フランス観光局や旅行会社に直接相談できるフランスフェスタ開催へ

近々フランスヘ行ってみたい! と思っている人に向けてフランスの地方観光局や旅行会社、航空会社が集結し、情報発信したり、それぞれの相談に乗ってくれるイベント「フランスフェスタ」が2018年6月1日(金)にアンスティチュ・フランセ東京で開催される。フランスの現地観光局による相談カウンターには現地の地方観光局のスタッフがいるので、フランス語で会話していたい人はもちろん、通訳もついているので会話に困っても安心。

アヌシー湖 © P. BlancAuvergne-Rhône-Alpes Tourisme

フランスの観光局による出展は2地方
1) 食の都リヨンやアルプスが広がり、ボルビックなど山岳地帯もあるオーヴェルニュ・ローヌアルプ地方
2) トゥールーズ、ニーム、モンペリエなどの地方都市があり地中海と大西洋に挟まれた“もうひとつの南仏”オクシタニー地方。陽光豊かで世界遺産の宝庫。

ミディ運河 © C.Deschamps

リヨン © OTC Lyon

◆旅行商品を見つけよう
エールフランス航空、主要旅行会社のブースもあるので具体的な旅の相談にも乗ってくれる。どの会社も趣向に飛んだ旅行商品をろえてお待ちしています。

◆何はともあれフランスは「食」
そんなあなたには、敷地内のレストラン「ラ・ブラッスリー」でオクシタニーの郷土料理によるランチ、チーズセミナー、ワインセミナーが実施されるのでぜひ参加を(有料)!
予約は:ラ・ブラスリー 03-5206-2741へ

◆出展団体(5月24日現在)
エイチ・アイ・エス、近畿日本ツーリスト、日本旅行、エールフランス航空、オクシタニー地方観光局、オーヴェルニュ・ローヌアルプ地方観光局、レイルヨーロッパ、日本旅行業協会(JATA)、ラ・メール・プラール

●フランスフェスタ
日時:2018年6月1日(金)10時~20時
場所:アンスティチュ・フランセ東京(東京都新宿区市谷船河原町15)
フランスフェスタのホームページ
セミナーの予約サイト

トゥールーズのキャピトール広場 © Atout France Franck Charel

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新城雄大がチームの士気を上げるロングエスケープ…ツアー・オブ・ジャパン美濃

キナンサイクリングが出場中のツアー・オブ・ジャパンは第4ステージ。岐阜県美濃市を舞台に139.4kmのレースが5月23日に行われ、序盤で形成された逃げグループに新城雄大がジョイン。残り約10kmを切るまで先頭を走り続ける好走を見せ、勝負どころが控える今後のステージにつないでみせた。総合成績では大きな変動はなく、個人ではマルコス・ガルシアがチーム最上位となる10位としている。

ツアー・オブ・ジャパン美濃ステージで新城雄大(右)と阿曽圭佑(愛三工業)が積極的な走りを見せた ©︎KINAN Cycling Team / Syunsuke FUKUMITSU

ホームステージとして臨んだ前日の第3ステージは優勝こそならなかったものの、ガルシアのほかトマ・ルバ、サルバドール・グアルディオラが上位でフィニッシュ。総合順位のジャンプアップに成功した。また、観戦に訪れたファンの熱烈な応援にこたえるべく、改めて今大会での上位進出を約束することとなった。

続く第4ステージから大会は中盤戦へ。美濃市の名所「うだつの上がる町並み」からパレードスタートしたのち、1周21.3kmのサーキットを6周。計139.4kmは今大会の最長ステージ。ロングストレートや直角コーナーなど多彩なレイアウトが特徴で、レース全体を通しておおむね平坦。これまではスプリントで勝負が決することが多かったが、2018年は朝からの雨もあり、あらゆるレース展開が想定された。キナンとしては、逃げやスプリントなどからチャンスをうかがいながら、先々に待つ戦いにも視野を広げることを意識づけた。

そのねらい通り、新城が魅せた。正式スタートからしばらくは出入りが激しく、キナン勢では新城や山本大喜が積極的に反応するが、そう簡単には逃げは決まらない。サーキットに入って1周目に山岳賞を争う選手たちが飛び出すと、これに新城ら数人が続く。この動きによって6人の逃げが決まる。やがて5人と人数を減らすが、その後は快調にレースを先行した。

