シュミット初V、ベルナルが総合差を広げる…ジロ・デ・イタリア第11S

第104回ジロ・デ・イタリアは5月19日、ペルージャ〜モンタルチーノ間の162kmで第11ステージが行われ、11人の第1集団から抜け出したケベカアソスのマウロ・シュミット(スイス)がUAEエミレーツのアレッサンドロ・コービ(イタリア)を制し、21歳でプロ初勝利を挙げた。

未舗装路でチームメートにけん引されて走るマリアローザのベルナル ©Fabio Ferrari/LaPresse

総合成績ではマリアローザを着るイネオス・グレナディアスのエガン・ベルナル(コロンビア)がアタック。総合優勝を争うライバルたちとの差を広げることに成功した。

2021ジロ・デ・イタリア第11ステージ。マリアローザのベルナル ©LaPresse
ポイント賞のペテル・サガン ©LaPresse
新人賞2位、繰り下がりで純白ジャージを着用したレムコ・エベネプール ©LaPresse
2021ジロ・デ・イタリア第11ステージ ©LaPresse
ストラーデビアンケ(白い道)と呼ばれる未舗装路を走る ©Fabio Ferrari/LaPresse
ベルナルがチッコーネ、ウラソフ、カルーゾらをうかがう ©Fabio Ferrari/LaPresse
マウロ・シュミットが2021ジロ・デ・イタリア第11ステージを制した ©Gian Mattia D’Alberto/LaPresse

●4賞ジャージ
マリアローザ(個人総合成績)エガン・ベルナル(コロンビア、イネオス・グレナディアス)
マリアチクラミーノ(ポイント賞)ペテル・サガン(スロバキア、ボーラ・ハンスグローエ)
マリアアッズーラ(山岳賞)ジョフリー・ブシャール(フランス、AG2Rシトロエン)
□マリアビアンカ(新人賞) エガン・ベルナル(コロンビア、イネオス・グレナディアス)

総合2位との差を広げたベルナル ©Marco Alpozzi/LaPresse

第10ステージにもどる≪≪   ≫≫第12ステージにすすむ

ジロ・デ・イタリア公式サイト
🇮🇹ジロ・デ・イタリア特集サイト
出場184選手リスト

トラックネイションズカップ香港の最終日は出場全種目で金

2021年5月13日から5月16日の4日間にわたり、中国・香港で開催された2021シーズン初となるUCIトラックネイションズカップ香港大会は、大会最終日となる5月16日、日本勢は男子スプリント、男子オムニアム、女子ケイリン、女子マディソンに出場し、全種目で金メダルを獲得したほか、銀メダル1個、銅メダル2個を獲得する活躍を見せた。

女子ケイリン1位の小林優香(中央)。左は鈴木奈央、右は古山稀絵 ©日本自転車競技連盟

●男子スプリント
1位 新田祐大(JPCA ドリームシーカーレーシングチーム/JPCU福島)
2位 脇本雄太(JPCA チームブリヂストンサイクリング/JPCU福井)
3位 深谷知広(JPCA ドリームシーカーレーシングチーム/JPCU静岡)

●男子オムニアム
1位 橋本英也(岐阜 チームブリヂストンサイクリング/JPCU岐阜)138pt
2位 KARALIOK Yauheni(ベラルーシ)134pt
3位 MALMBERG Matias(デンマーク)125pt

●女子ケイリン
1位 小林優香(JPCA ドリームシーカーレーシングチーム/JPCU福岡)
2位 LEE Wai Sze(香港)
3位 GODBY Madalyn(アメリカ)

●女子マディソン
1位 日本(梶原悠未、中村妃智)46pt
2位 ベラルーシ(SAVENKA Ina、TSERAKH Hanna)38pt
3位 チーム楽天Kドリームス(古山稀絵、鈴木奈央)33pt

男子スプリント1位の新田祐大(右)、2位脇本雄太(中央奥)、3位深谷知広 ©日本自転車競技連盟

新田祐大(JPCA ドリームシーカーレーシングチーム/JPCU福島)
「予選はあまりタイムが出ていなかったが、ある意味切り替えてレースに臨むことができた。決勝戦はいい緊張感で臨め、最後は気力で走りました。今年に入ってから深谷選手が開催してくれたスプリントの勉強会でスプリントの戦い方が整理できた。東京五輪でのメダル獲得にこの大会を通じて近づいたと感じている。個人としては個人種目で初の金メダルの獲得したことはうれしく思うが、さらに成長しなければならないと感じている」

