内野艶和と兒島直樹がアジア選手権のポイントレースで優勝

インドのニューデリーで開催されている2024トラックアジア選手権大会は4日目の2月24日、ポイントレース決勝が行われ、男子は兒島直樹(ブリヂストンサイクリング)、女子は内野艶和(楽天Kドリームス)がともに優勝してアジアチャンピオンになった。

2024アジア選手権ポイントレースで優勝した内野艶和(左)と兒島直樹 ©日本自転車競技連盟

全てのポイント周回で着実にポイントを積み重ねた内野が59ポイントを獲得して優勝した。

2024アジア選手権女子ポイントレースで内野艶和が優勝 ©日本自転車競技連盟
兒島直樹が2024アジア選手権男子ポイントレース優勝 ©日本自転車競技連盟

ジュニア男子個人パシュートでは三浦一真(湘南工科大附属高)が予選を2位で通過し、決勝ではその予選のタイムをさらに縮め、台湾に競り勝って優勝した。

三浦一真が2024アジア選手権ジュニア男子個人パシュート優勝 ©日本自転車競技連盟

ジュニア男子ポイントレースでは木綿崚介(松山学院高)が最後のポイント周回までもつれ込む接戦となったが、2位になった。

木綿崚介(左)が2024アジア選手権ジュニア男子ポイントレースで2位 ©日本自転車競技連盟

今村駿介、兒島直樹がマディソンで激闘を制して金【アジア競技大会】

中国の杭州で開催されている第19回アジア競技大会は自転車競技のDAY-5となる9月29日、トラック男子マディソンが行われ、今村駿介、兒島直樹がペアを組む日本が優勝した。日本勢は内野艶和(つやか)垣⽥真穂のペアが優勝し、男女ともにこの種目を制した。

2023アジア競技大会トラック男子マディソンで優勝した今村駿介と兒島直樹 ©日本自転車競技連盟

今村、兒島で参戦した日本は、序盤の落車が響き、韓国と一進一退のレース展開となったが、最終のスプリント周回で先着したことで、韓国と同ポイントながら上位となって優勝、金メダルを獲得した。

今村駿介のコメント
「結果的に勝ててよかったです。兒島選手が全部助けてくれたので、兒島選手のためと思って必死でした。途中の落車で痛みとの闘いでしたが、それでも集中力を切らしたらダメだと思い耐えながら走りました。でも、やってはいけないミスでしたので、今後は気をつけたいと思います。ケガをしっかり治して、オリンピックに向けて再始動していきます」

2023アジア競技大会トラック男子マディソンで優勝した今村駿介(中央左)と兒島直樹 ©日本自転車競技連盟

兒島直樹のコメント
「余裕を持って戦えると思っていたのですが、序盤の落車で思うように走れなくて結果的に接戦となってしまいました。最後はきつかったですが、日本のためにも勝たなくてはいけなかったので、2人で息を合わせて、力を振り絞って頑張りました。今村選手とも初めて組んだのですが、いい経験になりました」

男子ケイリンはまさかの中野慎詞4位、太⽥海也7位

男子ケイリンは決勝に駒を進めた中野慎詞だったが、逃げ切りという予想外の展開に対応できず、4位という不本意な結果となった。準決勝で敗退した太⽥海也は、7-12位決定で先着、全体の7位でレースを終えた。

2023アジア競技大会トラック男子ケイリンの中野慎詞 ©日本自転車競技連盟

中野慎詞のコメント
「ちょっと予想外の展開で、対応できませんでした。それでも、この展開で勝つということは相手の作戦でもありますし、実力がなければ逃げ切れないと思いますので、そこは相手を認めつつ自分もしっかり反省しなくていけません。まれにある展開でしたが、それでも自分がメダルを獲れなったのは、ちょっとすっきりしないです。これからも、オリンピックに向けて重要な戦いが続きますので、しっかりコンディションを整えて勝ち切れる ように努力していきます」

2023アジア競技大会トラック男子ケイリンの太田海也 ©日本自転車競技連盟

●アジア競技大会のホームページ(JOC)

チームパシュートで日本勢は男女とも金【アジア競技大会】

中国の杭州で開催されている第19回アジア競技大会は自転車競技のDAY-3となる9月27日、トラックで男女のチームパシュートが行われ、日本勢は梶原悠未、垣田真穂、内野艶和、池田瑞紀で臨んだ女子、松田祥位、窪木一茂、橋本英也、兒島直樹で臨んだ男子ともに1-2決定戦で中国を逆転で制して優勝した。

アジア競技大会トラック女子チームパシュートで優勝した、左から垣田真穂、内野艶和、梶原悠未、池田瑞紀 ©日本自転車競技連盟

【男子チームパシュート(1-2決定戦)】4km(250mx16周)