集団が新城らの逃げを容認してからは、タイム差があっという間に拡大。最大で約5分となる。その間、2周目にこの日1回目の山岳賞がやってくるが、ポイント争いはジャージをねらう選手たちに任せ、新城は淡々とレースを進める。一方、他の5選手はメイン集団に待機。それぞれ安全なポジションを押さえながら距離を進めていった。

残り3周回になるとメイン集団がペースアップ。タイミングを同じくして、逃げグループでも上り区間で新城ら2選手が抜け出し、そのまま先を急ぐ。この周回に設けられた2回目の山岳ポイントでは新城が2位通過。3ポイントを獲得している。

新城らは協調を続け、態勢を維持したまま最終周回まで粘り続ける。すぐ後ろに集団が迫る状況となっても逃げの姿勢は崩さない。やがて集団から飛び出した1人が新城らに合流したが、フィニッシュまで残り10kmを切ったところで3人そろって吸収。新城のロングエスケープを終わりを迎えた。

そこからはスプリント勝負に向けた動きへと移る。キナン勢は上りを好位置で通過し、その後のテクニカルなダウンヒルも問題なくクリア。一時はガルシアが先行した場面もあったが、逃げるところまでは至らず。最終局面に向けては中島康晴がポジションを上げて、10番手付近に位置しながら残り1km地点を過ぎた。

そして迎えたスプリントは、有力スプリンターがひしめき合う大混戦。上位進出をうかがった中島だったが、あと一歩前方へ届かないままフィニッシュラインを通過した。

ステージ上位とはならなかったものの、チームは5選手が危なげなくメイン集団でのフィニッシュ。見せ場を作った新城もきっちりとステージを終えている。スタート前から雨が降り始め、レース時は路面がウェットな状態となったが、誰一人トラブルなく走り切り、次のステージへと駒を進めた。総合成績でも大きな変動はなく、ガルシアが個人総合10位、ルバが11位、グアルディオラが13位をキープ。チーム総合でも3位につけている。

24日の第5ステージは長野県飯田市で行われる。南信州ステージとしても知られるレースは、飯田駅前から7.3kmのパレード走行を経て、1周12.2kmのサーキットコースへと入り10周回。勾配10%を超える急坂の先には、標高561mの山岳ポイントが控えるほか、テクニカルなダウンヒル、そして名物の鋭いヘアピン「TOJコーナー」が登場。フィナーレは周回から離脱し、1.6km先のフィニッシュラインを目指す。特に最後の1kmは直線で、例年この区間で劇的な幕切れとなる。

例年、総合争いが動き出すステージでもあり、キナンにとっても取りこぼしは避けたい1日。レース展開に合わせながら、総合ジャンプアップにつながるチャンスを見極めていくことになる。逃げによって強い意志を見せた第4ステージからチームは勢いを増していく。

ツアー・オブ・ジャパン第4ステージ結果(139.4km)
1 ミッヘル・ライム(エストニア、イスラエルサイクリングアカデミー) 3時間23分59秒
2 レイモンド・クレダー(オランダ、チームUKYO) +0秒
3 マルティン・ラース(エストニアス、チームイルミネート)
4 大久保陣(チームブリヂストンサイクリング)
5 窪木一茂(チームブリヂストンサイクリング)
6 マルコ・カノラ(イタリア、NIPPO・ヴィーニファンティーニ・ヨーロッパオヴィーニ)
17 中島康晴(KINAN Cycling Team)
22 マルコス・ガルシア(スペイン、KINAN Cycling Team)
24 サルバドール・グアルディオラ(スペイン、KINAN Cycling Team)
32 トマ・ルバ(フランス、KINAN Cycling Team)
49 山本大喜(KINAN Cycling Team)
83 新城雄大(KINAN Cycling Team) +4分1秒

個人総合時間
1 グレガ・ボレ(スロベニア、バーレーン・メリダ) 9時間28分23秒
2 マルコ・カノラ(イタリア、NIPPO・ヴィーニファンティーニ) +5秒
3 ミッヘル・ライム(エストニア、イスラエルサイクリングアカデミー) +8秒
4 イアン・ビビー(イギリス、JLT・コンドール) +9秒
5 サム・クローム(オーストラリア、ベネロング・スイスウェルネスサイクリングチーム) +17秒
6 岡篤志(宇都宮ブリッツェン)
10 マルコス・ガルシア(スペイン、KINAN Cycling Team) +26秒
11 トマ・ルバ(フランス、KINAN Cycling Team) +28秒
13 サルバドール・グアルディオラ(スペイン、KINAN Cycling Team) +29秒
42 中島康晴(KINAN Cycling Team) +3分2秒
49 山本大喜(KINAN Cycling Team) +5分37秒
70 新城雄大(KINAN Cycling Team) +13分2秒