脇本雄太(JPCA チームブリヂストンサイクリング/JPCU福井)
「予選1位で通過できたのでコンディションはいいと感じていた。ギリギリの部分はあったがタイムの部分はある程度納得している。決勝の新田選手とのレースでは自分の持てる力、持ち味はある程度出せたと感じている。ケイリンについては課題が見え、スプリントでは銀メダルだったが、いい経験が積めたと感じている」

深谷知広(JPCA ドリームシーカーレーシングチーム/JPCU静岡)
「3位という結果については、今の実力・コンディション通りかなと感じている。新田選手との対戦は、もともとフィジカルでは新田選手が上なので、自分は新田選手の穴を探したが今日はつけ入る隙がないなと感じた。自分は一戦一戦目の前のレースを全力で戦いたい」

橋本英也(岐阜 チームブリヂストンサイクリング/JPCU岐阜)
「今回は少人数でのレースになったが、自分が想定していた通りの得意な展開になった。最後のポイントレースで落車をしてしまい、その後積極性に欠けてしまったのが反省点としてあげられるが、それ以外はスムーズにレース運びができ、優勝できたのは自信となった。東京オリンピックでは今回とは違う展開になると思うが積極的な走りをしたい」

男子オムニアム1位の橋本英也(中央) ©日本自転車競技連盟

小林優香(JPCA ドリームシーカーレーシングチーム/JPCU福岡)
「大会を振り返って、ケイリンに関しては優勝だけを見据えて、決勝は気持ちに余裕を持って臨むことができたのが勝因だと思う。ゴールした瞬間は自然にガッツポーズが出た。今回の大会は自信になったのでもう一度コーチと話し合いながら東京五輪に向けて準備したい」

梶原悠未(茨城 筑波大学大学院)
「マディソンはスプリントの戦いになったが、序盤で先手を打ってポイントを積み上げられたこと、中村選手との交代も全てタイミングを合わせられたことがよかった。最後の2組の逃げを作ったことに関して、すでにラップされなければ勝利が確定していたので冷静に判断して走ることができたものの、二人の持久力という点では課題が見つかった。今回、参加した4種目のうちスクラッチで優勝できなかったのが悔しいが、残る3種目で優勝できたのはとてもうれしい。この走りを東京オリンピックでもできるよう残る期間を大切に過ごしていきたい」

女子マディソン1位の梶原悠未(左)、中村妃智(左から2人目)、3位の鈴木奈央(同3人目)と古山稀絵(同4人目) ©日本自転車競技連盟

中村妃智(千葉 JPF)
「今日のマディソンは予想していた通りスプリント勝負のレース展開となったが、梶原選手にいいポジションで交代することを意識して走った。残り10周ほどで2組の逃げを作ってしまったのが悔やまれる。東京オリンピックに向け最後まで戦い抜けるよう持久力を強化したい」

●大会の記録ページ

クレヨンしんちゃんの交通ルール啓発バナーが春日部駅に

クレヨンしんちゃんの野原家が住む街、埼玉県の春日部駅に2021年5月17日から30日までの2週間限定で、自転車の交通マナーを啓発する交通広告が登場した。野原家の成長を振り返りながら「当たり前の日常の大切さ、そしてそれを守る一人一人の交通安全への心がけ」を伝えるメッセージ広告だ。

駅係員への問い合わせはご遠慮ください、とのこと

快適な自転車ライフを提供する自転車専門店のあさひが仕掛けた。同社はクレヨンしんちゃんとコラボレーションし、自転車交通安全を啓発するメッセージを2021年4月から展開している。

気候がよく自転車での移動が心地よくなり利用も増えてくる時期に合わせて、自転車の交通ルールやマナーを守ることを訴求するために、春日部市民に広く愛されているクレヨンしんちゃんとコラボレーションし、交通広告を掲出することを企画したという。

