東京五輪・パラリンピックで自転車全競技の運営責任者を務めた片山チェアマンが、レインボーブリッジを封鎖して行われたサイクリング大会「グランドサイクル・トーキョー」の一環として、東京都の後援を受けて実施した。同チェアマンがチーム代表を務めるJCL TEAM UKYOも中東遠征からこのイベントに間に合うように帰国させた。
そしてこの日はスプリント賞やゴール勝負で得られるボーナスタイムでも総合順位の逆転が可能な接戦により、レース展開がワールドツアーチームの出方で大きく変わってしまうことが懸念された。JCL TEAM UKYOは石橋学を先手に攻撃に出ることで展開を落ち着かせ、終盤の展開に山本と小石祐馬を温存する作戦でスタートに並んだ。
JCL TEAM UKYOは補給をこまめに取り、山本と小石の風よけとなりながら終盤に備えた。スタートして4時間弱、先行との差は1分半。ゴールまで15kmの地点からの登り で一気にペースが上がった。ここで山本と小石、ベンジャミ・プラデスはメンバーのアシストを受けて前方で登りに入る。一気に絞られていくプロトン、逃げていた選手をキャッ チすると展開は激化。
そして、この日選手を苦しめたのは30度を越える気温。JCL TEAM UKYOも他チーム同様、補給所や車での給水とは別に先回りして選手に水分補給のフォローに向かうなど忙しくなる。レースも100kmを超えるとエスケープグループから2名がドロップし、3名でラスト6kmのスプリントポイントを通過。追走するプロトンは射程圏内に彼らを捉え、いよいよ最後の登りでの勝負が近づいてきた。
この動きに対応するため、JCL TEAM UKYOはレイモン・クレダーと武山晃輔が総合成績に可能性がある山本や小石、クライミングに優れたベンジャミ・プラデスをフォローし、集団前方のポジションをキープ。
ハイスピードの展開で、アスタナカザクスタンとUAEエミレーツのトレインが先頭付近で目立つ中、残り10kmでレースを振出しに戻したプロトンは一気に活性化、8%勾配が4km続く頂上ゴールへ向けペースが上がった。JCL TEAM UKYOもこの勝負に加わるフォーメーションを組んだが、ここでプラデスがメカトラブルに陥る。
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