大坂なおみが最優秀スポーツ選手賞…日本勢初の快挙

女子テニスの大坂なおみが日本時間の5月7日、スポーツ界のアカデミー賞と言われるローレウス年間最優秀女子選手賞に選出された。男女を通じて日本勢初。2019年に受賞した新人賞に続く選出だが、今回はあらゆるスポーツの女子選手の頂点に選ばれた。

ローレウス年間最優秀女子選手賞の大坂なおみ

世界40カ国以上でスポーツを通じた社会貢献活動に取り組んでいるローレウスが、2021年5月6日(現地時間)にローレウス世界スポーツ賞2021の授賞式をオンラインで行い、全10部門の受賞者を発表した。

2020年のスポーツシーンにおいて最も優れた功績を残した個人や団体を表彰した。

ローウス年間最優秀女子選手賞に大坂なおみ

2度目の全米オープンテニス優勝を果たした大坂がローレウス年間最優秀女子選手賞を受賞。2019年の年間最優秀成長選手賞と合わせて2度目の受賞となった。日本人として同賞の受賞は初。競技外でも、アフリカ系米国人の名前を記したマスクを試合ごとに着用して「Black Lives Matter」の活動を支援するなどの実績も評価された。

大坂なおみ

大坂なおみのコメント
「私がロールモデルとするたくさんの先輩がこの賞を受賞されるのを見てきました。今回、自分が受賞してみて、この賞の重みを感じています。受賞できたことを心からうれしく思っています。コートの上で私が行った活動について、声を上げることが大切だと思いました。私は自分に自信がなくて、周囲からどう思わ れているか心配になり、行動に移すのを何度もためらいました。でも、その機会があるなら、行動することがとても大切だと思いました。今後の目標は、できる限り多くの人をサポートし、できる限り多くの人に影響を与え、もっと影響力のある、いい人間でありたいと思っています」

男子はグランドスラム優勝20回を達成したラファエル・ナダル

全仏オープンテニスで13回目の優勝を果たし、ロジャー・フェデラーと並ぶグランドスラム優勝20回を達成したラファエル・ナダルが受賞。2006年の年間最優秀成長選手賞、2011年の最優秀男子選手賞、そして2014年の最優秀復帰選手賞に続く、4度目の受賞。

ラファエル・ナダル

ラファエル・ナダルのコメント
「私は素晴らしいライバルたちに恵まれました。このトロフィーを受賞するに値するライバルや、アスリートにも祝福を贈りたいと思います。今年は私が受賞することになりました。これ以上の幸せはありません。13回目の全仏オープン制覇を果たし、20回目のグランドスラム優勝によって、ロジャー・フェデラー に並んだことは忘れられない瞬間です。最大のライバルであり、親友でもある彼と肩を並べることができてとてもうれしいです。私たちがコート内外で一緒に過ごしてきた歴史の中でも非常に特別なことです。私たちが直面しているパンデミックは、前例のないものです。辛い思いをされたり、大切な人を亡くされたすべてのご家族を支えられるようなメッセージを贈りたいと思います」

年間最優秀復活賞のマックス・パロット

●ローレウスのホームページ

大坂なおみが世界スポーツ賞最終候補…日本選手初受賞なるか

テニスの大坂なおみが、世界のスポーツシーンで最も優れた功績を残した選手を称えるローレウス世界スポーツ賞2021の年間最優秀女子選手の最終候補にノミネートされた。年間最優秀復活選手部門にはバドミントンの桃田賢斗がノミネートされた。

大坂なおみ

大坂はアスリートオブザイヤーでも日本勢初受賞

世界40カ国以上でスポーツを通じた社会貢献活動に取り組んでいるローレウスが主催するローレウス世界スポーツ賞2021は、1000人を超える世界中のスポーツジャーナリストの投票によりノミネートが決定した。このあとは69人のローレウス・ワールド・スポーツ・アカデミーメンバーによる投票が行われ、その投票結果をもって受賞者が決定する。

