2021ワールドツアー19チーム…日本勢は別府、中根、新城

UCI(国際自転車競技連合)が2021シーズンのワールドツアー19チームを発表した。ポーランドのコフィディスからライセンスを継承したアンテルマルシェ・ワンティ・ゴベールマテリオがベルギー登録として初昇格。南アフリカのNTTがケベカアソスに、オーストラリアのミッチェルトン・スコットがグリーンエッジに名称変更された。

2020ツール・ド・フランス ©A.S.O. Alex Broadway

ドイツのサンウェブは総合化学メーカーのDMSが新スポンサーとなった。米国のEFには日本のNIPPOがサブスポンサーとして加わり、別府史之中根英登が新加入した。新城幸也はバーレーンビクトリアスと1年間の契約延長をして残留。入部正太朗は旧NTTのケベカアソスから日本チームの弱虫ペダルに移籍したため、グランツール出場の可能性がある日本勢は現時点では別府、中根、新城の3選手。

ドイツのサンウェブは総合化学メーカーのDMSが新スポンサーとなった

アルペシン・フェニックスが2部クラス首位でグランツール出場権

オランダのマチュー・ファンデルポール所属するUCIプロチーム(ワールドツアーチームに次ぐ第2カテゴリー)のアルペシン・フェニックス(ベルギー)は同カテゴリーの1位チームとして、グランツール(ジロ・デ・イタリア、ツール・ド・フランス、ブエルタ・ア・エスパーニャ)に自動的に参加する資格を得た。ワンデーレースのワールドツアー大会には、ナイロ・キンタナ(コロンビア)とワレン・バルギル(フランス)のアルケア・サムシック(フランス)がUCIプロチーム第2位として出場権を獲得した。

2021ワールドツアー19チーム
AG2Rシトロエン(フランス)
アスタナ・プレミアテック(カザフスタン)
バーレーンビクトリアス(バーレーン)
ボーラ・ハンスグローエ(ドイツ)
コフィディス(フランス)
ドゥークニンク・クイックステップ(ベルギー)
EFエデュケーションNIPPO(米国)
グリーンエッジ(オーストラリア)
グルパマFDJ(フランス)
イネオス・グレナディアス(英国)
アンテルマルシェ・ワンティ・ゴベールマテリオ(ベルギー)
イスラエルスタートアップネーション(イスラエル)
ユンボ・ビスマ(オランダ)
ロットスーダル(ベルギー)
モビスター(スペイン)
DSM(ドイツ)
ケベカアソス(南アフリカ)
トレック・セガフレード(米国)
UAEエミレーツ(UAE)

●UCIのホームページ

ログリッチがベロドール賞と世界ランキング1位の二冠

スロベニアのプリモシュ・ログリッチ(ユンボ・ビスマ)が2020年の自転車最優秀選手として「ベロドール」を初受賞した。また世界ランキングでも1位のまま2020シーズンを締めくくった。

ブエルタ・ア・エスパーニャで総合優勝したログリッチ ©PHOTOGOMEZSPORT2020

ログリッチはツール・ド・フランスで終盤に逆転されて初優勝を逃したが、ブエルタ・ア・エスパーニャで2年連続優勝。リエージュ〜バストーニュ〜リエージュでも優勝した。

同賞はフランスの自転車専門誌「ベロマガジン」が企画した賞で、サッカー専門誌「フットボール」が選考するバロンドールの姉妹賞。どちらも発行元はツール・ド・フランスを主催するメディアカンパニーのASO。

一方、ツール・ド・フランス総合優勝で同じスロベニアのタデイ・ポガチャル(UAEエミレーツ)は全スポーツ選手対象のアスリートオブザイヤーにノミネートされたが、男子部門の9位に。1位は男子がポーランドのサッカー選手ロベルト・レバンドフスキ、女子が日本のテニス選手、大坂なおみ

