八村塁が自らデザインしたキャノンデールバイクを母校バスケ部に寄贈

キャノンデール・ジャパンと2年間のパートナーシップ契約を締結しているプロバスケットプレイヤー八村塁(はちむらるい)が、キャノンデールデザインチームとともに自らがデザインしたクロスバイク『Quick 3 Rui Edition』を母校「奥田中学校」の後輩へ寄贈した。

八村は、コロナ禍で思うように練習ができなかった中学校生活のことを聞き、恩師坂本コーチに後輩へのプレゼントを提案。自転車がもたらす素晴らしさをみんなと分かち合いたいと語る八村の思いを母校バスケットボール部後輩に託すかたちで夢が実現した。

奥田中の後輩は「今までこんなに軽いバイクに乗ったことがない。とても新鮮な気持ち」とコメント。

「このバイクに乗って来年の春には、富山県外までサイクリングをしてみたい。八村先輩からプレゼントされた自転車を大切に乗り続けていきたいと思います。春になったら高校に乗っていきます。八村先輩、ありがとうございます」

●キャノンデールのホームページ

コルナゴバイクをキナンレーシングが2023年シーズンから使用

KINAN Racing Teamが2023年から、アキボウのサポートを受けてコルナゴ社のバイクフレームを使用し、国内外のレースを走っていくことになった。

コルナゴバイク

タデイ・ポガチャルも愛用するイタリアブランド

「1954年の創業以来、勝つためのレースバイクを作り続けた創業者エルネスト・コルナゴは、常にレース現場に出向き、これまでに250のプロチーム、4000を超えるプロサイクリストの活躍を支えてきました」とアキボウ。

「数多くの世界選選手権、オリンピック、ワールドツアーレース、クラシックレースでの勝利を収めてきたことで、今やイタリアを代表するトップブランドとして君臨しています。

しかしながら、ツール・ド・フランスだけはなかなか手中に収めることができませんでした。創業から66年の2020年にUAEチームエミレーツ所属のタディ・ポガチャル選手がコルナゴ V3-RS を駆って見事優勝し、翌2021年も優勝して2連覇を達成しました。ポガチャル選手にスーパーバイクと言わしめたコルナゴバイクは選手のパフォーマンスを最大限に発揮するためのレースバイクブランドです」

12月17日のキックオフ会でコルナゴバイクの使用を発表

ビッグレースでの活躍により世界規模で人気が高まっているコルナゴファミリーの一員となることは、KINAN Racing Teamにとってこのうえない喜びだという。サポートのアキボウ、さらにはコルナゴ社との連携を日々強化し、レースをはじめとするチーム活動が一層充実するよう努めていきたいという。

2023年のシーズンインから当面はV3-RSフレームを使用する。12月17日に行った「KINAN Racing Team Kickoff Meeting 2022-2023」でコルナゴ社バイクフレームの使用を発表し、会場内はファン・関係者からの驚きと喜びの声があがった。

「多方面へと広がる反響をモチベーションに、チームは“勝つためのバイク”とともに新たなシーズンへと向かっていきます」と同チーム。

●コルナゴの日本語ホームページ

2024年はツール・ド・フランス初のイタリア開幕…ボッテッキア初優勝から100年

2024年に開催される第111回ツール・ド・フランスは、6月29日にイタリアのフィレンツェで開幕する。イタリアをスタートするのは史上初めて。オッタビオ・ボッテッキアがイタリア勢として初優勝した1924年から100年の節目になる。

アルプスのアニェル峠。右がイタリア、左がフランス。2011年第17ステージ

パリ五輪イヤーの2024年はこれまでにない展開に

2024年はパリ五輪がツール・ド・フランス終了のわずか5日後、7月26日に開幕するため、ツール・ド・フランスの最終到着地が史上初めてパリではなく地中海沿岸のニースとなったことは、すでに12月1日に発表されていた。今回はそれに続く最初の3日間の日程が明らかになった。

12月21日にツール・ド・フランスのディレクター、クリスティアン・プリュドムがイタリアのテレビ局RAIの番組に出演して明かした。

2024年のツール・ド・フランス最初の3ステージ

  • 6月29日(土)第1ステージ:フィレンツェ(フロランス) > リミニ 205km
  • 6月30日(日)第2ステージ:チェゼナティコ > ボローニャ(ボローニュ) 200km
  • 7月1日(月)第3ステージ:ピアチェンツァ(プレザンス) > トリノ(テュラン) 225km
    カッコ内はフランスでの地名表記

大会はエミリアロマーニャ州で始まる。フィレンツェからアドリア海沿岸のリミニまでの集団スタートレースが第1ステージとなった。ゴールのリミニは2004年2月15日、滞在型アパートの一室でマルコ・パンターニが命を落とした場所である。翌日はパンターニの生まれ故郷であるチェゼナティコをスタート。ボローニャまでの第2ステージが行われる。第3ステージはピエモンテ州の田舎道を走って、トリノにゴール。

