トラックネイションズカップ香港の最終日は出場全種目で金

2021年5月13日から5月16日の4日間にわたり、中国・香港で開催された2021シーズン初となるUCIトラックネイションズカップ香港大会は、大会最終日となる5月16日、日本勢は男子スプリント、男子オムニアム、女子ケイリン、女子マディソンに出場し、全種目で金メダルを獲得したほか、銀メダル1個、銅メダル2個を獲得する活躍を見せた。

女子ケイリン1位の小林優香(中央)。左は鈴木奈央、右は古山稀絵 ©日本自転車競技連盟

●男子スプリント
1位 新田祐大(JPCA ドリームシーカーレーシングチーム/JPCU福島)
2位 脇本雄太(JPCA チームブリヂストンサイクリング/JPCU福井)
3位 深谷知広(JPCA ドリームシーカーレーシングチーム/JPCU静岡)

●男子オムニアム
1位 橋本英也(岐阜 チームブリヂストンサイクリング/JPCU岐阜)138pt
2位 KARALIOK Yauheni(ベラルーシ)134pt
3位 MALMBERG Matias(デンマーク)125pt

●女子ケイリン
1位 小林優香(JPCA ドリームシーカーレーシングチーム/JPCU福岡)
2位 LEE Wai Sze(香港)
3位 GODBY Madalyn(アメリカ)

●女子マディソン
1位 日本(梶原悠未、中村妃智)46pt
2位 ベラルーシ(SAVENKA Ina、TSERAKH Hanna)38pt
3位 チーム楽天Kドリームス(古山稀絵、鈴木奈央)33pt

男子スプリント1位の新田祐大(右)、2位脇本雄太(中央奥)、3位深谷知広 ©日本自転車競技連盟

新田祐大(JPCA ドリームシーカーレーシングチーム/JPCU福島)
「予選はあまりタイムが出ていなかったが、ある意味切り替えてレースに臨むことができた。決勝戦はいい緊張感で臨め、最後は気力で走りました。今年に入ってから深谷選手が開催してくれたスプリントの勉強会でスプリントの戦い方が整理できた。東京五輪でのメダル獲得にこの大会を通じて近づいたと感じている。個人としては個人種目で初の金メダルの獲得したことはうれしく思うが、さらに成長しなければならないと感じている」

脇本雄太(JPCA チームブリヂストンサイクリング/JPCU福井)
「予選1位で通過できたのでコンディションはいいと感じていた。ギリギリの部分はあったがタイムの部分はある程度納得している。決勝の新田選手とのレースでは自分の持てる力、持ち味はある程度出せたと感じている。ケイリンについては課題が見え、スプリントでは銀メダルだったが、いい経験が積めたと感じている」

深谷知広(JPCA ドリームシーカーレーシングチーム/JPCU静岡)
「3位という結果については、今の実力・コンディション通りかなと感じている。新田選手との対戦は、もともとフィジカルでは新田選手が上なので、自分は新田選手の穴を探したが今日はつけ入る隙がないなと感じた。自分は一戦一戦目の前のレースを全力で戦いたい」

橋本英也(岐阜 チームブリヂストンサイクリング/JPCU岐阜)
「今回は少人数でのレースになったが、自分が想定していた通りの得意な展開になった。最後のポイントレースで落車をしてしまい、その後積極性に欠けてしまったのが反省点としてあげられるが、それ以外はスムーズにレース運びができ、優勝できたのは自信となった。東京オリンピックでは今回とは違う展開になると思うが積極的な走りをしたい」

男子オムニアム1位の橋本英也(中央) ©日本自転車競技連盟

小林優香(JPCA ドリームシーカーレーシングチーム/JPCU福岡)
「大会を振り返って、ケイリンに関しては優勝だけを見据えて、決勝は気持ちに余裕を持って臨むことができたのが勝因だと思う。ゴールした瞬間は自然にガッツポーズが出た。今回の大会は自信になったのでもう一度コーチと話し合いながら東京五輪に向けて準備したい」

梶原悠未(茨城 筑波大学大学院)
「マディソンはスプリントの戦いになったが、序盤で先手を打ってポイントを積み上げられたこと、中村選手との交代も全てタイミングを合わせられたことがよかった。最後の2組の逃げを作ったことに関して、すでにラップされなければ勝利が確定していたので冷静に判断して走ることができたものの、二人の持久力という点では課題が見つかった。今回、参加した4種目のうちスクラッチで優勝できなかったのが悔しいが、残る3種目で優勝できたのはとてもうれしい。この走りを東京オリンピックでもできるよう残る期間を大切に過ごしていきたい」

女子マディソン1位の梶原悠未(左)、中村妃智(左から2人目)、3位の鈴木奈央(同3人目)と古山稀絵(同4人目) ©日本自転車競技連盟

中村妃智(千葉 JPF)
「今日のマディソンは予想していた通りスプリント勝負のレース展開となったが、梶原選手にいいポジションで交代することを意識して走った。残り10周ほどで2組の逃げを作ってしまったのが悔やまれる。東京オリンピックに向け最後まで戦い抜けるよう持久力を強化したい」

●大会の記録ページ

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