大坂は国際スポーツプレス協会(AIPS)のアスリートオブザイヤーでも日本勢として初受賞した実績があり、今回も有力候補と言われている。

ローレウス世界スポーツ賞2021の6部門にノミネートされた選手・チーム・団体

年に一度、スポーツシーンにおいて最も優れた功績を残した個人や団体を称える同賞は、2021年で22回目を迎え、今日ではスポーツ界において最も名誉あるアワードの一つと称されている。2020年は大坂がローレウス年間最優秀女子選手部門、ラグビー日本代表チームがローレウス年間最優秀成長部門にノミネートされていた。

バドミントンの桃田賢斗が年間最優秀復活選手部門にノミネートされた

年間最優秀女子選手部門には大坂のほか、自転車世界選手権でロードレースとタイムトライアルの両方で優勝を飾ったオランダのアンナ・ファンデルブレッゲン、イタリア人で初めてワールドカップスキーで総合優勝を果たしたイタリアのフェデリカ・ブリニョネ、ロンドンマラソンで優勝したケニアのブリジット・コスゲイ、リヨンのキャプテンを務め女子チャンピオンズリーグで5連覇を果たしたワンディ・ルナール、そしてシアトル・ストームをWNBAチャンピオンシップ優勝に導いたバスケットボールのブレアナ・スチュワートが名を連ねている。

年間最優秀女子選手にノミネートされたのは自転車ロード2冠のアンナ・ファンデルブレッゲン(オランダ)、スキーのフェデリカ・ブリニョネ(イタリア)、陸上競技のブリジット・コスゲイ(ケニア)、大坂、サッカーのワンディ・ルナール(フランス)、バスケットボールのブレアナ・スチュワート(米国)

大坂なおみのコメント
「世界中のメディアのみなさまによってローレウス賞に再び選出していただき、光栄に思っています。ローレウスはコートやピッチ上で行われるスポーツの結果だけでなく、スポーツを通じた活動をいかに世界中の若者の助けになるのかという面も含め、大局的な評価を重視しているので、この賞にノミネートされるというのは私にとって特別なことです。現代は、スポーツはいろいろな方法で大きな変化をもたらすことができ、世界を変える力を持った時代であると思っています」

年間最優秀男子選手にノミネートされたのは陸上5000mのジョシュア・チェプテゲイ(ウガンダ)、棒高跳びのアルマンド・デュプランティス(スウェーデン)、モータースポーツのルイス・ハミルトン(英国)、バスケットボールのレブロン・ジェイミス(米国)、サッカーのロベルト・レバンドフスキー(ポーランド)、テニスのラファエル・ナダル(スペイン)

交通事故から復帰を果たした桃田賢斗がノミネート

桃田は、2020年1月のマレーシアマスターズ優勝の翌日、車で空港へ移動する際に乗っていた車両が交通事故に遭遇し重傷を負った。さらに新型コロナウイルス感染拡大の影響で世界大会が相次いで中止になったこともあり、12月に行われた全日本選手権まで競技復帰の時間を要した。

しかし、その全日本選手権では準々決勝で1セットを失ったものの、この試合以外はストレート勝ちで決勝に進出。決勝では2-1で勝利をおさめ、復帰戦を優勝で飾った活躍が評価されてローレウス最優秀復活選手部門に選出された。

大ケガからカムバックしたバドミントンの桃田賢斗がノミネートされた年間最優秀復活選手部門

この部門にノミネートされた選手たちはさまざまなハードルを乗り越えたアスリートの真の精神や固い決意、粘り強さを体現した選手たちが並ぶ。父の死からカムバックを果たし優勝を手にした女子トップスキー選手のミカエラ・シフリン、がんを克服しXゲームのスノーボードで2つの金メダルを手にしたカナダのマックス・パロット、脚の負傷により728日の離脱、17回の手術を経て復帰したNFLワシントン・レッドスキンズ(ワシントン・フットボールチーム)のアレックス・スミス、イップスにより引退し7年後に見事メジャー復帰を果たした野球のダニエル・バード、そして出産からわずか184日後にロンドンのクラブチーム、トッテナムで現役復帰を果たした米国サッカースターであるアレックス・モーガンらが候補。