 同時に「クレヨンしんちゃん×サイクルベースあさひ」WEB限定オリジナル動画を公開。大人から子供まで家族の幸せのために交通ルールを守ることの大切さを思わせてくれる。

https://youtu.be/yYrc1FdM8Fo

「#しんちゃんと自転車のおやくそく」キャンペーンも開催

全国のサイクルベースあさひでキッズサイクル購入時にもらえる「しんちゃんの じてんしゃあんぜんぬりえ」を完成させて、「#クレヨンしんちゃんと自転車のおやくそく」と「#自転車ルール」のハッシュタグをつけてInstagramに投稿すると、Nintendo Switch Liteが抽選で10名に当たる「#しんちゃんと自転車のおやくそくキャンペーン」も2021年5月31日まで開催。

「#しんちゃんと自転車のおやくそくキャンペーン」
■投稿受付期間:2021年5月31日(月) 23:59まで
■賞品・当選者数:Nintendo Switch Lite×10名様
■応募方法:
1.サイクルベースあさひの店頭、またはオンラインショップの「ネットで注文・お店で受取り」サービスを利用してキッズサイクル・一輪車・トレーニングバイク・スケーターのいずれかを購入すると、商品受け取り時に「しんちゃんの じてんしゃあんぜんぬりえ」をプレゼント。
2.Instagramのサイクルベースあさひのアカウント@cycle_base_asahiをフォローし、完成したぬりえをInstagramに「#クレヨンしんちゃんと自転車のおやくそく」「#自転車ルール」の2つをつけて投稿すると応募完了。
3.キャンペーン期間終了後に抽選を行い、当選者にはInstagramのダイレクトメッセージで連絡。 
●キャンペーンの詳細ページ

ジロ・デ・イタリア出場選手とスタッフはすべて陰性

第104回ジロ・デ・イタリアは5月17日にフォリーニョで最初の休息日を迎え、出場選手とチームスタッフ合計600人の新型コロナウイルス検査を行った結果、陽性者はいなかった。翌18日に主催するRCSスポルトと国際統括団体のUCI(国際自転車競技連合)が共同で声明を出した。

©LaPresse

ジロ・デ・イタリアの健康プロトコルに従って、自転車競技の国際的統括機関であるUCIによって策定された「コロナウイルス・パンデミックにおける組織とロードレース参加にかかる規則」と、イタリア保健省による対策に従って、すべての出場選手とチームスタッフが検査を受けた。

合計600人が検査され、陽性を示した選手・スタッフはいなかった。

ジロ・デ・イタリア公式サイト
🇮🇹ジロ・デ・イタリア特集サイト
出場184選手リスト

梶原悠未が世界女王の実力を発揮してネイションズ香港V

2021年5月13日から5月16日の4日間にわたり、中国・香港で開催されている2021シーズン初となるUCIトラックネイションズカップ香港大会。大会3日目となる5月15日、日本勢は男子ケイリン、男子マディソン、女子オムニアム、女子個人パーシュートに出場。女子オムニアムで金メダルを獲得し、男子ケイリンで銀メダル、男子マディソンでも銅メダルを獲得するなど、男女合わせて金メダル1個、銀メダル2個、銅メダル2個を獲得した。

女子オムニアムの世界チャンピオン、梶原悠未がトラックネイションズカップ香港で優勝 ©日本自転車競技連盟

●女子個人パーシュート
1位  TSERAKH Hanna(ベラルーシ)
2位  古山稀絵(東京 チーム楽天Kドリームス/日本体育大学大学院)
3位  SAVENKA Ina(ベラルーシ)

●男子マディソン
1位  MALCHAREK Moritz(ドイツ)、REINHARDT Theo(ドイツ)
2位  MULLER Andreas(オーストリア)、GRAF Andreas(オーストリア)
3位  橋本英也(岐阜 チームブリヂストンサイクリング/JPCU岐阜)、今村駿介(福岡 チームブリヂストンサイクリング)

●男子ケイリン
1位 MOHD ZONIS Muhammad Fadhil(マレーシア)
2位 脇本雄太(JPCA チームブリヂストンサイクリング/JPCU福井)
3位 新田祐大(JPCA ドリームシーカーレーシングチーム/JPCU福島)
5位 山﨑賢人(JPCA チーム楽天Kドリームス/JPCU長崎)
7位 松井宏佑(JPCA チーム楽天Kドリームス/JPCU神奈川)
12位 小原佑太(JPCA ドリームシーカーレーシングチーム/JPCU青森)
15位 中野慎詞(岩手 ドリームシーカーレーシングチーム/早稲田大学/日本競輪選手養成所)
19位DNS 新山響平(JPCA チームブリヂストンサイクリング/JPCU青森)