大坂なおみがアスリートオブザイヤー…日本人選手で初

過去のベロドール受賞者
1992 ミゲール・インデュライン(スペイン)
1993 ミゲール・インデュライン(スペイン)②
1994 トニー・ロミンゲル(スイス)
1995 ローラン・ジャラベール(フランス)
1996 ヨハン・ムセウ(ベルギー)
1997 ヤン・ウルリッヒ(ドイツ)
1998 マルコ・パンターニ(イタリア)
2002 マリオ・チポッリーニ(イタリア)
2005 トム・ボーネン(ベルギー)
2006 パオロ・ベッティーニ(イタリア)
2007 アルベルト・コンタドール(スペイン)
2008 アルベルト・コンタドール(スペイン)②
2009 アルベルト・コンタドール(スペイン)③
2010 ファビアン・カンチェラーラ(スイス)
2011 フィリップ・ジルベール(ベルギー)
2012 ブラッドリー・ウィギンス(英国)
2013 クリストファー・フルーム(英国)
2014 アルベルト・コンタドール(スペイン)④
2015 クリストファー・フルーム(英国)②
2016 ペテル・サガン(スロバキア)
2017 クリストファー・フルーム(英国)③
2018 アレハンドロ・バルベルデ(スペイン)
2019 ジュリアン・アラフィリップ(フランス)
2020 プリモシュ・ログリッチ(スロベニア)
1999、2000、2001、2003、2004受賞のランス・アームストロングは薬物使用のためはく奪。丸囲み数字は複数受賞数

●レキップのホームページ

黒枝士揮が弟咲哉とプロチーム結成…スパークル大分

黒枝士揮が代表取締役を務める3SEEDSが自転車による地域づくりを推進するプロサイクルチームSparkle Oita Racing Team(スパークル大分)を発足させた。

現役プロ選手、地元出身兄弟による新たなチャレンジ

国内を代表するスプリンターやオールラウンダーが集結し、火花を散らし疾走する姿はまるで閃光(SPARKLE)を彷彿させる。また、おんせん県おおいたを自転車で盛り上げていきたいという願いから”温泉”(スパ)と”自転車”(サイクル)を組み合わせた意味も込められている。

■ チームのビジョン
ー九州に熱狂を生み、 世界に挑む。ー
九州は世界に通用する温泉や食文化など豊富な資源をもっている。その可能性を背景に、Sparkle Oitaは世界レベルのプロサイクリングチームとして九州と世界の架け橋となる。「九州をひとつに」をテーマに新たな文化を創造し、世界に挑戦していきたいという。 

スパークル大分のメンバー

黒枝士揮 (くろえだ しき)
スプリンター | 1992/1/8 | 大分県出身 | 代表取締役

黒枝士揮

弟である咲哉と兄弟でチームの立ち上げを決めたのがちょうど1年前。 地元である九州・大分に戻ってきて、 地域密着のチームを作り、 自転車というツールを使って地域交流をしたり、 自転車でしか見れない地域の魅力や景色を発信をして、 地元を盛り上げようと話し合いました。 コロナ禍で自転車競技のみならずどこのチームも運営が厳しい逆境の中、 私たちのチームは発足します。 不安になることも、 無謀だと揶揄されることも多々ありました。 それでも、 いま、 私達のチームには最高の選手たちとスタッフが集結しています。 そしてそれを支えてくださるスポンサー様やサポーターの皆様がいます。 情熱と夢だけが原動力だった兄弟のプロジェクトに、 いまはどのチームにも負けない速さと勝利への兆しが見えてきました。 今年はホームタウンの大分だけでなく九州全土に明るいニュースをお届けする存在になれるように、 頑張っていきたいと思います!応援よろしくお願いします。 

黒枝咲哉 (くろえだ さや)
スプリンター |  1995/09/28 | 大分県出身 | キャプテン

黒枝咲哉

兄の士揮とチームを立ち上げ、 大分・九州の名を背負って走り出します。 チームメンバーには国内外で優勝経験のあるメンバーが多く揃い、 勝利に対するハングリーさを燃やしています。 この6人ならば”優勝”の文字は遠くない未来に掴めると確信しています。 そして僕らのなすべきことは勝利をもたらすだけではありません。 地域密着チームとして、 地域の方々へ感動を届けること、 地域と共に育っていくことを常に考え、 交流を生み出していくことも重要な使命です。 Sparkle Oitaは自転車というツールを使って笑顔を生み出す存在になります。 「勝利×笑顔」を大分にお届けします!