ポイント賞
1 グレガ・ボレ(スロベニア、バーレーン・メリダ) 58pts
10 トマ・ルバ(フランス、KINAN Cycling Team) 16pts
19 マルコス・ガルシア(スペイン、KINAN Cycling Team) +10pts
27 新城雄大(KINAN Cycling Team) 6pts
31 サルバドール・グアルディオラ(スペイン、KINAN Cycling Team) 4pts

山岳賞
1 草場啓吾(日本ナショナルチーム) 15pts
6 新城雄大(KINAN Cycling Team) 3pts

チーム総合
1 チームUKYO 28時間26分22秒
3 KINAN Cycling Team +5秒

新城雄大

新城雄大のコメント
スタート前から自分か(山本)大喜のどちらかが確実に逃げに入る意識でレースに臨んだ。今大会、ここまでよいところを見せられずにいたので、逃げからアピールできればと思って序盤から攻めた。逃げが決まったのは、山岳賞を争っている3選手が飛び出したタイミング。それに反応して、後からも数人が続いてそのまま逃げグループとなった。自分と阿曽圭佑選手(愛三工業レーシング)は最後まで逃げ切るつもりで走っていて、意思を統一させながら走り続けたが結果的に集団に捕まってしまった。
前日の落車で体が固まっている感覚があったので、それをほぐす意味でもハードに攻める必要があると思っていた。その甲斐あって体がほぐれて、逃げに乗ったことにもつながった。
今日逃げることができたことも含めて、走りの感触は悪くない。明日からの山岳ステージは、総合をねらう選手たちのために上りでのポジション取りなどに力を注ぎたい。また、中島さんや大喜とも連携してチームの上位進出に貢献したい。

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ビビアーニがジロ・デ・イタリア第17ステージで優勝…今大会4勝目

第101回ジロ・デ・イタリアは5月23日、フランチャコルタステージ間の155kmで第17ステージが行われ、ステージクイックステップフロアーズのエリア・ビビアーニ(イタリア)が雨中のゴール勝負を制し、第2、3、13ステージに続いて4勝目、大会通算5勝目を挙げた。総合成績では首位のサイモン・イェーツ(英国、ミッチェルトン・スコット)がその座を守った。

ビビアーニがジロ・デ・イタリア第17ステージで優勝 © Massimo Paolone – LaPresse

クイックステップチームは2017年もフェルナンド・ガビリア(コロンビア)がステージ4勝していて、ビビアーニの4勝がこれに並んだ。イタリア勢が1大会に4勝したのは2005年のアレッサンドロ・ペタッキ以来。

ジロ・デ・イタリア第17ステージ © Fabio Ferrari – LaPresse
メイン集団はボーラ・ハンスグローエがコントロール。ジロ・デ・イタリア第17ステージ © Fabio Ferrari – LaPresse

「とても過酷なステージになるとは思ったけど、実際にそのとおりだった。強い選手たちが逃げて、(ライバルのサム・ベネットを擁する)ボーラ・ハンスグローエが後続集団をコントロールした。ボクたちのチームもすこしだけ追走に協力した。スプリンターが勝てるステージとしては最後から2つ目なので、2チームはそうするよね。ベネットはボクのマリアチクラミーノを脅かす存在だった」とビビアーニ。
「集団スプリントに持ち込むことになり、ボクはチームメートにけん引役をお願いした。ボーイ・ファンポッペルが最初に抜け出したけど、それは早すぎると見抜いていた。完ぺきなタイミングでスプリントしたので、彼を追い抜くのは簡単だった」

●ダイジェスト動画

マリアチクラミーノのビビアーニ(右)がベネットを制して優勝 © Fabio Ferrari – LaPresse
ビビアーニがゴール直後にチームメートに感謝の意を伝えた。ジロ・デ・イタリア第17ステージ © Gian Mattia D’Alberto – LaPresse

