アルケア・サムシックのワレン・バルギルが6月30日に開催されたフランス選手権で優勝。トリコロールのフランスチャンピオンジャージを獲得し、7月6日に開幕する第106回ツール・ド・フランスに登場することになった。
バルギル(フランス)は2019年3月11日に開催されたパリ〜ニース第2ステージで落車。第2頚椎の2カ所を骨折する重傷を負った。チームのジャンジャック・ムニェ医師は「深刻な負傷なのでバルギルが再び自転車に乗れる時期は今のところ分からない」とコメントするほどだったが、3月25日のボルタ・ア・カタルーニャ(スペイン)でレース復帰。
「選手としてだけでなく今後の生活にも支障をきたす恐れもあったが、幸いなことに最小限の頚部負傷にとどまったことが認められた。リハビリなしにレース復帰できた」と同医師。
「落車でケガをしたときにサポートしてくれた人もいたが、復帰は無理だと思っていた人もいた。絶望のどん底にいたときもあったが、いつかはいい波が訪れると思っていた。ボクはそんなにスーパーマンではないが、心身ともにフランス選手権に勝てる状態まで戻っていた」とバルギル。
「復帰できないと思ったこともある。簡単なことではなかったので、もう自転車をやめようと思ったこともあるけど、妻が献身的にサポートしてくれて、あきらめないで頑張ろうと決心した。人生はこういうもので、困難な時もいい時もあると思う。妻と家族、チーム、そして砂漠のど真ん中で私に手を差し伸べたすべての人々に感謝したい。自転車をやめていたら、この決断は一生でとても後悔するかもしれないと自分に言い聞かせた」
「さっそく明日からこのトリコロールジャージを着て練習に出ようと思う。ツール・ド・フランスにこのジャージとナショナルカラーに塗られた自転車でツール・ド・フランスに出場できるなんてまだイメージできない。でもやり過ぎないようにしたい。このジャージはプレッシャーではなく、情熱だから」
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