孫崎大樹 (まごさき だいき)
パンチャー |  1996/07/18 | 大阪府出身

孫崎大樹

Sparkle Oitaは地域の方々と協力・連携し、 新しいことを積極的にチャレンジしていくチームです。 今まで、 自転車選手としてやってきた活動の幅がさらに広がり、 自分の成長にも繋がると思うとすごく楽しみです。 また、 新たに立ち上がるチームにもかかわらず、 豪華なメンバーが揃っており、 その一員になれたことを光栄に思います。 大分県には、 素晴らしいロケーションの中トレーニングができ、 食べ物も美味しく、 さらに温泉で疲れを癒せる環境があります。 選手活動はもちろんのこと、 色んな人がサイクリングを存分に楽しめると思います。 そういった魅力を僕たちが発信していき、 大分の魅力を伝えるのはもちろんのこと、 自転車競技の普及・発展を目指していきたいと思います!最後に、 今年の目標ですが、 全日本選手権で表彰台に登壇。 JCLで個人1勝。 年間個人総合優勝を目指します!

沢田桂太郎 (さわだ けいたろう)
スプリンター |  1998/01/21 | 宮城県出身

沢田桂太郎 

新チーム発足時からメンバーに入ることを決めたのは、 これから起こるであろう色々な苦労や困難よりも、 ワクワクが勝っていたからです。 これから僕たちは、 さまざまなことに挑戦していきます。 応援してくださる皆さまとも、 このワクワク感を共有できたら嬉しいです。 「Sparkle Oitaのレースがまた観たい!」と言っていただけるよう、 結果を出せるように頑張りたいです。 応援よろしくお願いします。

小野寛斗 (おの ひろと)
オールラウンダー |  1998/05/18 | 神奈川県出身

小野寛斗

レースを通して競技の認知度を高めていくと同時に、 地域を盛り上げていくことを目標にしています。 地域密着型チームとして、 交流・ライドイベントなどを通して積極的に地元の方々と関わっていきたいと思います。 海や山に囲まれ、 練習環境もベストなこの土地でSparkle Oitaの活動を通して大分県の魅力を発信できればと思います。 
チームメイトには国内有数のスプリンターが揃っていますが、 アップダウンやステージレースで魅せ場をつくる選手も所属しているため飽きないレースを見ていただけるはずです。 大学・前所属チーム時代からの先輩と今後もチームとして活動するにあたりうまくアシストしていきたいと思います。 チームでのレース優勝はもちろん、 個人でも表彰台・優勝を目指して日々練習に励みます。

宮崎泰史 (みやざき たいし)
クライマー |  1998/09/05 | 熊本県出身

宮崎泰史

大学進学を期に大分県にやってきました。 3年間住んでいる思入れ深い地でプロチームが発足できることや、 この地から始めた自転車競技で地域の方々と一緒に自転車というツールを使って大分県を盛り上げていくことに大きな喜びを感じています。 私たちのチームメンバーは全国トップクラス選手の先輩方で結成されており、 共に走れることにワクワクしています。 まだまだ分からないことも多いので指導していただきながら共に成長できるよう頑張っていきたいです。 皆さまからたくさん応援していただけるようチーム一丸となって頑張ります。

クラウドファウンディング 
目指す地域密着型チームのあり方は、ファンと共創関係を持ち、共に挑戦し、共に成長していくこととする。チーム発足にあわせてファンによる支援をクラウドファウンディングサイト「Sandwich」上で募っていく。すでに当初目標の50万円を達成し、NEXTゴールの500万円を目指している。クラウドファウンディング限定のリターンも準備しているという。

●スパークル大分のホームページ