レース前半は中国に先行を許すも、後半に逆転した日本は、じわじわとその差を広げ、大会記録となる3分52秒757で優勝した。

2023アジア競技大会トラック男子チームパシュートで日本チームが優勝 ©日本自転車競技連盟

橋本英也のコメント
「勝ててよかったです、最高です。チームメイトそれぞれがベストのパフォーマンスを出すことができて、本当によかったです。オリンピックを目指す立場では、アジア大会を勝つのは当然というところで、取りこぼさずにしっかり勝ち切れました。パリオリンピックを目指せる環境を作ってもらえるのは、みなさんのお陰。来年のオリンピック、その先の自転車界のためにも、これからも頑張って行きます」

【女子チームパシュート(1-2決定戦)】4km(250mx16周)

ラップごとに一進一退の攻防となる中、レース後半には中国優勢の展開で迎えた最終ラップで見事な逆転劇を演じた日本が、大会記録を更新する4分21秒224で優勝した。

2023アジア競技大会トラック女子チームパシュートで日本チームが優勝 ©日本自転車競技連盟

梶原悠未のコメント
「勝ててよかったです、ホッとしました。才能のある、高いモチベーションを持った若い選手が入って来てくれて、日本代表全体のレベルを上げることができたので勝つことができたと思います。この勢いで、パリオリンピックに向けてみんなで頑張っていきたいと思います。オムニアムでも、金メダル獲得に向けて頑張ります」

内野艶和のコメント
「今日は、接戦でしたが勝てて本当によかったです。この後、マディソンも控えていますので、また勝てるように頑張ります」

●アジア競技大会のホームページ(JOC)

パリ五輪を目指す日本中距離陣は予選敗退で厳しい道のり

2023 UCIトラックネイションズカップ第3戦が4月20日にカナダのミルトンで開幕し、2024パリ五輪のトラック中距離枠獲得を目指す日本は男子チームパシュート予選で9位、女子は10位となり、ともに本戦進出を逃した。

女子チームパシュートの日本チーム ©JCF

池田瑞紀(チーム楽天Kドリームス/早稲田大)、梶原悠未(TEAM Yumi)、内野艶和(チーム楽天Kドリームス)、垣田真穂(チーム楽天Kドリームス/早稲田大)で臨んだ女子チームパシュート予選。8位の予選突破攻防となり、ターゲットタイム4分24秒台に3カ国が同居する形となったが、日本代表はコンマ4秒およばずに予選敗退した。

2023 UCIトラックネイションズカップ第3戦 ©JCF

橋本英也(チームブリヂストンサイクリング)、窪木一茂(チームブリヂストンサイクリング)、今村駿介(チームブリヂストンサイクリング)、兒島直樹(チームブリヂストンサイクリング/日本大)で臨んだ男子チームパシュート予選。女子同様に8位ぎりぎりの攻防戦となり、ターゲットタイム3分55秒台に4カ国が同居する形となったが、日本代表はコンマ1秒以下の僅差で9位となり予選敗退した。

男子チームパシュートの日本チーム ©JCF

大会2日目のエリミネイションでも日本は上位に食い込めず

24選手で行われた女子エリミネーションが大会2日目の21日に行われ、日本からは池田、内野が参戦。スタート直後の最初のスプリントラップで池田がエリミネイト(排除)され、早々にレースを離脱。内野も中盤まで粘ったものの、ちょうど半分の12回目のスプリントラップでエリミネイトされ13位でレースを終えた。

女子エリミネーション ©JCF

男子も24選手でで行われたエリミネーション。今村は5回目のスプリントラップでエリミネイト、全体の20位。橋本は表彰台圏内が見えてきたところで足元をすくわれ、スプリントで差されてしまい6位でレースを終えた。

男子エリミネーション ©JCF
2023 UCIトラックネイションズカップ第3戦 ©JCF

兒島直樹が全日本選手権U23男子でナショナルチャンピオンに

第89回全日本自転車競技選手権ロードレースは大会2日目となる10月23日、広島県中央森林公園サイクリングロードで男子U23ロードレース(10周123.0km)が行われ、兒島直樹(ブリヂストンサイクリング)が優勝した。131人出走、56人完走。

兒島直樹が全日本選手権U23男子のチャンピオンに ©JCF

晴天の中、午前8時に男子U23のロードレースがスタート。天野壮悠(シマノ)、平井光介(EQADS)、留目夕陽(中央大)、小出樹(京都産業大)、山田拓海(早稲田大)らが三段坂を積極的に行く。残り7周で小出と松原颯祐(日本体育大)が逃げるが集団に吸収される。