ツール・ド・フランス逆転優勝のポガチャルも

ローレウス年間最優秀成長選手賞の候補者には、2020年に大きなインパクトを残した最高の若手選手たちが名を連ねている。ツール・ド・フランスで100年振りに最年少総合優勝記録を打ち立てたスロベニアの21歳タデイ・ポガチャル、スペイン代表史上最年少得点者となったバルセロナの17歳、アンス・ファティ、そしてmotoGP世界選手権で初優勝を果たしたスペインの23歳、ジョアン・ミル。全仏オープンテ ニスで1990年以降で最年少グランドスラム優勝を果たしたポーランドの19歳イガ・シフィオンテク、そして全米オープンテニスでグランドスラム初優勝を達成したオーストリアの27歳ドミニク・ティーム。そしてカンザスシティ・チーフスを50年振りのスーパーボウル優勝に導いたパトリック・マホームズ。

大躍進した若手選手を表彰するブレークスルー賞には2020ツール・ド・フランス総合優勝のタデイ・ポガチャル(スロベニア)がノミネートされた

元オールブラックスのレジェンドでローレウス・ワールド・スポーツ・アカデミー会長
ショーン・フィッツパトリックのコメント

「困難な1年を経て、私たちはローレウスを通じて人びとの功績を称える重要性をかつてないほど痛感しています。彼らは多くの場合これまでとまったく異なる環境下で、あるいは無観客にもかかわらず、大変な苦労の末にスポーツの世界に戻ってきてくれました。困難な時にすべての人の心を前向きにしてくれたのです。
アカデミーのメンバーとして、素晴らしい成果を達成した選手たちのほかに、3つのプログラムがローレウス・スポーツ・フォー・グッドの受賞者候補として選出されていることを誇りに思っております。こうしたプログラムは、世界中の社会的格差に苦しむコミュニティで過酷な状況の中活動を行い、スポーツの素晴らしさを示すとともに、逆境の中でも社会を変えるツールとしてスポーツを用いて、懸命に取り組んできました」

チーム賞にノミネートされた6団体

●ローレウスのホームページ

スポーツ界のアカデミー賞は大坂なおみが最有力候補

グラウンドの内外でスポーツがもたらす素晴らしさを称えるローレウス世界スポーツ賞が「プレー・アカデミー with大坂なおみ」への支援を拡大している。

ローレウス世界スポーツ賞は、これまではスポーツ界のスター選手が華々しい序章式に登場することから「スポーツ界のアカデミー賞」ともよばれてきた。22回目を迎える今回は新型コロナウイルス感染症対策として、今後数カ月の間に新しくバーチャル形式で発表される。史上初となるデジタル形式の授賞式で、スポーツの素晴らしさ、そしてアスリートが社会にもたらした影響力を称える。

ローレウス・スポーツ・フォー・グッド財団が主催する賞では過酷な一年となった2020年以降、新型コロナウイルス感染症の流行に対応すべく尽力してきたスポーツに関わる人々の、印象的なストーリーを紹介している。

2020年のスポーツ界で最も偉大な功績を称えるだけでなく、幅広い問題に対して影響力のある立場を利用して強い影響力を発揮したスポーツ選手たちの活動も評価され、ローレウスが新たな戦略的方向に進むための一助とする。

ローレウス・ワールド・スポーツ・アカデミーのチェアマンを務めるショーン・フィッツパトリックは、「ローレウス世界スポーツ賞の候補者および受賞者は、スポーツが人を勇気づけ意欲をもたらすものであることを思い出させてくれる」とコメント。