2024ツール・ド・フランス最初の3ステージはイタリアを走る

ツール・ド・フランスが初めてイタリアを訪問したのは第2次世界大戦後の1948年。マルセイユからイタリアのサンレモにゴールするステージが最初だった。これまで23ステージがイタリアを訪問した。最後の訪問は2011年にピネローロを訪れた。

2008ツール・ド・フランスもイタリアを訪問した

少なくとも4カ国訪問。五輪イヤーにふさわしい国際性

初日はどれも標高1000m以下ながら丘陵地が連続し、獲得標高は3700m。ジュリアン・アラフィリップなどのタイプが飛び出してマイヨジョーヌをねらっていけるようなコースだ。第3ステージのトリノはジロ・デ・イタリアで常にスプリンターたちの争いになるゴールだ。

この3日間がイタリアでのステージとなり、今回発表されたのはここまで。第1ステージの終盤でサンマリノ共和国内の峠に登ることから、最終日の第21ステージのスタート地モナコと合わせて少なくとも4カ国で開催される。五輪イヤーにふさわしい国際性をもたせている。

これまでのイタリア勢の総合優勝者は7人

2024ツール・ド・フランスのコースを報じるニュース

2023ツール・ド・フランスの最終ゴールはニース ©Philippe_Viglietti
最終ステージの個人タイムトライアル出発地がモナコになった。12月3日にモナコのアルベール国王が明かした ©Axel Bastello

サイクルモード2023は3月4~5日に大阪、4月15~16日に東京で

試乗もできる自転車見本市、CYCLE MODE(サイクルモード)の2023シーズンの開催場所と日程が明らかになった。

【東京会場】CYCLE MODE TOKYO 2023
会期:2023年4月15日(土)~16日(日) 
会場:東京ビッグサイト 西3・4ホール+南3・4ホール+屋上展示場
公式サイト: https://www.cyclemode.net

【大阪会場】CYCLE MODE RIDE OSAKA 2023
会期:2023年3月4日(土)~5日(日) 
会場:万博記念公園 東の広場+お祭り広場
公式サイト: https://www.cyclemode.net/ride/

東京都内での初開催となったサイクルモード

長迫吉拓がパリ五輪に向けてブリヂストンサイクリング加入

ブリヂストンサイクルの自転車競技チーム「チームブリヂストンサイクリング」にリオ五輪と東京五輪でBMXレーシングに出定した長迫吉拓が加わった。トラック競技でもチームスプリントの全日本チャンピオンの1員で注目される。若手の岡本勝哉と山下虎ノ亮も新加入した。

ブリヂストンサイクリングの2023年体制は、2024パリ五輪・パラリンピックまでのワールドワイドパートナーとして、チーム力強化に加え、 2024年に向けた選手の育成も行うべく、新たな選手をチームに迎えた。

同社は 2023年も引き続き、自転車競技アスリート、パラサイクリング、パラトライアスリートへの幅広いサポ ートをしていく。

TEAM BRIDGESTONE Cycling
窪木一茂・橋本英也・脇本雄太・新山響平・太田りゆ・徳田優・今村駿介・山本哲央・河野翔輝・兒島直樹・松田祥位・長迫吉拓・岡本勝哉・山下虎ノ亮(計14選手)

機材サポート選手
杉浦佳子(パラ自転車競技)、秦由加子(パラトライアスロン)、新田祐大・佐藤水菜・梅川風子(自転車競技・トラック)

TEAM BRIDGESTONE Cycling は、東京 1964 オリンピックが開催された同年にブリヂストンサイクル自転車競 技部として設立した、当社が保有する自転車競技チームです。様々な困難を乗り越えながら夢に向かって挑戦し続 けるすべての人の挑戦・旅(Journey)を支えていく という当社の思いを表現した「CHASE YOUR DREAM」を 体現するべく、「チームブリヂストン アスリート・アンバサダー」を中心に、各々の競技で表彰台を目指し挑戦するアス リートが所属しています。

キナンがオーストラリア2選手を獲得して2023シーズンの体制を明かす

キナンレーシングが2023シーズンの所属選手を発表した。ヴィクトワール広島からライアン・カバナ、ブリッジレーンからドリュー・モレの2人のオーストラリア選手を獲得。2022年シーズンと同人数の13選手で戦う。継続は7選手。

ライアン・カバナ/Ryan CAVANAGH ©Midori SHIMIZU

それ以外の新加入選手は、スパークルおおいたレーシングチームより孫崎大樹、シエルブルー鹿屋より白川幸希、宇都宮ブリッツェンより宮崎泰史、EFエデュケーションNIPPOデベロップメントチーム(米国)より津田悠義の6選手が合流。