第6ステージでマリアローザを獲得したイェーツはこれで12日間着用していることになる。現役選手としてはビンチェンツォ・ニーバリの合計21日、トム・デュムランの17日に続いて3位。イェーツが最終日のローマまでマリアローザを守ると連続16日となるが、これは1995年にスイスのトニー・ロミンゲルが第2ステージから第22ステージまで21日間連続で守ったときに続く記録になる(この年は休息1日)。歴代最長記録はベルギーのエディ・メルクスの36日。1972年の第7ステージから1973年の最終日まで。1973年はスタートからゴールまでマリアローザを着続けた。

マリアローザを守ったイェーツ。ジロ・デ・イタリア第17ステージ © Gian Mattia D’Alberto – LaPresse

「ジロ・デ・イタリアに簡単な日なんてないね。きょうも本当に厳しいレースだった。このインパクトは明日からの山岳ステージに影響を与えるだろう」とイェーツ。
この日は途中で集団が分断され、後続集団にスカイのクリストファー・フルーム(英国)が一時取り残され、しばらくのちに復帰したが、「後ろの集団にだれが残ってしまったのかなんて知ることもなかった。みんな疲れていることを願うよ。だってボクが疲れているから」

●4賞ジャージ
マリアローザ(個人総合成績)サイモン・イェーツ(英国、ミッチェルトン・スコット)
マリアチクラミーノ(ポイント賞)エリア・ビビアーニ(イタリア、クイックステップフロアーズ)
マリアアッズーラ(山岳賞)サイモン・イェーツ(英国、ミッチェルトン・スコット)
□マリアビアンカ(新人賞)ミゲールアンヘル・ロペス(コロンビア、アスタナ)

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茨城メロンまるごと1玉配布…マロニエゲート銀座で24日13時

茨城のメロンお届けします! 茨城県が地元特産のメロンのおいしさを知ってもらおうと、東京都中央区銀座3丁目の「マロニエゲート銀座」で5月24日(木)13時から茨城県産のおいしいメロン500玉を配布する。ひとりにつき丸ごと1玉。いばらき大使のタレント磯山さやか、茨城県大井川和彦知事、鉾田市の岸田一夫市長が出席。

2018年度は首都圏百貨店でフェアを充実
■三越銀座店
期間:5月23日(水)〜29日(火) ★知事トップセールス
5月24日(木)15時には、いばらき食のアンバサダー、パティシエ鎧塚俊彦氏も応援のため来店
今年新たにメロンフェア
■伊勢丹新宿店
期間:5月23日(水)〜29日(火)
■三越日本橋店
期間:6月6日(水)〜12日(火)

さまざまなPRを展開
■いばらきメロンおもてなしフェア2018 県内宿泊施設、菓子店など89店舗で県産メロンを使用したメニュー提供
期間:5月14日(月)〜6月30日(土)

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子乗せ電動アシスト自転車「ビッケポーラーe」に新モデル登場

ブリヂストンサイクルは、子ども乗せ電動アシスト自転車「ビッケポーラーe」の2019年早期モデルを6月上旬より全国の販売店を通して発売する。ビッケポーラーeは、こだわり抜いた設計をしていて、ビッケシリーズで最も安定感を誇る子ども乗せ電動アシスト自転車。今回の新モデルでは電池容量を従来モデルの12Ahから約28%増の15.4Ahとし、エコモード時の走行距離を78kmに伸長した。

ブリヂストンサイクルの子ども乗せ電動アシスト自転車「ビッケ ポーラーe

ビッケポーラーeはフロントチャイルドシートを標準装備しているタイプの子ども乗せ電動アシスト自転車。最低サドル高70cm、全高は103.5cmで、フロントチャイルドシートを標準装備しているタイプの電動アシスト自転車としては、最も視界良好のフレーム設計。「久しぶりに自転車に乗る」「運転に自信がない」「安定感を重視したい」という人に最適な1台。

今回のモデルでは、電池容量を従来モデルの12Ahから約28%増の15.4Ahとし、エコモード時の走行距離を78kmに伸長した。さらに、自転車本体の軽量は維持し、広くてゆったり乗れるフロントチャイルドシート「スマートシート」も採用している。

