ポガチャル、ログリッチ、カラパス、ガンナ…東京五輪ロード選手リスト

ツール・ド・フランスから6日後の2021年7月24日に開催される東京五輪男子ロード、25日の女子ロード、28日の男女個人タイムトライアルにエントリーした選手リストが2020東京五輪の公式サイトに掲載された。

富士山と山中湖 ©Tokyo 2020

男子の強豪国はロード5選手が出場

2016リオ五輪で金メダルを獲得したグレッグ・バンアーベルマートを擁するベルギーは、レムコ・イベネプールとワウト・ファンアールトが個人タイムトライアル兼任でエントリー。ティシュ・ベノートとマウリ・バンセベナントがロードに出場する。

コロンビアはリゴベルト・ウラン、セルヒオ・イギータ、エステバン・チャベス、ダニエル・マルティネス(個人タイムトライアル兼任)、ナイロ・キンタナの5選手。

4枠の英国はゲラント・トーマスとテイオ・ゲイガンハート(ともに個人タイムトライアル兼任)、アダム・イェーツ、サイモン・イェーツとグランツールの総合優勝者が3人もいる布陣で臨む。

スロベニアは金メダル獲得を公言するプリモシュ・ログリッチが個人タイムトライアル兼任で出場し、タデイ・ポガチャル、ヤン・ポランツ、ヤン・トラトニクがエントリー。

イタリアはアルベルト・ベッティオル(個人タイムトライアル兼任)、ダミアーノ・カルーゾ、ジュリオ・チッコーネ、ジャンニ・モスコン、ビンチェンツォ・ニバリ。さらに個人タイムトライアル世界チャンピオンのフィリッポ・ガンナがこの種目のみにエントリーする。

オランダはトム・デュムラン(個人タイムトライアル兼任)ら。2枠しかないエクアドルはリチャル・カラパスがエントリー。

エントリー情報は最終エントリー発表までの情報共有を目的として掲載していて、変更になる可能性があるという。 選手交代などに関しては随時反映される。

スロバキアに記載されているペテル・サガンはヒザのケガと手術により参加を辞退した。

●2020東京五輪ロードレース出場選手リストのページ

レースはインターネットでライブ配信

一般道を使った自転車競技ロードレースだが、新型コロナウイルス感染拡大により沿道観戦は自粛するように告知されている。コースのスタート地点となる武蔵野の森公園は入場禁止となる。ゴールとなる富士スピードウェイでは観戦チケットを持つ人だけが入場できるが、所定の場所から予約を済ませたシャトルバスに乗ることが求められる。

競技の模様は当日インターネット配信のGorin.jpでライブ中継される。

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2020東京五輪のコースは

ポガチャル2勝目で連覇に近づく【ツール・ド・フランス17S】

第108回ツール・ド・フランスは革命記念日となる7月14日、ミュレからピレネー山中に位置するサンラリースランまでの178.4kmで第17ステージが行われ、首位のタデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEエミレーツ)がユンボ・ビスマのヨナス・ビンゲゴー(デンマーク)とイネオス・グレナディアーズのリチャル・カラパス(エクアドル)を制して今大会2勝目、大会通算5勝目を挙げた。

ポガチャルに続くユンボ・ビスマのヨナス・ビンゲゴー、イネオス・グレナディアーズのリチャル・カラパス ©A.S.O. Pauline Ballet

総合成績でも2位ビンゲゴーに5分39秒、3位カラパスに同43秒とその差を広げ、大会連覇に大きく近づいた。

2021ツール・ド・フランス第17ステージ ©A.S.O. Aurélien Vialatte
ツール・ド・フランス4回優勝のクリストファー・フルーム。ケガから復帰し、ひたむきに完走を目指す ©A.S.O. Pauline Ballet
マイヨジョーヌのポガチャルが第17ステージを走る ©A.S.O. Pauline Ballet
2021ツール・ド・フランス第17ステージ ©A.S.O. Charly Lopez
2021ツール・ド・フランス第17ステージ ©A.S.O. Aurélien Vialatte
第17ステージはピレネーの最難関 ©A.S.O. Pauline Ballet
ピレネー山麓を走る第17ステージ ©A.S.O. Pauline Ballet
ポガチャルがマイヨジョーヌでステージ優勝 ©A.S.O. Pauline Ballet

●4賞ジャージ
マイヨジョーヌ(個人総合成績)タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEエミレーツ)
マイヨベール(ポイント賞)マーク・カベンディッシュ(英国、ドゥクーニンク・クイックステップ)
マイヨブラン・アポワルージュ(山岳賞)ワウト・プールス(オランダ、バーレーンビクトリアス)
□マイヨブラン(新人賞)タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEエミレーツ)

キャラバン隊もピレネー山中を走る ©A.S.O. Aurélien Vialatte

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🇫🇷ツール・ド・フランス2021特集サイト
🇫🇷ツール・ド・フランス公式サイト

ミシュランを考えたフランスが今度は町の自転車愛を格付け

レストランやホテルを星の数で格付けするミシュランガイドを生んだフランスで、その町がどれだけ自転車にやさしい環境であるかを評価する「ビル・ア・ベロ」が登場した。ツール・ド・フランス主催者が考えた新企画だ。最高格の自転車マーク4つは首都パリとオランダのロッテルダムが獲得。それぞれ町に入ったところに看板が設置された。

星ではなく自転車マーク ©A.S.O.