全日本選手権U23男子 ©JCF

その後、残り5周に河野翔輝(ブリヂストンサイクリング)が単独で逃げるがやはり集団に吸収される。最終周回、兒島が単独で先行、その後ろを山本哲央(ブリヂストンサイクリング)、寺田吉騎(Asia Cycling Academy)、大河内将泰(鹿屋体育大)の3名が追う。

最後は兒島が後続3名に7秒差をつけて逃げ切り、初優勝を飾った。

全日本選手権U23男子 ©JCF

男子U23ロードレース
1 兒島直樹 福岡(ブリヂストンサイクリング)3:03:44
2 山本哲央 山梨(ブリヂストンサイクリング)3:03:51
3 寺田吉騎 静岡(Asia Cycling Academy)3:03:51

全日本選手権U23男子の2位争いは山本哲央が制した ©JCF

ブリヂストンサイクリングに2024パリ五輪を目指す新戦力

自転車競技チーム「TEAM BRIDGESTONE Cycling (チームブリヂストンサイクリング)」の 2021年体制と機材サポート選手をブリヂストンサイクルが発表した。

新体制では、パリ2024大会までのワールドワイドパートナーとして、東京2020大会を含む 2021年シ ーズンに向けたチーム力強化に加え、2024年も視野に入れた選手の育成も行うべく、新たに4人の有望な若手選手をチームに迎えた。

ロード・トラックチーム監督には、過去ブリヂストンの選手として競技を経験し、引退後はチームの運営・マネジメントを通じて選手を支えてきた宮崎景涼が新たに就任した。

新山響平のコメント
「中距離とロードが主体のチームですが、短距離も負けないぐらい人気を出せるよう、パリ 2024オリンピ ックでのメダル獲得を目標に活動していきます」

新山響平

河野翔輝のコメント
「2021 年は学生最後の年なので、取れる学生タイトルは全て取りにいきます。そして、全日本王者が多く 所属するチームの一員として、強いだけでなく、多くの方に応援していただけるような走りをします」

河野翔輝

兒島直樹のコメント
「パリ2024オリンピック自転車競技トラック男子オムニアムでの出場を目標とし、今は追いかけるだけの 尊敬するチームの先輩方の背中に、いずれ追いつき、そして追い抜けるよう挑戦していきます」

兒島直樹

山本哲央のコメント
「パリ2024オリンピック自転車競技トラック男子チームパシュートと男子マディソンでの出場を目指してい ます。トラックはもちろん、ロードでも平坦や山岳問わずに勝ちを狙っていけるような選手になります」

山本哲央

宮崎景涼新監督のコメント
「2021年シーズンから、ロード・トラックチームの監督に就任することになりました。チーム最大の目標は2021年に延期となった東京2020オリンピックにおいて、チーム所属選手で東京2020オリンピック自転車競技トラック男子の日本代表内定選手の橋本英也と脇本雄太がメダルを獲得することなので、それを達成できる環境を、代表チームと連携しながら築いていきます。

また、チームとしてはその先にあるパリ2024オリンピックでのメダル獲得も目指しており、今回、次世代を担う有望な若手選手を新たに迎え、選手育成、チーム力強化を図ってまいります。2021年以降も強いチ ームブリヂストンの活躍にご期待ください」


TEAM BRIDGESTONE Cycling
自転車競技・ トラック/ロード

窪木一茂・近谷涼・橋本英也・徳田優・今村駿介・ 脇本雄太・太田りゆ・平野星矢(MTB 兼務)・沢田時(MTB 兼務)・ 新山響平・河野翔輝・兒島直樹・山本哲央 (計 13 名)
自転車競技・ MTB クロスカントリー
平野星矢・沢田時 (計 2 名)

機材サポート選手
トライアスロン 上田藍・ゴードンベンソン (計 2 名)
パラトライアスロン 谷真海・秦由加子 (計 2 名)
自転車競技・トラック 梶原悠未・小林優香 (計 2 名)

TEAM BRIDGESTONE Cycling

東京1964オリンピックが開催された同年にブリヂストンサイクル自転車競技部として設立した自転車競技チーム。さまざまな困難を乗り越えながら夢に向かって挑戦し続けるすべての人の挑戦・旅(Journey)を支えていくという思いを表現した 「CHASE YOUR DREAM」を体現するべく、「チームブリヂストンアスリート・アンバサダー」を中心に、それぞれの競技で表彰台を目指し挑戦するアスリートが所属している。

また、2018年シーズンからは、チームの活動拠点を静岡県三島市に移し、自転車競技を紹介する講演会や保育園、こども園の園児を対象としたランニングバイク出前教室などの地域イベントに参加し、自転車を楽しむ文化を「レガシー」として根づかせる活動にも取り組んでいる。
●ブリヂストンサイクルのホームページ