●女子オムニアム
1位 梶原悠未(茨城 筑波大学大学院)
2位 STENBERG Anita Yvonne(ノルウェー)
3位 EBERHARDT Verena
4位 鈴木奈央(JPCA チーム楽天Kドリームス/JPCU静岡)

●大会の公式記録ページ

梶原悠未がトラックネイションズカップ香港大会に挑む ©日本自転車競技連盟

梶原悠未のコメント
「世界チャンピオンにふさわしいレースがしたいと思って臨んだが、最初の1種目目では周りが仕掛けるのを気にしすぎて後手を踏んでしまうレースをしてしまって、自分が本当に強い、レースを作っていくんだという走りができなかった。2種目目以降は自分で仕掛けるレースを心がけることができた。マークされている展開だからこそ自分で積極的にレースを作っていけばより有利になるのだということを実感した。

今大会でたくさん課題を得られてよかった。まだまだレースを振り返ると反省点があるので、小さな失敗をもう一度修正して、オリンピックまでに自分が一番強いんだ、という自信をもったレースを見せられるように日々の練習から意識していきたい」

脇本雄太のコメント
「決勝も自分らしいレースをですれば優勝できると思っていたが、同じ日本人ライバル同士意識していて、レース全体を見られなかった。けん制に対して自分の反応が遅かった。コンディション自体は問題ないので、明日のスプリントに向けて頑張りたい」

トラックネイションズカップ香港大会男子ケイリンで2位の脇本雄太(左)と3位新田祐大 ©日本自転車競技連盟

新田祐大のコメント
「決勝戦は脇本選手を注目しすぎてマレーシアの選手が逃げているのに気が付かなかった。1着を取るつもりできたので今回のメダルは悔しい。オリンピックじゃなくてよかったし、本番はレベルが違うのでそこに向けて着々と準備していきたい」

橋本英也のコメント
「日本勢で(UCI国際大会では)初めてメダルを獲得できて本当に光栄。マディソンの経験値が少ないので同じことをしていたら勝てないと思っていたので、他のチームがアタックしたときにラップを取れてよかった。反対にすぐにラップを取りきらなかった部分は反省点でもう1つ上のメダル行けたかと思うが、最低限のメダル獲得ということができた。これまでの経験もあるので、もう少しコミュニケーションをとって若い選手に自分の経験を伝えていければと思う」

トラックネイションズカップ香港大会の男子マディソンで3位になった橋本英也(左)と今村駿介 ©日本自転車競技連盟

今村駿介のコメント
「チーム参加数が少なかったのでどういう展開になるかわからなかったが、メダルを狙いたいと思って走った。初めに逃げを容認してもらったときにすぐにラップをとりにいけばよかった点は反省。ただそういった機会が今までなかったのでいい経験になった。次は余裕もって走れるようにトレーニングしていきたい」

トレックが2022モデルのMadone SL 6発表

トレックがミドルグレード「SL」の2022年モデルをマイナーチェンジ。不動の人気を誇るエアロロードバイク「Madone」の最新モデルとしてSL 6を発表した。60万9400円(税込)。


新モデルの大きな変更点は2つ。まず、ボトムブラケットをプレスフィットからT47タイプに変更し、整備性と安定性をアップさせた。そしてカラーラインアップを一新し、シンプルなモノトーンカラーと、煌々しい赤いロゴがシームレスに仕上げたカラーの2色展開とした。

Madone SLはトップグレードのMadone SLRと同じエアロダイナミクス性能でありながら、ミドルグレードの500series OCLVカーボンを用いることで、より多くのライダーにMadoneの性能を体感してもらえるように設計。

Madone SL 6 Discは、高い空力性能による利点をもたらし、究極のレースバイクらしいオールラウンドな走りの質を発揮する価値に優れたモデル。エアロホイール、路面振動を吸収するIsoSpeed、パワフルな油圧ディスクブレーキ、そして速さに飢えた見た目を備えている。

Madone SL 6
■カラー:Trek White/Trek Black、Viper Red
■価格:60万9400円(税込)
■サイズ:47,50,52,54,56,58
■スペック:フレーム:500 series OCLV carbon
フォーク:Madone KVF full carbon
ホイール:Aeolus Comp Disc
コンポーネント:Shimano Ultegra
ギア比:2×11
ハンドルバー:Bontrager Elite Aero VR-CF

●トレックの詳細ホームページ