価格は13万7800円(税別)。充電器を含む。
カラーは7色。T.レトロブルー(ツヤ消しカラー)、E.BKブルーグレー、E.BKダークグレー、E.BKホワイト、T.レトログレージュ(ツヤ消しカラー)、T.レトロレッド(ツヤ消しカラー)、T.レトログリーン(ツヤ消しカラー)。

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世界で最も過酷な400m走に挑んだ! 反中祐介のRed Bull 400参戦記

どうも、反中祐介です。
5月12日(土)に北海道札幌市の大倉山ジャンプ競技場で開催された、Red Bull 400(レッドブル・フォーハンドレッド)に初めて参加してきた。当大会は日本初開催となった2017年に続き2回目の開催。この大会、別名“世界で最も過酷な400m走”とも言われている。そんなの気にならないわけがない。

札幌市街に背を向けてひたすら大倉山ジャンプ競技場を上る © Jason Halayko/Red Bull Content Pool

数字で見るRed Bull 400のコースプロフィールは以下のとおり。

■距離:400m
■累積標高:133m D+
■平均斜度:35度
■最大斜度:37度
■大倉山ジャンプ競技場リフト:約6分

レーススタート © Jason Halayko/Red Bull Content Pool

Red Bull 400は国によって規格が違うため、大会によってコースプロフィールは変わるのだが日本大会はざっとこんな感じ。数字ではなかなか伝わらないですよね。

華やかな会場の雰囲気、たくさんのオーディエンス。参加者は統一のTeeで出走するのでフェスのような一体感もあり、テンションはアガりっぱなし。若い層や普段ランニングをしていない人も多数参加しており、一般的なランニングの大会とは違った雰囲気。そんな独特な雰囲気がとても心地いいと感じたのは私だけではないはず。

男子は全5ヒート。各ヒートトップ通過者5名+タイム上位者55名(各ヒートトップ通過者を除く)の60名が決勝に進むことができる。
ヒートは年齢の高い順に出走。後半のヒートほど予選終了してから決勝までのインターバルが短くなるので若さでのアドバンテージがなくなる仕組みになっているのだ。なるほどなるほど。

立ったままでは登れない最大斜度37度のスロープ © Suguru Saito / Red Bull Content Pool

私は第4ヒートに出走。
アガるMCのカウントダウンでスタート。スタート直後はブレーキングトラックを逆走するので緩やかなくだりだ。唯一疾走感のあるセクションなのだが、足場が長めの人工芝なのでかなり沈み込む。スピードを出すほどに不安定で足先のコントロールが難しい。

100m過ぎるとランディングバーンを一気に登っていく。このセクションは人工芝の上に格子状の網(通称:ラーメンネット)が張り巡らされている。人工芝は滑るため、綱にシューズのグリップをひっかけていくとパワーロスを抑えて効率的に登ることができる。

K点(赤ライン)では二足走行が辛い状態になってくる。このあたりから二足走行で粘るのか四つん這いにシフトするのかに悩むところ。早めに四つん這いにシフトすることを強くオススメする。

P点(青ライン)をすぎると最大斜度37度に到達。急斜面すぎてコースの先がほとんど見えない。ほとんどクライミング状態。いかに上半身を使って登れるかがポイントだ。
ランディングバーン後半は徐々に斜度が緩やかになっていき、視野が広がってくる。
ランディングバーンとカンテ(踏み切り台)のギャップを埋めるために設置された木段をクリアするとレッドブルのゲートがお出迎え。

レッドブルゲートをくぐり、はるか遠くに見えるフィニッシュゲートを目指しアプローチ(助走路)を上る。

長野五輪ラージヒルで個人と団体2つの金メダルを獲得している船木和喜さんが大倉山ジャンプ場でまさかの解説 © Suguru Saito / Red Bull Content Pool

■第4ヒート:1着 4’14″30 総合2着で決勝へ

余力を残して予選を通過することに成功。あとは決勝までのインターバルでリカバリーするかが勝負の決め手。私はゴール直後すぐに補食を摂った。すぐエネルギーに変わる糖質系エネルギーとじっくりと長く効果の出る脂質系エネルギーをそれぞれ摂取。少量で高カロリーな脂質系エネルギーを少し多めに摂るのがポイント。今回のような負担の大きい種目でもハイパフォーマンスを持続させることができるのだ。ちなみに、脂質系エネルギーは『Trail Butter』、糖質系エネルギーには『Sato Coffee Energy Jelly』『MEDALIST ENERGY GEL』をそれぞれ摂取。どれも美味しいのでストレスなく摂取可能。あとはプラスで『MEDALIST AMINO DIRECT 5500』をダイレクトチャージ。筋疲労の激しいときにはアミノ酸とクエン酸は必須。疲労の回復がかなり早まる。

