アデュー、ボワチュールジョーヌ…マヴィックがシマノにエール

2021ツール・ド・フランスから、チームの分け隔てなく公平な立場でメカニックサポートをこなすニュートラルアシスタントが日本のシマノになる。これまでツール・ド・フランスの象徴的な役割を担ってきたフランスのマヴィック社は、さみしさをわずかににじませながらもシマノにエールを送った。

2019パリ〜ツール ©A.S.O. / Bruno BADE

1973年のパリ〜ニースで、自転車の車輪を主に製造していたマヴィック社は初めてその象徴的な黄色いニュートラルアシスタンスカー、ボワチュールジョーヌを走らせた。チームや所属選手の国籍、順位や成績に関係なく、集団を中立的にサポートしていく。その役割は世界中のサイクリングイベントの礎となった。

ツール・ド・フランスの沿道で黄色い車がやってくれば、それはマヴィックだとだれもが分かった。フランス国民のみならず、世界中の自転車ファンから愛され続けてきたボワチュールジョーヌ。2021年からツール・ド・フランスをはじめとするASO主催イベントでは大阪府堺市の自転車パーツメーカー、シマノに変わる。ニュートラルカーは黄色から青色に変わることになる。

ボワチュールジョーヌに同乗取材

ツール・ド・フランスで選手たちの後ろを伴走する車両隊列の中で、一番目立つのが黄色いボワチュールジョーヌだ。これまでも何度かステージのスタートからゴールまで同乗させてもらったことがあるが、直近では2014年の最終日、パリ・シャンゼリゼで乗車する機会を得て、彼らの仕事ぶりをチェックすることができた。

2019フレーシュワロンヌ女子レース ©A.S.O. / Thomas MAHEUX

2020年までのツール・ド・フランスでは、出場22チームは2台のサポートカーが選手団の近い位置で追従することが許されていて、パンクなどの機材故障に対応している。こうしたチーム所属のサポートカーとは別に、黄色いボディのサポートカーを帯同させるのは国際規定で定められている。これがチームの分け隔てなく公平に機材故障に対応するという任務を持ったニュートラルアシスタンスカーだ。

フランスのマヴィック社はシマノのようにあらゆるパーツを開発・販売する規模ではなく、かつては変速機やクランク周辺部など、現在も車輪やアパレルなどに特化して製造する。企業規模としては小さいが、ASOとともに大会を育んできた実績と貢献度は計り知れない。これまでツール・ド・フランスにとってマヴィックは協賛企業ではなく、協力企業という特別の立ち位置でもあった。

フランス語で「黄色いクルマ」という意味の「ボワチュールジョーヌ」はいつの間にか沿道の人気者に。オートバイ型の「モトジョーヌ」もマヴィックが走らせているもので、その役割と人気ぶりは同じだ。

2018ツール・ド・フランスで崖下に転落したフィリップ・ジルベールを救助 ©A.S.O. /Pauline Ballet

ボワチュールジョーヌは運転手のほかに後部座席に敏腕メカニックが乗車し、いつでもトラブルに対応できるように待ち構えている。クルマの屋根には交換用の車輪と自転車がズラリと搭載されているのだが、チームによって使用するパーツメーカーが異なるので、全チームの使用機材の互換性を頭の中にたたき込んで、瞬時に対応できるようにしている。いわばプロ中のプロである。

コンコルド広場に停車したボワチュールジョーヌ

その出番はいつも突然やってくる

彼らの出番はラジオツールと呼ばれる車載無線で指示される。

「ボワチュールジョーヌ、先頭集団で○○チームの選手がパンク!」

指示が入るや、「あのチームの後輪はカンパニョーロの11段変速だ」などと判断し、現場に急行するや適合する車輪を選択して交換する。

車輪の交換はひんぱんにあるが、ボワチュールジョーヌが自転車を交換することはほとんどない。使用するペダルの形状がチームによってバラバラで、これに選手の体格によってフレームサイズの違いが加わるからだ。1秒を惜しんで前を走る集団に追いつきたい選手を前にして、ペダルを交換しているなんてヒマはない。こういった場合はチームカーの到着を待つのがほとんど。

大観衆が沿道を埋め尽くしたシャンゼリゼ通りを先頭で走る

助手席にはステージごとにスポンサーなどのVIPが乗る。世界各国の営業面でのキーパーソンやメディアなどの名前が予約リストに掲載されている。競技のうえでなくてはならない存在なのかもしれないが、同時進行で社交が展開されている。このあたりが伝統に裏打ちされた文化であることがうかがえる。

ニュートラルカーとチームカーの役割

自転車レースでは選手がアタックして先頭集団とメイン集団に分かれた場合、一定のタイム差が開くと審判がサポートカーに無線で先頭集団の後ろに位置するように指示を送る。先頭集団が所属するチームのサポートカーが後ろに着くことを認められるのはタイム差が2〜3分になってから。2分以内は各チームのサポートカーではなくマヴィックのニュートラルアシスタンスカーがつなぎ役として先頭集団の後ろに着く。タイム差が1分を切ると、2つの集団が合流する可能性が高くなったと判断して、すべてのサポートカーが元の位置に戻される。