ツアー・オブ・タイランド総合優勝のカバナが加入

2022年から日本のレースをメインに走っていたライアンは、ジュニア時代には自国のナショナルチームの一員として世界レベルを経験。その後、自国のチームに所属しUCIアジアツアーを中心に力を発揮してきた。

特筆すべきは、2019年のツアー・オブ・タイランド個人総合優勝。山岳で独走し、そのまま大会制覇につなげた。また、2022ツール・ド・熊野第3ステージで優勝。コースレイアウトを問わずオールラウンドに対応できる走りを武器とする。

ドリューもライアン同様にジュニア時代からナショナルチームに属し、近年はアジアに軸足を置いて走っている。日本のレースでは2019年におおいたアーバンクラシックで優勝、同年のツール・ド・熊野第2ステージで2位に入った際には、キナン所属のトマ・ルバとの大会史に残る激闘を繰り広げた。

ドリュー・モレ/Drew MOREY

今季は1月のオーストラリア選手権でワールドクラスの選手たちに混じり5位入賞。国内シリーズでも勝利を挙げ、得意の上りを生かして着実に好リザルトを重ねている。

各年代のトップを走ってきた孫崎も、ジュニア時代には国際大会での優勝を経験するなど、実績は豊富。ロードレースのほか、トラックでも世界への挑戦をし、2021年からはスパークルおおいたレーシングチームの一員としてスピードを武器とした走りで国内シリーズ戦「三菱地所JCLプロロードレースツアー」を席巻。9月に開催された高知県宿毛市ロードレースでは優勝を飾った。スプリント、上り、アタックとレース展開に沿った対応力に定評があり、即戦力として計算される。

孫崎大樹 ©Midori SHIMIZU

早くから国内プロシーンを駆けてきた白川も、近年は成長株として注目を集める存在。国内リーグ「Jプロツアー」では上位進出の常連で、9月には伝統の経済産業大臣旗ロードで2位入賞。要所でのアタックでレースの流れを一変させる力を有し、レース外でも明るいキャラクターを生かしたムードメーカーとしてファンからの高い人気を誇る選手。

白川幸希 ©Midori SHIMIZU

成長株として期待膨らむ宮崎は、次世代のトップクライマー候補。一気にその名が知られることとなったのが5月のツアー・オブ・ジャパン。最難関の富士山(第2ステージ)で7位に入り、最終的に個人総合9位。文句なしのヤングライダー賞に輝き、ステージレースへの適性も示した。

宮崎泰史 ©Syunsuke FUKUMITSU

チーム最年少20歳の津田は、ジュニア時代に国内タイトルを欲しいままにしてきたヤングスター。2021年からヨーロッパをベースにハイレベルのレースを転戦。その経験を、アジアをメインステージとするキナンの活動に生かしていく。また、チームの広域拠点の1つである愛知県出身で、“おらが街のトップサイクリスト”としての責務も担う。

津田悠義 ©Kensaku SAKAI/FABtroni+camera

13選手の内訳は、日本10人、オーストラリア2人、フランス1人で、平均年齢は28歳。アンダー23カテゴリーの若手有望株から実績十分のベテランまでがそろい、経験やこれまでに培ってきたスキルをビックレースでの結果に結び付けていきたいという。

これまで以上に選手個々のバックボーンが多彩であることから、選手の特性や専門性を生かしたレース出場やメンバー選考にも努める。ロードレースをメインに、トラックレースやJCLバンクリーグに主眼を置く荒井佑太や福田真平といった選手へのサポートにも引き続き注力。

アフターコロナの趣きが日増しに強まるロードレース界にあって、KINAN Racing Teamは2022年シーズン6勝、トップ3確保は31回を数え、近年をはるかにしのぐ成果を収めることができた。2023年シーズンも国内外の社会情勢に合わせながら、チーム活動に一層の充実を図っていきたいという。

なかでも、メインスポンサー「株式会社キナン」の本拠である熊野地域を舞台に開催されるツール・ド・熊野でのタイトル獲得が最大の目標。主戦場であるUCIアジアツアーはもとより、ジャパンサイクルリーグ(三菱地所JCLプロロードレースツアー)への継続参戦や各種活動への参加、サイクルイベントや地域貢献による自転車競技の普及など、日本の自転車界の活性化を目指した取り組みにも積極的に参画。

2023年シーズンの初戦として、ニュージーランド サイクルクラシック(UCIオセアニアツアー2.2、1月11~15日)を予定。過去には数多くのトップライダーを輩出した同国伝統のステージレースへ、3年ぶりに参戦する。

●キナンレーシングのホームページ