モーゼス、大坂なおみチームへのMUFGによる参加を称賛

オリンピックのレジェンドであるエドウィン・モーゼスは、ローレウスのグローバルパートナーであるMUFGの支援のもと、3度のグランドスラムタイトルを持つテニス女王である大坂なおみ、ナイキ、ローレウスが協力し、スポーツの力を用いて日本の女の子たちのスポーツの場を拡充させる活動に取り組み、その「パートナーシップの力」を称賛している。

楽しく前向きなスポーツ参加に投資し、ジェンダーインクルーシビティ(包摂性)の訓練を受けたコーチたちと協働することで、「プレー・アカデミー with大坂なおみ(PANO)」)は、女の子たちが前向きなロールモデルになれるよう支援する。

ローレウス・スポーツ・フォー・グッド財団のチェアマンであるモーゼスは、「大坂なおみ選手によるプレー・アカデミー創設は、一流スポーツ選手が、単にロールモデルになるのではなく重大な問題や原因に対し影響力を用いることで、若者の生活を変えることを示しています」と語る。
「プレー・アカデミーに参画するMUFG、そして活動を支援するナイキとその他パートナーは、素晴らしいチームワークの手本となっています」

新型コロナウイルスでスポーツ選手の2割が不安

2021年2月に発表された報告書によると、新型コロナウイルス感染症の流行により、開発のためのスポーツ分野に関わる人の5分の1以上が、将来に不安を感じていることが判明した。この統計では、資金不足や長引くロックダウン規制による重大な問題が明らかになった。

しかし前向きに考えると、調査を受けた団体の75%が、財政面で新型コロナウイルスから立ち直ることができるかという質問に対し、生き残りのカギとなる革新や新たな財源があれば、「ややそう思う」または「とてもそう思う」と回答している。

オークスコンサルタンシーによるこの研究は、ローレウス・スポーツ・フォー・グッド財団、スポーツと開発に関する国際プラットフォーム、streetfootballworldの協力により実現した。この調査は世界の100を超える団体に対し実施された。調査では、パンデミックが収入、募金活動、緊急時対応計画にもたらす影響に焦点を当てている。

「特別」な関係を称賛 

20年間にわたり、ローレウス・スポーツ・フォー・グッド財団は、親密なパートナーシップのもと、スペシャルオリンピックスの支援を続けている。現在、スペシャルオリンピックスは220もの国・地域で570万人を超えるアスリートを擁し、スポーツを用いて障害をもつすべての人のための包括的な世界を創出している。

最近では、ローレウスは女性の社会的地位向上やスキルフォーライフのためのカリキュラムに始まり、就学年齢の子どもたちを社会に参加させることを目指した団結プログラムに至るまで、中国、日本、ロシア、ナイジェリア、韓国のスペシャルオリンピックス・プロジェクトに支援を行っている。

ローレウスアカデミーのメンバーであるナディア・コマネチは、「ローレウス、そしてスペシャルオリンピックスを通じて出会った方々の愛と情熱に、いつも心を震わせています。スポーツは間違いなく皆さんの生活を変え、たくさんの重要なことを教えてくれます」と

スペシャルオリンピックス、団結プログラムを通じて世界の子どもたちとつながる

大坂なおみがアスリートオブザイヤー…日本人選手で初

日本のテニススター、大坂なおみとポーランドのサッカー選手ロベルト・レバンドフスキが2020年のAIPSアスリートオブザイヤーに選ばれた。116カ国から422人のスポーツジャーナリストが2020年に最も活躍したスポーツ選手に投票。国際スポーツプレス協会(AIPS)が12月29日に発表した。

ロベルト・レバンドフスキ(左)と大坂なおみが2020アスリートオブザイヤーに

毎年、世界で活躍するスポーツ報道記者の所属団体が決める権威ある賞を獲得したのは、男子がレバンドフスキ、女子が大阪でともに初受賞。チーム部門はサッカーのバイエルン・ミュンヘン。5つのトロフィーを獲得するなど多くの記録を作り、2020年のAIPSベストチームを獲得した。

