フルーム、ニバリ、バルベルデ、G参戦…ツール・ド・フランスさいたま

11月6日に開催されるツール・ド・フランスさいたまに、2022総合優勝のヨナス・ビンゲゴー(デンマーク、ユンボ・ビスマ)に加えて、クリストファー・フルーム、ゲラント・トーマス、ビンチェンツォ・ニバリの歴代覇者が参戦する。アレハンドロ・バルベルデとニバリは今季限りでの引退。

ゲラント・トーマス(2018ツール・ド・フランス総合優勝)

マイヨジョーヌを着用するゲラント・トーマス

ヨナス・ビンゲゴー(2022ツール・ド・フランス総合優勝)

自転車を掲げたビンゲゴー ©A.S.O. Pauline Ballet

アレハンドロ・バルベルデ(2018世界チャンピオン)

バルベルデがログリッチを抑えて2019ブエルタ・ア・エスパーニャ第7ステージ優勝 ©Photogómez Sport

ビンチェンツォ・ニバリ(2014ツール・ド・フランス総合優勝)

故郷メッシーナで今季限りでの引退を明かしたビンチェンツォ・ニバリ(イタリア、アスタナカザクスタン) ©Gian Mattia D’Alberto/LaPresse

クリストファー・フルーム(2013、2015、2016、2017ツール・ド・フランス総合優勝)

2015ツール・ド・フランス総合優勝のフルーム

ギヨーム・マルタン(2020ブエルタ・ア・エスパーニャ山岳賞)

山岳賞のギヨーム・マルタン ©PHOTOGOMEZSPORT2020

ヤスパー・フィリプセン(2022ツール・ド・フランス区間2勝)

2021ブエルタ・ア・エスパーニャでステージ2勝目を挙げたフィリプセン ©PHOTOGOMEZSPORT2021

マーク・カベンディッシュ(ツール・ド・フランス歴代最多ステージ優勝)

2022ジロ・デ・イタリア第3ステージを制したカベンディッシュ ©LaPresse

2022ツール・ド・フランスさいたま出場選手
●イネオスグレナディアーズ
ゲラント・トーマス(英国)
ジョナタン・カストロビエホ(スペイン)
マグナス・シェフィールド(米国)
●ユンボ・ビスマ
ヨナス・ビンゲゴー(デンマーク)
ステフェン・クライスバイク(オランダ)
セップ・クス(米国)

セップ・クスが2019ブエルタ・ア・エスパーニャ第15ステージで優勝 ©Photogómez Sport

●モビスター
アレハンドロ・バルベルデ(スペイン)
エンリク・マス(スペイン)
ホセ・ロハス(スペイン)
イマノル・エルビティ(スペイン)

エンリク・マス©Unipublic Sprint Cycling Agency

●アスタナ・カザクスタン
ジャンマルコ・ガロフォリ(イタリア)
ビンチェンツォ・ニバリ(イタリア)
サムエーレ・バティステッラ(イタリア)
アントニオ・ニバリ(イタリア)
●イスラエル・プレミアテック
ユーゴ・ウル(カナダ)
ギヨーム・ボワバン(カナダ)
クリストファー・フルーム(英国)
サイモン・クラーク(オーストラリア)

2021ツール・ド・フランス、トッシュ・ファンデルサンドとユーゴ・ウルが第10ステージで逃げた ©A.S.O. Charly Lopez

●コフィディス
マキシミリアン・バルシャイド(ドイツ)
トム・ボーリ(スイス)
シモン・ゲシュケ(ドイツ)
ギヨーム・マルタン(フランス)
●アルペシン・フェニックス
ヤスパー・フィリプセン(ベルギー)
●クイックステップ・アルファビニル
マーク・カベンディッシュ(英国)
●バーレーンビクトリアス
新城幸也(日本)

●ツール・ド・フランスさいたまのホームページ

ツール・ド・フランスさいたまが10月5日正午に特別アナウンス

世界最大の自転車レース、ツール・ド・フランスの名称をつけた注目の国内イベント、J:COM presents 2022ツール・ド・フランスさいたまクリテリウムが11月6日(日)、さいたま新都心駅周辺で開催されるが、そのスペシャルアナウンスメントが10月5日(水)正午に行われる。

