モビスターのナイロ・キンタナ(コロンビア)が残り19kmを頂点とする最難関のガリビエ峠でアタックし、ゴールまで独走して1年ぶり3度目の区間優勝を飾った。首位のジュリアン・アラフィリップ(フランス、ドゥークニンク・クイックステップ)は有力選手の集団から一時脱落したが、下り坂で追いついてマイヨジョーヌを死守した。総合2位はイネオスのゲラント・トーマス(英国)に代わってチームメートのエガン・ベルナル(コロンビア)になった。
キンタナ、ベルナルのコロンビア勢がアルプスで活躍
序盤から30選手が第1集団を形成。この中に総合成績で9分30秒遅れ、2013年と2015年には総合2位になっているキンタナが加わっていたため、後続の有力選手らも決定的な差がつかないようにペースをコントロール。メイン集団の先頭にイネオスが並んで第1集団を追った。
先頭集団から徐々に脱落する選手が増え、勝負どころのガリビエ峠中腹でキンタナがアタックを決めると、誰も追走できなかった。単独になったキンタナはガリビエ峠を越え、ゴールまでの19kmを独走してトップフィニッシュした。
「中盤戦のピレネーでは落車してしまったので、その回復を今日まで待つ必要があった。アルプスは標高が高いからボクたちコロンビア勢には有利だ。タイミングをはかってアタックした」とキンタナ。
一方の総合優勝争いは大混戦だ。ガリビエ峠でイネオスは総合3位につけていたベルナルをアタックさせた。さらに総合2位のトーマスが先行する。この動きをきっかけに有力選手がバラバラに。アラフィリップがついにここで遅れを取り、ガリビエ峠ではわずかに差をつけられて通過した。
「あらゆるリスクを犯した」というアラフィリップは下り坂を全開で走り、先行していたトーマスらに合流。ベルナルには届かなかったが、マイヨジョーヌを死守することに成功した。ベルナルはこの日32秒を稼ぎ、総合成績で1分30秒遅れの2位に浮上。
「トーマスがレースを動かすためにアタックしろと声をかけてくれた。まだ勝負どころが2区間ある。目標を失わず、今日のようにうまくいくレースがしたい」とベルナル。
マイヨジョーヌを守ったアラフィリップは、「下りでリスクを負ってまで前方を追った。まだあきらめるわけにはいかない」と語った。
●4賞ジャージ
■マイヨジョーヌ(個人総合成績)ジュリアン・アラフィリップ(フランス、ドゥークニンク・クイックステップ)
■マイヨベール(ポイント賞)ペテル・サガン(スロバキア、ボーラ・ハンスグローエ)
●マイヨブラン・アポワルージュ(山岳賞)ロマン・バルデ(フランス、AG2Rラモンディアル)
□マイヨブラン(新人賞)エガン・ベルナル(イネオス、コロンビア)
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