男子はストライカーのレバンドフスキ

バイエルン・ミュンヘンのゴールマシン、レバンドフスキはダブルタイトルとなった。620ポイントを獲得した7度もF1世界チャンピオンとなった英国のルイス・ハミルトンは546ポイント。テニスのグランドスラム優勝を20回も記録したスペインのラファエル・ナダルは378ポイントで3位。

BEST MALE ATHLETE – TOP TEN
1 – Lewandowski Robert – Football 620 (16,32%)
2 – Hamilton Lewis – Formula1 – 546 (14,38%)
3 – Nadal Rafael – Tennis – 378 (9,95%)
4 – James LeBron – Basketball – 361 (9,51%)
5 – Duplantis Armand – Athletics – 347 (9,14%)
6 – Ronaldo Cristiano – Football – 300 (7,9%)
7 – Djokovic Novak – Tennis – 280 (7,37%)
8 – Cheptegei Joshua – Athletics – 181 (4,77%)
9 – Pogačar Tadej – Cycling – 179 (4,71%)
10 – Thiem Dominic – Tennis – 104 (2,74%)

圧倒的な得票率で大坂が初の女王に

3度のグランドスラムチャンピオンである大阪は526ポイントを獲得した。ベネズエラの陸上三段跳び世界記録保持者ユリマール・ロハスは331ポイントで2位。2020年のASBクラシックで73回目のWTAタイトルを獲得したテニス界のレジェンド、米国のセリーナ・ウィリアムズは327ポイントで3位。

BEST FEMALE ATHLETE – TOP TEN
1 – Osaka Naomi – Tennis – 526 (13,85%)
2 – Rojas Yulimar – Athletics – 331 (8,72%)
3 – Williams Serena – Tennis – 327 (8,61%)
4 – Świątek Iga – Tennis – 310 (8,16%)
5 – Brignone Federica – Alpine ski – 245 (6,45%)
6 – Miedema Vivianne – Football – 211 (5,56%)
7 – Gidey Letesenbet – Athletics – 200 (5,27%)
8 – Jepchirchir Peres – Athletics – 186 (4,9%)
9 – Hassan Sifan – Athletics – 182 (4,79%)
10 – Shiffrin Mikaela – Alpine ski – 162 (4,27%)

UEFAチャンピオンズリーグで6度優勝したバイエルン・ミュンヘンはベストチーム部門で、合計1317ポイントを獲得。プレミアリーグチャンピオンのリバプールは753ポイント。2020年NBAチャンピオンのロサンゼルス・レイカーズは658ポイントで3位。

●国際スポーツプレス協会のホームページ

大坂なおみが東京で若い女性や女の子たちの支援を開始

プロテニス選手の大坂なおみが、遊びとスポーツを通じて女の子の人生をいいものに変えることを目的とするプログラム「プレー・アカデミー with 大坂なおみ」を設立。三菱UFJフィナンシャル・グループがグローバルパートナーを務めるローレウス・スポーツ・フォー・グッド財団より活動資金の提供を受けて活動を始めた。

大坂なおみと女の子たち

プレー・アカデミーは大坂なおみ、ナイキ、ローレウスが連携し、2020年8月に設立された。

スポーツをしている女の子は健康かつ学校、キャリア、 地域社会への適応能力に加え、自己意識が高く、前向きな対処スキル、高い目標設定などを備えていることが分かっている。しかし、世界中で女の子を取り巻くスポーツ環境や生活環境にはさまざまな課題があり、東京も15歳までにスポーツをやめてしまう女の子の割合が世界で最も高い都市の一つであり、その割合は男の子の2倍以上にも上る。

プログラムでは、ジェンダーインクルーシブに関する研修を受けたコーチとともに、スポーツを通じて楽しく前向きな遊びの体験を提供し、女の子たちが次世代のロールモデルになれるようサポートしていく。

ローレウスとのグローバルパートナーシップを通じて、MUFGがプレー・アカデミーに賛同することは大きなインパクトとなり、プログラムの認知および活動の拡大に繋がる。また、大坂なおみと複数のブランドパートナーの連携は、スポーツ界における女性の支援に繋がり、ジェンダーインクルージョンに光を当てることにも貢献している。