2022ツール・ド・フランス総合優勝のヨナス・ビンゲゴー ©A.S.O. Charly Lopez

開催まで1カ月となる日程のため、今大会の出場選手に関する発表が行われると想定される。すでに2022ツール・ド・フランス総合優勝のヨナス・ビンゲゴー(デンマーク、ユンボ・ビスマ)、ツール・ド・フランス最多勝利記録を持つマーク・カベンディッシュ(英国、クイックステップ・アルファビニル)の参戦が発表されている。

発表内容は公式サイトを参照。

●J:COM presents 2022ツール・ド・フランスさいたまクリテリウムのホームページ

ツール・ド・フランスさいたまがJ:テレアプリとJ SPORTSで生中継

11月6日にさいたま新都心で開催されるツール・ド・フランスさいたまクリテリウムはJ:テレアプリとJ SPORTSで生中継される。8月29日に主催者が発表した。

2018ツール・ド・フランスさいたま © Yuzuru SUNADA
放送時間
J:テレ/地域情報アプリ「ど・ろーかる」14:30~17:30(予定)
J SPORTS14:30~17:30(予定)

●J:テレ/地域情報アプリ「ど・ろーかる」のホームページ
●J SPORTSのホームページ

J:COM presents 2022ツール・ド・フランスさいたまクリテリウム
日程:2022年11月6日(日)
会場:さいたま新都心駅周辺
スケジュールなどの詳細は大会公式ホームページで
●ツール・ド・フランスさいたまのホームページ

ビンゲゴーが11月6日開催のツール・ド・フランスさいたまに参戦

2022ツール・ド・フランス総合優勝者のヨナス・ビンゲゴー(デンマーク、ユンボ・ビスマ)が11月6日にさいたま新都心で開催されるツール・ド・フランスさいたまクリテリウムに参戦する。

2022ツール・ド・フランス総合優勝のヨナス・ビンゲゴー ©A.S.O. Charly Lopez

「日本のみなさんはじめまして! 私自身初めてのツール・ド・フランスさいたまクリテリウムの出場となります。マイヨジョーヌを着て日本の、そしてさいたまの熱狂的な自転車ファンの前で走ることを楽しみにしています」とビンゲゴー。

同大会は7月24日にパリ・シャンゼリゼで行われた第21ステージの次章とも言われることから、「ツール・ド・フランス第22ステージのさいたまで優勝したいです! 11月6日にさいたまでお会いしましょう!」とビンゲゴーは意欲を語っている。

●ツール・ド・フランスさいたまのホームページ

ナイロ・キンタナが2022ツール・ド・フランスで二度の薬物使用

アルケア・サムシックのナイロ・キンタナ(コロンビア)が2022ツール・ド・フランスの期間中に行われたアンチドーピングコントロールで2度の陽性となり、総合6位の記録を剥奪される可能性が高くなった。8月17日に発表された。

2022ツール・ド・フランスのナイロ・キンタナ ©A.S.O. Pauline Ballet

キンタナの検体から二度にわたって検出されたのは、2019年から国際自転車競技連合が使用を禁止している強力な鎮痛剤であるトラマドール。

キンタナは、第7ステージのラ・シュペールプランシュ・デ・ベルフィーユと、区間2位になった第11ステージのグラノン峠のゴール後の検査で不正薬物使用の痕跡があった発表された。

チームは8月17日にホームページで事実だけを伝え、この件に関しての追加情報はないとしている。前日にキンタナとの契約延長を発表したばかりだった。キンタナはCAS(スポーツ仲裁機構)に上訴する権利を10日間持っている。訴えが認められないとツール・ド・フランスは失格となる。

また、今後の出場禁止処分は科されず、8月19日に開幕するブエルタ・ア・エスパーニャには出場できる。

●ナイロ・キンタナ関連ニュースまとめ
●アルケア・サムシックのホームページ

ビンゲゴーが総合優勝…開幕地となったデンマーク勢は26年ぶり

ユンボ・ビスマのヨナス・ビンゲゴー(25)が第109回ツール・ド・フランスで初の総合優勝を達成した。大会は史上初めて北欧のデンマークで開幕し、7月1日から24日まで行われた。同国選手として1996年のビャルネ・リース以来の2人目の勝者となった。

ユンボ・ビスマは最終ステージで、リタイアしたチームメート3選手のナンバーカードを掲げて圧巻の優勝を報告 ©A.S.O. Pauline Ballet

チームメートのワウト・ファンアールト(ベルギー)が連日にわたって積極的な走りを見せ、ビンゲゴーの勝利に貢献するとともに、区間3勝、ポイント賞、総合敢闘賞を集中にした。した。3連覇を狙ったUAEエミレーツのタデイ・ポガチャル(スロベニア)は総合2位。