また選手後方で隊列を組む関係車両の中でも目印となっている。隊列はディレクターカー、医療車に続いて、出場22チームの第1サポートカーが前日の成績順に並び、ボワチュールジョーヌをはさんで第1サポートカーが同様に並ぶ。レース途中はメカトラブルや選手へのボトル渡し、アタックした選手への追従が認められるなどで混とんとした状態となるが、一段落し手元の位置に戻る場合はこのボワチュールジョーヌが目印になるのだ。

ボワチュールジョーヌの助手席より

ボワチュールジョーヌに乗ってシャンゼリゼの特設サーキットを体験した。世界で最も華やかだと言われるこの大通りだが、細身のタイヤをはいたロードバイクで走ることをまず想定していないと思った。鏡面のようなアスファルトではなく、石畳なのだ。しかもエトワール凱旋門に向かってゆるやかに上っている。選手たちはここを時速50kmで突っ走るのだから信じられない。

選手と同じ景色を体感

ゴールはフランス革命で断頭台が置かれたコンコルド広場からシャンゼリゼの直線路に突入する。このときのスピードは時速70kmにもなるはずだが、コーナーがかなりタイトで視覚的に針の穴に突入するような感じだ。最速の走行ラインは1本しかない。それを手に入れるためにアシスト陣を使って高速列車を走らせる。華やかさだけではない、大変なフィナーレだ。

選手たちがゴールしたら、真夏のフランスを駆け抜けた23日間の夏祭りも終わり。黄色うウエアに身を包んだマヴィックのメカニックたちがコンコルド広場の片隅で仕事を終えた充実感に満ちた面持ちでたたずんでいたのが心に残った。

ボワチュールジョーヌのフロントガラス越しに。シャンゼリゼに凱旋した選手のタイミングをはかってフランス空軍が戦隊飛行でフィナーレを演出

最後のコメントは「ボンシャンス、シマノ」

マヴィックが48年にもおよぶツール・ド・フランスでのメカニックサポートを終えた。ASOとの契約は途絶えたものの、スポーツとサービスへの情熱、そして勝利を求めて考えは変わらないという。マヴィックはすべてのサイクリストのためにこれからもこの世界の真ん中で存在していくとコメント。

そして最後に「ボンシャンス=幸運を! シマノ」と結んでいる。

●マヴィックのホームページ

グレゴリー・ボジェ この状況では五輪に全力で臨めないと引退

自転車トラック競技で世界チャンピオンに9回なった実績を持つフランスのグレゴリー・ボジェが引退を発表した。「常に100%の力で走り続けてきたが、この状況では満足な状態で東京五輪には臨めない」と引退の理由を語った。

ボジェはカリブ海にあるフランス海外県のグアドループ出身。スプリントとチームスプリントの強豪選手で、世界選手権では合計9回優勝。五輪では2008北京大会で銀、2012ロンドン大会で銀2、2016リオデジャネイロ大会で銅メダルだった。

「17歳で競技を始めてから常に100%の力で走り、この競技に挑み続けてきた。現在は90%が拘束されている状況にあり、これでは東京五輪で力を発揮できない」とフランステレビジョンに出演したボジェ。

●フランステレビジョンのホームページ

挑戦しがいのあるいいプールに入った…リーチ・マイケル

ラグビーワールドカップ2023フランス大会(RWC2023)のプール組み分け抽選が12月14日、フランスのパリで行われ、これを受けて公益財団法人日本ラグビーフットボール協会の森重隆会長、日本代表ヘッドコーチのジェイミー・ジョセフ、ラグビーワールドカップ 2019で日本代表キャプテンを務めたリーチ・マイケルがコメントを発表した。

組み合わせ抽選会に出席したフランスのマクロン大統領。右は司会のルイーズ・エクラン ©Aurelien Meunier – World Rugby/World Rugby via Getty Images

プール組み分け抽選の結果、ラグビー日本代表はプールDに入り、イングランド、アルゼンチン、オセアニア1、アメリカ2と同組となった。

■日本ラグビーフットボール協会の森重隆会長コメント
「日本代表はプールD、イングランド、アルゼンチン、オセアニア1、アメリカ2と同組になりました。いずれのチームとの対戦もそれぞれ非常に楽しみで、今から23年が待ち遠しくてなりません。RWC2019 で初のベスト8を果たした日本代表には、常に世界の頂点を目指し、鍛錬を積んでほしいと思います。

今年は新型コロナウイルス感染症の影響で日本代表戦を開催できず、選手はじめファン・関係者の皆様に残念な思いをおかけいたしましたが、年明け1月にはいよいよトップリーグが開幕し、6月にはブリティッシュ&アイリッシュ・ライオンズとの対戦が予定されています。23年のフランス大会に向けて、ジャパンラグビーをけん引する選手たちの活躍にぜひご注目いただきたくお願い申し上げます」