ローレウスは、世界40以上の国と地域で200以上のプログラムを支援し、スポーツの力で暴力や差別をなくして、よりよい世界作りを目指す国際組織として活動している。若い世代が直面している社会問題に終止符を打ち、その 人生をよりよいものに変えることで、目的を達成するという信念のもとに運営されている。2000年の設立から20年にわたり、パートナーとともに、Sport for Development(スポーツを通じた青少年育成)の分野において1億5000万ユーロ (約180億円)を超える資金調達を行い、およそ600万人もの子どもと若者を支援してきた。

日本におけるローレウスの活動は2017年ごろから始動しており、現在は香川真司、杉山愛、内村航平、 有森裕子、為末大(就任順)の5名がローレウス・アンバサダーとしてローレウスの活動に賛同および協力している。今後はスポーツの力でソーシャルインクルージョンや若い女性、女の子の活躍を推進する活動を積極的に実施、支援していく予定。

2019シーズンにローレウス・スポーツアワードの女子最優秀選手部門にノミネートされた大坂なおみ

大坂なおみのコメント
「ローレウスのグローバルパートナーであるMUFGより、プレー・アカデミーをサポートいただけること、心より感謝いたします。今後、ナイキやマスターカード、その他のパートナー企業と協力することで、若い女性や女の子たちを支援し、彼女たちにポジティブな影響を与えることが可能になります。社会、特に社会的排除を受けている地域で育った女の子たちにとって、今日のスポーツはこれまで以上に重要な存在となりました。プレー・アカデミーを通じて、より多くの女の子がスポーツを続けられるようサポートし、自信と自尊心、そしてリーダーシップのスキルを身につけて、彼女たちが人生のさまざまな局面において活躍できるよう支援していけることを誇りに思います」

エドウィン・モーゼス/ローレウス・スポーツ・フォー・グッド財団チェアマン
「大坂なおみ選手がプレー・アカデミーを創設したことは、世界トップレベルのアスリートが、単にロールモデルとして活動するだけでなく、その発信力や影響力を利用して社会課題を浮き彫りにし、若者の生活にいかに大きな変化をもたらすことができるかを示しています。MUFG、ナイキ、その他のパートナーがプレー・アカデミーに参画したことは、世界中の多くの若者に利益をもたらす素晴らしいチームワークの一例となりました。大坂なおみ選手がテニスコート上だけでなく、コート外でも世の中にインスピレーションを与える役割を担っていることを応援し、そして感謝しています」

杉山愛/ローレウス・アンバサダー
「世界トップクラスのテニスプレーヤーである大坂なおみ選手が、女の子の活躍の場を広げるためのプログラムを展開することを、同じテニス界の人間として、日本人として、そしてローレウス・アンバサダーとして誇りに思います。さらにMUFGのように、このプログラムに共感、賛同していただいた方々や企業から多くの支援をいただけていることもうれしい限りです。現在女の子や女性のスポーツにおけるロールモデルである彼女が、次世代のロールモデルの育成をサポートしていくことがとても楽しみです。スポーツの力を通じて、若い世代の女の子たちの活躍の場がますます増えていくことを期待しています。私も機会があればぜひプログラムに貢献したいです」

ローレウスのアンバサダーである杉山愛

三菱UFJフィナンシャル・グループ 渡辺陽
「この度、ローレウスのグローバルパートナーとして、スポーツの力を通じて女の子の活躍の場を広げるプログラムであるプレー・アカデミーをサポートする機会をいただきました。このプログラムが掲げている「遊びとスポーツを通じて女の子の人生を変える」というゴールと、私たちがローレウスとともに取り組んでいる「スポーツという活動を通じてよりよい社会を 作る」という目標に多くの共通点を感じ、今回のパートナシップに賛同いたしました。大坂なおみ選手は日本を代表するアスリートでありつつ、今では世界を代表するアスリートに成長されています。 私たちも日本に本拠地を構える企業として、 世界を代表する金融企業を目指す中で、ジェンダーに関係なく夢や成功を実現する人材を生み出す支援をしていきたいと考えています」

