第32回オリンピック競技大会(2020/東京)自転車マウンテンバイク競技の日本代表男子選手である山本幸平(ドリームシーカーレーシング)が1年後の大会に向けて抱負を語った。6月5日13時から、日本自転車競技連盟が主催するオンラインWeb会議サービスのZoomを使って行われた。
「2月以降は自分の思い描くような日々が送れませんでした」と、新型コロナウイルス感染拡大による余波から切り出した山本。それでも、「五輪が1年伸びてしまったけれど、常にエネルギッシュにこれからの1年の準備期間を過ごしていきたい」と気持ちは途絶えていない。
いまでこそ結婚し、家族も増えたが、ずっと一匹狼だった。
「これまでも長野県松本市を拠点として1人での練習が多かったので、外出禁止で多くのアスリートが活動を制限されているのとは異なり、通常とは変わらない。練習環境も人と出会うことのない山の中ですから。日ごろから変わらないリズムで過ごせたのかなと思う」
それでもスポーツクラブは休業を余儀なくされたので、コアトレーニングをするために自宅の一室を改造してトレーニング機材をそろえたという。
2008年の北京、2012年のロンドン、2016年のリオに続く4大会連続の出場。
「リオ五輪のあとに選手をやめようと思っていたが、リオ五輪の閉会式で演出が次回開催地の東京に変わったときに、自国開催の五輪でも走ってみたいと、鈴木雷太コーチに話したことを覚えています」
過去3回の五輪では46位、27位、21位という成績だ。東京五輪では8位入賞を目指す。
「間違いなくボクのキャリア最後のレースとなります。ゴールにたどり着けなくてもいいから、スタートから積極的に行きたい」と決意を語る。
選手としての集大成を迎えるので、競技生活の中でベストパフォーマンスを見せたい。
「少しでも多くの人たちに興味を持っていただけたら。地元北海道で応援してくれる人たちは遠いのでテレビ観戦になると思いますが、できれば生で見てもらい、MTBって楽しいんだなと思ってほしい。それと同時に、若手選手の人たちにバトンを渡せる走りを。彼らが強い日本を作ってくれることを楽しみにしています」
延期により1年の準備期間が増えたと考えたい…鈴木雷太コーチ
日本MTBチームの鈴木雷太コーチは、「新型コロナウイルス感染拡大による延期や外出自粛はだれも経験したことのないこと。延期により1年の準備期間が増えたとポジティブに考え、最高の成績を修められるようにサポートしていきたい」と語った。
自転車マウンテンバイク競技の女子代表選手は今井美穂(CO2bicycle)。補欠選手は男子が平野星矢(ブリヂストンサイクリング)、女子が川口うらら(日本体育大/FUKAYA RACING)。
自転車マウンテンバイク競技で日本が獲得した参加枠はクロスカントリー・オリンピック男子1、クロスカントリー・オリンピック女子1で、どちらも開催国枠として得た。
⼭本幸平(YAMAMOTO Kohei)
1985年8⽉20⽇(34歳) 北海道幕別町出⾝ ⾝⻑:182cm 体重:70kg
所属:Dream Seeker MTB Racing Team
出⾝校:北海道帯広農業⾼