星の数ではなく自転車の台数で格付け

自転車で走りやすい環境をフランス各地の町がどれだけ提供しているか。新しい格付け制度の「ビル・ア・ベロ」がツール・ド・フランスによって決められた。ビルは町、ベロは自転車という意味のフランス語で、英語訳すればサイクルシティとなる。

フランスではミシュランガイド以外にも、きれいに花を飾り付けた市町村を格付けする「ビル・ド・フルーリー」という制度もあり、フランス政府も後援している。その町に入ったところに設置される町の名前の下に花の数が表示されるもので、最高格は花4つだ。今回はいわばその自転車版。

町の入口に設置されるビル・ド・フルーリーの看板

1903年にツール・ド・フランスが始まってから、少なくとも1回はスタートあるいはゴールを務めた都市に立候補する権利が与えられた。そのためフランス以外にロッテルダムや英国のロンドンも対象となったわけだ。立候補は3月15日に締め切られ、81都市になり、自転車通行に詳しい専門家グループが審査。自転車インフラの整備戦略、サイクリングをサポートするための具体的なアクション(学校での学習、意識向上キャンペーン)、地域の自転車クラブや団体が行う活動状況などが審議された。

大都市と地方自治体というそれぞれの特性が考慮されるので、小さな町でも高評価を得たところもあった。結果は5月3日に発表された。

パリで除幕式のひもを引くアンヌ・イダルゴ市町(右から3人目)とプリュドム(左から2人目) ©A.S.O.

「ビル・ア・ベロはこれまでの格付け制度よりもっとポジティブ思考です。自転車にとってもっといい町を作ろうというモチベーション向上が期待できるからです」と主催組織の担当者。

「例えば人口が300人しかいないルダンビエルもマークつ。潤沢な予算を駆使したインフラ整備だけでなく、町の人たちの自転車愛も評価します」

都市によっては、「もっと自転車にとって魅力的な町にしたい」と今回のエントリーを見送り、1〜2年の整備期間をかけるところもあるという。

マーク4つは大都市が獲得したが、3つは2021年ツール・ド・フランスの開幕地であるブレスト、ニースなど18都市が獲得。2つはサンテティエンヌなど41都市、1つはカルカッソンヌなど20都市だった。

花できれいに飾られた村をツール・ド・フランスの選手たちが通過していく ©A.S.O.

クルマも歩行者も自転車を尊重する社会が下支え

国土が広大なフランスは隣町を訪ねるとき、クルマがなければ自転車を利用する。それだけフランス人にとって自転車は身近な存在だ。クルマが高速走行する主要道には並木や草地をへだてて自転車道が敷かれる。小さいころからこうして自転車を移動手段としてきた人たちが、クルマのハンドルを握る側になったとき、自転車の存在を尊重した運転を心がけてくれるのは自然の成り行きだ。

ツール・ド・フランス最高権威のクリスティアン・プリュドムは、「ツール・ド・フランスのチャンピオンと町の人たちが乗る自転車をイメージとしてリンクさせる。これが大事なことだ」と言う。

「ツール・ド・フランス出場選手が走る道は、毎日のように子供たちや通勤者がペダルをこいでいる同じ場所。ツール・ド・フランスがこれほど身近に感じられるものはない。ボクたちはもっともっと自転車の未来に貢献していきたい」と語っている。

ツール・ド・フランス第7ステージのスタート、ベルゾンの運河沿いにも自転車道 ©Ville de Vierzon

ツール・ド・フランスが今回の「ビル・ア・ベロ」を考えた裏には、立候補の権利を町に与えることで、ツール・ド・フランスの招致をさらに促進させたいというねらいもあるようだ。いずれにしても日本にとってはうらやましいばかり。

ツール・ド・フランスが町の自転車愛を4段階で格付け

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コンラッド逃げ切り初優勝【ツール・ド・フランス16S】

第108回ツール・ド・フランスは休日明けの7月13日、アンドラとの国境にあるパスデラカセからフランスのサンゴーダンまでの169kmで第16ステージが行われ、オーストリアチャンピオンのパトリック・コンラッド(ボーラ・ハンスグローエ)が残り37kmから独走して初優勝。

パトリック・コンラッドが第16ステージで独走 ©A.S.O. Charly Lopez

首位のタデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEエミレーツ)は総合成績の上位選手とともに13分49秒遅れの集団でゴールしてマイヨジョーヌを守った。