●ローレウスのホームページ

大坂なおみとラグビー日本代表がスポーツ界のアカデミー賞にノミネート

ローレウス・ワールドスポーツ賞2020の年間最優秀女子選手部門にテニスの大坂なおみが、年間最優秀成長部門にラグビー日本代表チームがノミネートされた。世界40カ国以上でスポーツを通じた社会貢献活動に取り組んでいるローレウスが主催するもので、スポーツ界のアカデミー賞と言われる。最終結果は2月17日にドイツのベルリンで発表される。

ブレークスルー部門にノミネートされたラグビー日本代表チーム

同賞は7部門が設定され、1000を超える世界中のスポーツジャーナリストの投票によりそれぞれのノミネートが決定した。68人のローレウス・ワールドスポーツアカデミーメンバーによる投票が行われ、受賞者を決定。ベルリンで発表と表彰が行われる。

●ローレウス・ワールドスポーツ賞の7部門とは
ローレウス年間最優秀男子選手部門
ローレウス年間最優秀女子選手部門
ローレウス年間最優秀チーム部門
ローレウス年間最優秀成長部門
ローレウス年間最優秀復活部門
ローレウス年間最優秀障害者スポーツ選手部門
ローレウス年間最優秀アクションスポーツ選手部門

大坂と争うのは体操バイルズ、陸上フェリックスなど

大坂なおみは2019年、年間最優秀成長賞を受賞しているが、今回は女子アスリートの頂点となる年間最優秀女子選手部門にノミネートされた。また、ラグビー界のレジェンドであり、ローレウス・ワールドスポーツアカデミー会長のショーン・フィッツパトリックが称賛しているラグビー日本代表チームが年間最優秀成長部門にノミネートされた。

最優秀女子選手部門には大坂のほか、3度目の受賞をねらう体操のシモーネ・バイルズ、陸上界のスターであるアリソン・フェリックスとシェリーアン・フレーザープライス、FIFA女子ワールドカップの最優秀選手賞と得点王の二冠に輝いたミーガン・ラピノー、そして若きスーパースキーヤーとしてミカエラ・シフリンがノミネートされている。

女子の最優秀選手部門にノミネートされた大坂なおみ

羽生結弦も2019最優秀復活部門にノミネートされていた

年に一度、スポーツシーンにおいて最も優れた功績を残した個人や団体を称えるローレウス・ワールドスポーツ賞は記念すべき20回目を迎え、今日ではスポーツ界において最も名誉あるアワードの一つと称されているという。2019年はフィギュアスケートの羽生結弦がローレウス年間最優秀復活部門、大坂なおみがロ―レウス年間最優秀成長部門にノミネートされ、大坂が日本人で初めての受賞を果たした。

ラグビー日本代表チームは2019年のラグビーワールドカップでの活躍が評価され、ローレウス年間最優秀成長部門にノミネートされた。強豪スコットランドを相手に4トライをあげ、28対21で破り、決勝トーナメント出場を果たして世界を驚かせた。準々決勝では南アフリカに敗れたものの、試合後も多くのファンがスタジアムに残り、彼らの健闘を称えた。

ラグビーW杯開催中に六本木で行われたトークショー。田中史朗(中央)とフィッツパトリック会長(右から2番目)

元オールブラックスのレジェンド、フィッツパトリックも、「今回のラグビーワールドカップは衝撃的であり、興奮に満ちていた。開催国である日本の活躍は誰もが称賛するだろう。日本代表の選手たちは非常にエキサイティングで素晴らしいラグビーを見せ、日本ラグビー史上初めての決勝トーナメント進出という快挙で驚かせてくれた。フィールド外でも、運営者とファンらがこのワールドカップを忘れられないものにしてくれた」と絶賛。

