中井飛馬がBMXレーシングU23年間王者に…女子は籔田寿衣が3位

BMXレーシング種目ワールドカップシリーズの最終戦となる第8戦が2021年10月31日にトルコのサカリアで開催され、男子U23カテゴリーで中井飛馬(日本体育大)が優勝し、シリーズタイトルを獲得した。また同カテゴリー女子の籔田寿衣(大阪体育大)がシリーズ3位となった。

第8戦を制した中井飛馬(中央) ©日本自転車競技連盟

10月末の2週にわたって開催されたワールドカップシリーズ第5〜8戦トルコ大会。日本チームは第5戦からU23カテゴリーで優勝2回を含む男女計5つの表彰台を獲得し、最終戦となる第8戦に臨んだ。

日本チームは負傷者などによるメンバー変更はなく、U23カテゴリーに男子2名、女子5名、そしてエリート女子には、東京オリンピック日本代表の畠山紗英(日本体育大)が参戦した。

籔田寿衣(左) ©日本自転車競技連盟

U23男子でシリーズ首位の中井が有終の美を飾る優勝

第5〜7戦では2位2回、4位1回を獲得している中井は、最終戦でも予選から安定した走りで決勝へ進出。決勝ではこれまでの3戦とは異なり、スタートから先頭に立って第1コーナーをトップで立ち上がった 第2コーナーで後続の選手の転倒もあり、終始独走状態でレースを進め1位でフィニッシュラインを通過。今シーズン第3、4戦に続く3勝目を挙げ、前日の第7戦終了時に確定していたシリーズランキングで1位を守り抜き、今シーズンより新設されたU23男子初代チャンピオンタイトルを日本へ持ち帰ることになった。

中井飛馬(左) ©日本自転車競技連盟

<中井飛馬 コメント>
悔しい展開のレースが続いていたのと、4連戦からの疲労も心配していたのですが、1日のペースをコントロールすることができ、最終戦を優勝で締めくくれたことはとてもうれしいです。 U23では、勝ち上がるためのプロセスやシリーズポイントのプレッシャーなど、新たな収穫を得られたシーズンとなりました。 この後はトレーニングの拠点としている米国に移動し、来シーズンに向けてもレベルアップに励んでいきます。最後に、コロナ禍の難しいシーズンを、フルにサポートいただいた皆さまに感謝しています。応援ありがとう ございました。

UCI BMXスーパークロスワールドカップU23総合優勝の中井飛馬(中央) ©日本自転車競技連盟

<大会結果 男子 Under23>
優勝:中井飛馬(日本体育大)
2位:Gargaglia Giacomo(イタリア)
3位:Bogaert Mathijn(ベルギー)
25位:増田優一(大阪体育大)

中井飛馬が初代シリーズタイトルを獲得 ©日本自転車競技連盟

U23女子は藪田ら日本勢女子が存在感を見せつけた

日本チームは第6戦に優勝し、3大会連続で決勝進出していた丹野夏波(早稲田大)が準決勝で敗退してしまったが、優勝を含む2回の表彰台を獲得している籔田と、第5戦で決勝へ進出し た西村寧々花(Gan Trigger)の2名が決勝へ駒を進めた。決勝では籔田、西村ともにスタートで両脇の選手にブロックされ、後方から追い上げる展開となった。籔田は2つ順位を上げるが、表彰台には一歩届かず4位でフィニッシュ。西村は8位で大会を終えた。

籔田寿衣がUCI BMXスーパークロスワールドカップ女子U23シリーズ3位 ©日本自転車競技連盟

日本チーム女子は、今シーズン全8戦中4戦のみの参戦となったが、籔田がシリーズランキングで3位を獲得。丹野は6位、西村は10位となった。

<籔田寿衣 コメント>
最終戦の決勝では、連日の疲労から理想の展開とはならず表彰台を逃しましたが、今遠征の4戦で1年半取り組んできた成果を出すことができて満足しています。最後はシリーズポイントでも3位に入れたので、来シーズンはよりコンスタントなリザルトと、世界選手権大会でのパフォーマンスも視野に入れ、オフシーズンのトレーニングに取り組みたいと思います。たくさんの応援、サポートをいただきありがとうございました。

西村寧々花(Gan Trigger) ©日本自転車競技連盟

<大会結果 女子 Under23>
優勝:rindjonc Lea(フランス)
2位:Petersone Vineta(ラトビア)
3位:Burford Thalya(スイス)
4位:籔田寿衣(大阪体育大)
8位:西村寧々花(Gan Trigger)
11位:丹野夏波(早稲田大)
18位:酒井亜樹(桃山学院教育大)
19位:野村凪沙(Ace Race Australia)

エリート女子の畠山紗英は苦難の五輪イヤーを終える

前日の第7戦に続き、今シーズン4大会目となる決勝進出を決めた畠山は、スタートで両サイドより挟まれてしまい、最下位からのスタートとなった。得意のジャンプセクションで2選手を抜かし、最終コーナーまでにもう1選手を交わして最終5位でゴールとなった。表彰台には届かなかったものの、自身最高位の3位に次ぐリザルトを残した。

畠山紗英(左) ©日本自転車競技連盟

<畠山紗英 コメント>
前日の第7戦に続き、強い気持ちを持って走る展開でレースに臨みました。結果としては5位と表彰台は届きませんでしたが、東京オリンピックでの怪我後初のレースだったので、自分のパフォーマンスと位置を確かめることができ、来シーズンに向けてもポジティブな課題を得ることができました。2021年は自身のレース人生で一番大きなシーズンでしたが、支えていただいた皆さんに感謝しています。一度日本に帰国し、まずは次なるシーズンへ向けての体制づくりに注力していきます。

畠山紗英 ©日本自転車競技連盟

<大会結果 女子エリート>
優勝:Smulders Laura(オランダ)
2位:Stancil Felicia(米国)
3位:Pajon Mariana(コロンビア)
5位:畠山紗英(日本体育大)