4ステージを制して首位に【ブエルタ・ア・エスパーニャ】

第77回ブエルタ・ア・エスパーニャは8月23日、ビトリアガステイス〜ラグアディア間の152.5kmで第4ステージが行われ、プリモシュ・ログリッチ(スロベニア、ユンボ・ビスマ)が少人数のゴール勝負を制して優勝。総合成績でも首位に立った。

ログリッチが小集団のゴール勝負で優勝 ©Unipublic

●4賞ジャージ
マイヨロホ(個人総合成績)プリモシュ・ログリッチ(スロベニア、ユンボ・ビスマ)
マイヨベルデ(ポイント賞)サム・ベネット(アイルランド、ボーラ・ハンスグローエ)
マイヨルナレス(山岳賞)ジョアン・ボウ(スペイン、エウスカルテル・エウスカディ)
□マイヨブランコ(新人賞)イーサン・ヘイター(英国、イネオスグレナディアーズ)

2022ブエルタ・ア・エスパーニャ第4ステージ ©Unipublic
2022ブエルタ・ア・エスパーニャ第4ステージ ©Unipublic
2022ブエルタ・ア・エスパーニャ第4ステージ ©Unipublic
ブエルタ・ア・エスパーニャ第4ステージ ©Unipublic2022
ログリッチが第4ステージでマイヨロホを早くも獲得 ©Luis Angel Gomez/SprintCyclingAgency©2022

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