2021ツール・ド・フランス第16ステージ ©A.S.O. Aurélien Vialatte
2021ツール・ド・フランス第16ステージ ©A.S.O. Pauline Ballet
2021ツール・ド・フランス第16ステージ ©A.S.O. Charly Lopez
マイヨジョーヌのポガチャルがピレネーの村を駆け抜ける ©A.S.O. Pauline Ballet
2021ツール・ド・フランス第16ステージ ©A.S.O. Charly Lopez
2021ツール・ド・フランス第16ステージ ©A.S.O. Pauline Ballet
2021ツール・ド・フランス第16ステージ ©A.S.O. Pauline Ballet
2021ツール・ド・フランス第16ステージ ©A.S.O. Charly Lopez
ゴール後に健闘をたたえ合うポガチャル(左)とカラパス ©A.S.O. Charly Lopez
第16ステージを制したパトリック・コンラッド ©A.S.O. Charly Lopez
山岳賞のワウト・プールス ©A.S.O. Charly Lopez
マイヨジョーヌを守ったポガチャル ©A.S.O. Pauline Ballet

●4賞ジャージ
マイヨジョーヌ(個人総合成績)タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEエミレーツ)
マイヨベール(ポイント賞)マーク・カベンディッシュ(英国、ドゥクーニンク・クイックステップ)
マイヨブラン・アポワルージュ(山岳賞)ワウト・プールス(オランダ、バーレーンビクトリアス)
□マイヨブラン(新人賞)タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEエミレーツ)

2021ツール・ド・フランス第16ステージ ©A.S.O. Aurélien Vialatte

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VRであらゆる世界を駆け巡れるサイクリングデバイス

VRであらゆる世界を駆け巡れるサイクリングデバイス「Blync=ブリンク」がクラウドファンディングのGREEN FUNDINGで7月13日から開始。「Blync」は付属の方向センサーと速度センサーを愛用の自転車にセットすることで、ゲームや異世界でのサイクリングを楽しむことができるデバイス。 

自宅でレースやツーリングができる

全く新しいVRサイクリングシステムだ。「Blync」は、仕事や子育てに忙しくてお気に入りの自転車でなかなかサイクリングをすることができない開発者の妻のために、カナダ・オンタリオのKinbona Limited社で開発された。同製品は、2020年に行われた海外のクラウドファンディング、KickstarterやINDIEGOGOで計700人以上から約1000万円の支援金を集めた。

サイクリングの世界をもっと大きく広げよう。複数人でのレースやツーリングを楽しむことも可能。 そのほか、ゲーム作成アプリUnityを使うことでオリジナルのコースを作ることもできる。

「Blync」はMacやWindows、 iPhoneやOculusなど各種デバイスに対応。それぞれ専用アプリをダウンロードすれば、サイクリングゲームを楽しんだり、走行距離を確認したりすることができる。 

接続は簡単。自転車をセットしてそれぞれの電源を入れたら、アプリを起動すればすぐに接続することができる。

「Blync」は走行中の速度の表示はもちろん、センサーから割り出された消費カロリーもセッション終了後に確認できる。ダイエットの目標を立てて、楽しみながらコツコツ運動することもできる。 

●クラウドファンディングのホームページ

アシスト役のクスが初勝利【ツール・ド・フランス15S】

第108回ツール・ド・フランスは7月11日、セレをスタートしてピレネー山脈に突入。隣国アンドラのラビエイユまでの191.3kmで第15ステージが行われ、ユンボ・ビスマのセップ・クス(米国)が初優勝した。

セップ・クスが第15ステージで独走 ©A.S.O. Pauline Ballet

首位のタデイ・ポガチャル(スロベニア、UエミEAレーツ)は総合成績の上位選手とともに4分51秒遅れの集団でゴールしてマイヨジョーヌを守った。

スタート地点近くに集まった広告キャラバン隊 ©A.S.O. Aurélien Vialatte
2021ツール・ド・フランス第15ステージ ©A.S.O. Aurélien Vialatte
2021ツール・ド・フランス第15ステージ ©A.S.O. Aurélien Vialatte
2021ツール・ド・フランス第15ステージ ©A.S.O. Pauline Ballet
マイヨジョーヌのポガチャルをけん引するUAEエミレーツ勢。第15ステージ ©A.S.O. Pauline Ballet
2021ツール・ド・フランス第15ステージ ©A.S.O. Charly Lopez

●4賞ジャージ
マイヨジョーヌ(個人総合成績)タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEエミレーツ)
マイヨベール(ポイント賞)マーク・カベンディッシュ(英国、ドゥクーニンク・クイックステップ)
マイヨブラン・アポワルージュ(山岳賞)ワウト・プールス(オランダ、バーレーンビクトリアス)
□マイヨブラン(新人賞)タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEエミレーツ)

2021ツール・ド・フランス第15ステージ ©A.S.O. Aurélien Vialatte
各ステージのスタートに備えて広告キャラバン隊が拠点に集合する ©A.S.O. Aurélien Vialatte

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