ゴールは視線の先にある © Suguru Saito / Red Bull Content Pool

さあ、そしていざ決勝戦へ
決勝戦らしいピリッとした緊張感のある雰囲気の中でスタート。スタート直後はほとんど団子状態。K点あたりから3、4人の争いに絞られてきた。現時点で私は3番手。P点を超えて斜度もキツくなってきたところで4番手に後退。前との差はほとんどない。
レッドブルゲートをくぐり、ラスト100m。先頭集団が団子状態、なんて刺激的な展開なんだ。心肺もテンションも最高潮に。

アプローチは観戦者との距離が近いので声援を間近に受けることができる。そんなの頑張らないわけがない。しかし、全身の疲労も心肺もピークに達したカラダは思うようには動かない。腿周りはパンパン、一度止まったらしばらく動けなくなるであろう状態。そんなカラダを気力とほとんど残っていない体力で前に運ぶ。疾走感こそ一切ないが淡々と歩を進める。なんとか前をまくろうとスパートを仕掛けるも前の選手も譲らない。気持ちの仕掛けあいを何度か繰り返したが結局順位は変動せず。そのままフィニッシュ。脇のマットに倒れこんだ。

■決勝:4位 4’01″96

1位と10秒差、2位と4秒差、3位と1秒差。完敗だ。僅差ではあるが、届きそうで届かず。最後の最後は気持ちで負けたんだろうな。悔しさしかないのだがとても充実した400mであった。

大倉山ジャンプ台を上り切った! © Suguru Saito / Red Bull Content Pool

実際に参加して感じたRed Bull 400の攻略ポイントをまとめてみた。

■シューズはトレランシューズがベスト。特にSalomonのトレランシューズがオススメ。アウトソールのグリップパターンがこのコースとの相性抜群で確実にグリップしてガシガシ登れる。シューズのタイプはハイグリップ、ロードロップがポイント。アウトソールのグリップがゴツくて、ミッドソールの前足部の厚みと後足部の厚みの差が少ないもの。私が今回着用した『Salomon S-LAB SENSE ULTRA 6 SG』もこのタイプの一つ。今回のようなコースでのパフォーマンスはもちろんトレイルランニングレースでも幅広く使える。私以外にも女子1位と2位の選手も着用。

■ほとんど四つん這いの体勢なのでグローブは着用すべし。ロープを強く握ったときに手のひらがかなり擦れる恐れあり。ランニング用ストレッチグローブよりは手のひらが補強されているタイプがオススメ。

■レース前の補給食は大事。脂質系のエネルギーと糖質系のエネルギーをしっかり摂取しよう。少量で高カロリー、美味しいものが摂取時のストレスがない。

■斜度がきつくなったときは無理せずできるだけ早く四つん這いになったほうがいい。下肢の負担を減らし効率的に登ることができる。いかに上肢をうまく使うのかがポイント。

■この種目に必要なの力は「全身持久力」「集中力」「気力」。特にカンテからのラスト100mは気持ちでタイムが大きく変わる。ポジティブな気持ちを大切に!

女子優勝は高村貴子。トレイルランのハセツネなどで優勝経験を持つ第一人者 © Suguru Saito / Red Bull Content Pool

普段ランニングとは無縁の人もフェスに行く感覚で楽しんでほしい。会場の雰囲気を体感したら不思議とやれる気しかしないだろう。そんなパワーがこの大会にはある気がする。

レッドブル400の参戦記をレポートしてくれた反中祐介さん © Suguru Saito / Red Bull Content Pool

反中祐介(たんなかゆうすけ)
トレイルランナー。ランニングチームのランニングコーチとしてビギナーランナーからシリアスランナーまで幅広いレベルのランナーの指導を経てトレイルランニングを始める。大学在学時には健康運動実践指導者を取得。ランニング以外にも、自然を楽しみつくすべく様々なアクティビティを提案・発信している。北海道のSAPPORO EXPERIENCE BASEサロモンストアにアドバイザリースタッフとして勤務している。
[反中祐介のfacebook]
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