「日本代表がシックスネイションズかザ・ラグビーチャンピオンシップに参戦するのでは、という話も耳にするほど盛り上がっている。スポーツの未来に興奮を抱かせてくれる話だ。彼らの素晴らしいパフォーマンスを祝福したい。彼らは個人にとっても、国にとっても、スポーツがいかに特別であるかということを具現化してくれた。ロ―レウス年間最優秀成長部門にとてもふさわしい候補だと思う」と語っている。

同部門には、今回最年少ノミネートの一人である15歳のテニスプレイヤー、ココ・ガウフ、同じくテニス界より初出場で見事全米オープン優勝を果たしたカナダの19歳ビアンカ・アンドレスク、コロンビア人として初めてツール・ド・フランスを制した22歳のエガン・ベルナルなどがノミネートされている。

エガン・ベルナルはブレークスルー賞をめぐってラグビー日本代表と争うことに

男子最優秀賞候補は F1ハミルトン、ナダル、メッシなど

ローレウス年間最優秀男子部門のノミネートには、6度目のF1世界チャン ピオンに輝いたルイス・ハミルトン、オートバイレーサーのマルク・マルケス、これまでローレウスで3度の受賞経験を持つスペインのテニス選手ラファエル・ナダル、自身6度目のFIFA年間最優秀選手賞を受賞したFCバルセロナのリオネル・メッシ、非公認ながらマラソンで史上初となる2時間の壁を破ったケニアのエリウド・キプチョゲ、そしてマスターズで15回目のメジャー制覇を果たしたゴルフ界のレジェンド、タイガー・ウッズという豪華な顔ぶ れ。

最優秀男子部門の候補となったエリウド・キプチョゲ

ローレウス年間最優秀チーム部門
ルイス・ハミルトンが所属するメルセデスAMGペトロナスF1チームがノミネート。このほか、FIFA女子ワールドカップで優勝したサッカー米国女子代表チーム、UEFAチャンピオンズリーグ優勝のリバプールFC、ラグビーワールドカップのチャンピオンとなったラグビー南アフリカ代表、カナダのチームとして初めてNBAチャンピオンとなったトロント・ラプターズ、FIBAワールドカップで2度目の優勝を果たしたバスケットボールスペイン男子代表チームがノミネートされている。

最優秀チーム部門の候補となったラグビー南アフリカ代表

ローレウス年間最優秀復活部門
さまざまなハードルを乗り越えた真の精神、固い決意と粘り強さを象徴する選手や団体が対象の部門。2020年のノミネートリストには、2018年マカオGPでの大クラッシュで重傷を負いながら、一年後の2019年11月に同レースで復帰を飾ったドイツの19歳F3ドライバー、ソフィア・フローシュ、白血病を克服しラグビーワールドカップでオーストラリア代表に復帰したクリスチャン・リアリーファノ、精巣ガンを乗り越えた米国の水泳選手ネイサン・エイドリアンの名が挙がっている。

ローレウス年間最優秀障害者スポーツ選手部門
2019年世界最速の女性パラリンピアンとなったキューバのオマーラ・ドゥランド、チェルノブイリ原発事故の影響で、生まれながらに障害を持つ米国のスキーヤー兼サイクリスト、オクサナ・マスターズなど素晴らしい活躍をみせた6名のパラアスリートがにノミネートされた。

ローレウス年間最優秀アクションスポーツ選手部門
ワールドサーフリーグ優勝のイタロ・フェレイラとカリッサ・ムーア、2019年同部門を受賞したスノーボード世界チャンピオンのクロエ・キム、そして今回最年少ノミネートとなる11歳のブラジル出身スケートボーダー、ライサ・リールが名を連ねている。また、スケートボードの世界チャンピオンナイジャ・ヒューストンと、カナダのスノーボードスターでXゲーム・スロープスタイルの金メダリスト、マーク・マクモリスもノミネート。

●ローレウス・ワールドスポーツ賞の発表サイト

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