デンマークの3日間は大盛りあがり ©A.S.O. Pauline Ballet

3連覇を狙ったポガチャルから離れず、タイムトライアルで突き放す

2021年にポガチャルに続いて総合2位となったビンゲゴー。第11ステージで首位に立つと、最終日前日の個人タイムトライアルで総合優勝を確実にした。その日の勝利者会見で「昨年からツール・ド・フランスに勝てると信じていた」と明かす。

初日はランパールトが優勝。たった1日だがマイヨジョーヌを着用した ©A.S.O. Pauline Ballet

一見か弱く見える選手だ。母国である開幕地で大声援を送られて思わず目頭が熱くなるほどの素朴な性格。ポガチャルのように若い頃から注目されることはなく、魚河岸でアルバイトをしながら練習し、プロになった努力家だ。しかしマイヨジョーヌを着用し続けていくうちに王者の風格が感じられるようになり、記者会見も堂々としたところを見せた。

マイヨジョーヌのファンアールトがまさかのアタック ©A.S.O. Pauline Ballet

2年前、チームは最終日前日にどん底に叩き込まれた。マイヨジョーヌを守ってきたプリモシュ・ログリッチ(スロベニア)が個人タイムトライアルでポガチャルにまさかの逆転負けを喫したのだ。

「そんなことの再来は望んでいなかったから、いい走りができて首位を守ることができてようやく安堵した」と今回のビンゲゴー。

大会中盤はタデイ・ポガチャルが実力を見せつけて首位に。第7ステージのスタート地点 ©A.S.O. Charly Lopez

3連覇を狙ったポガチャルから、アルプスでマイヨジョーヌを奪うと、その後は息を呑むような戦いを展開する。どちらも守りに入らず、毎日全力でライバルを引き離しにかかった。攻撃の手を緩めないポガチャルに、ビンゲゴーは食らいつき、そして最終日前日の個人タイムトライアルで突き放した。

「お世話になったチームとデンマークにいい報告ができる。デンマークでの報道をまだ知らないけど、みんな興奮していることは推測できる」

2022ツール・ド・フランス第11ステージ ©A.S.O. Aurélien Vialatte

変幻自在の動きを見せたファンアールトが敢闘賞

ビンゲゴーの初優勝に大きく貢献したのがベルギーのワウト・ファンアールトだ。ステージ3勝と、スプリント王の称号であるポイント賞を獲得。序盤の4日間はマイヨジョーヌを着用したが、「チームエースはビンゲゴー」と割り切り、集団から遅れた同選手を引き上げたりした。

ファンアールトが先頭に立ってマイヨジョーヌのビンゲゴーを牽引 ©A.S.O. Pauline Ballet

最終日前日はそんなファンアールトにとっても感慨深い結果になった。2年前にログリッチが逆転負けしたときのチームメートだったからだ。自身がトップタイムで優勝するとともに、ビンゲゴーがマイヨジョーヌを死守してゴールすると感極まって頬に涙が伝わった。

「チームから総合優勝者が出ることは特別なことだ。ビンゲゴーは強くもあるが、人間としても素晴らしい。そんな彼をチーム全員が栄冠に導いたのだから、本当にうれしい」

マイヨジョーヌを獲得してからビンゲゴーはポガチャルを徹底マークした ©A.S.O. Pauline Ballet

コロナ禍での3年目のツール・ド・フランス

2002年は大会が2カ月遅れの秋に延期され、スタートとゴールに観客を入れない運営で開催。2021年は感染状況も落ち着いたことからいつもの夏開催へ。そして2022年はフランスに第7波が到来。4度の総合優勝を誇るクリストファー・フルームなど複数の選手が大会中に罹患しリタイアした。主催者は大会中盤から選手への接触を禁止。チームバスが駐車するエリアに立ち入るスタッフにマスク着用を義務づけた。

2022年のツール・ド・フランスは初日以外は快晴で、おりからの熱波もあって暑かった ©A.S.O. Pauline Ballet

感染者は多いもののフランスではコロナ以前の生活が戻った。海外からの観光客数は激減しているが、2024年のパリ五輪に向けて観光大国としての復権に努める。