日本代表 ジェイミー・ジョセフヘッドコーチのコメント
「日本代表のヘッドコーチとして、素晴らしい強豪チームとプールDにて対戦できますことを大変光栄に思うと同時に、興奮しております。ラグビーワールドカップ2023が素晴らしい大会になることは間違いありません。これからの3年間、23年に向け準備に集中できることが楽しみで、とてもワクワクしています。

RWC2019では日本がラグビーとブレイブブロッサムズの両方に対して情熱を持っている国であることを世界に示しました。私たちはまだまだ成長の過程にあり、日本代表チームの成長と実力を世界に示すために、ワールドカップほどふさしい舞台はありません。応援いただいているファンの皆様のご期待に応えるよう努めてまいります」

RWC2019日本代表キャプテン リーチ・マイケルのコメント
「どのチームとの対戦もチャレンジングであり、今からRWC2023が非常に楽しみです。いいプールに入ったと思います。チームの一員としては、今後それぞれが自分の目標をもって準備に臨み、そして自分たちのラグビーを確立していくことが大切に思います。3年後の対戦相手が決まって、今まで以上にハードワークの日々がスタートすることになります。23年、フランスで桜のジャージを着て、最高のパフォーマンスで結果を残せるよう努力していきます」

●2023ラグビーワールドカップの特設サイト
●ラグビーワールドカップ2023フランス大会のホームページ

2023ラグビーW杯でパリを訪れたらトゥール・ダルジャンのバゲットを食べたい

フランスは2023年のラグビーワールドカップ開催国。2020年12月14日にプール組み分け抽選会がパリのブロンニャール宮で行われる。試合が行われる都市は9つで、現地に足を運んだら訪れてみたい場所を順次紹介。1903年の第1回ツール・ド・フランスのステージ順に紹介してきたが、最後は第1回大会からの最終到着地であるパリだ。

オルセー美術館 ©Paris Tourist Office – Photographe : David Lefranc

エッフェル塔、シャンゼリゼ、ルーヴル、セーヌ川とクルージング……そうした世界的に有名な観光名所やアクティビティを楽しもうと、人々はパリを訪れます。けれども多彩な顔を持つパリは、定番のコースからはずれて冒険しようとしている人にとびきりの「本物体験」を用意しています。

つねに変革し、みずからを変えつづけてきた光の都パリは近年、緑の都市に生まれ変わりました。パリでは街路や通りと、500を数える公園や庭が気持ちのいいそぞろ歩きの舞台となっています。また、環境にやさしい交通が推進される一方で、壁や屋根の緑化と都市農業の拡大が図られました。

加えてパリは、世界に名だたる美食の都。パリの一大ムーブメント、le Foodingの影響を受けた、よりモダンで開放的で、クリエイティブかつ革新的な料理を通じてもその魅力を露わにしています。ミニレストランやエピスリーで食事する、シェフの料理ショーを観に行く、ユニークなおまかせコース料理を堪能する、星を持つシェフに料理を習うなど、パリでは味覚を刺激する方法も盛りだくさん。クオリティとカジュアルさを両立させた「ビストロノミー」を売りにする店も数多くそろっています。

パリはまた、国際的な大型スポーツイベントの開催地でもあります(サッカー欧州選手権「ユーロ2016」、2019年バレーボール欧州選手権「ユーロバレー」の決勝戦、ゴルフのライダーカップ、サッカー女子ワールドカップ、フランス初開催となるNBAバスケットボールの試合など)。さらに2024年に開催されるオリンピックとパラリンピックに先立ち、2023年にはラグビーワールドカップの試合も予定されています。

必見の場所

エッフェル塔
Tour Eiffel
パリ、さらにはフランスのシンボルであるエッフェル塔は1889年の万国博覧会にちなみギュスターヴ・エッフェルの設計で建てられました。世界で最も訪れる人が多い観光地のひとつです。

オルセー美術館
Musée d’Orsay
印象派コレクションで世界中に知られるオルセー美術館ですが、1848~1914年における西欧のあらゆる芸術作品を所蔵する館でもあります。絵画から彫刻、装飾芸術、写真から建築に至るまであらゆる形態の美術作品のコレクションを有しています。また、建物の美しさにも目を奪われることでしょう。もとは1900年の万国博覧会のために作られた宮殿のような佇まいの駅舎でした。

ルーブル美術館
Musée du Louvre
パリに行くたび訪れる価値がある場所、それがルーヴルです。パリ最大の美術館にして至宝と呼ばれる作品がいくつもあるのですから。中世から1848年までの西欧美術、古代文明(東洋、エジプト、ギリシャ、エトルリア、ローマ)から幾何学文様などのイスラム芸術を集めています。王宮跡を改築した美術館では展示室から展示室へと進むたび、モナリザ、メデュ―ス号の筏、ミロのビーナス、サモトラケのニケなど幾つもの傑作が待ち受けています。約3万5千点の収蔵品を展示しています。

ルーヴル美術館 ©Paris Tourist Office – Photographe : David Lefranc – Architecte : Ieoh Ming Peï

ガリエラ宮(パリ市立モード博物館)
Palais Galliera
19世紀に建造されたガリエラ宮は今日パリ市立のモード博物館となっています。10万点を超える服、アクセサリーのコレクションは世界最大規模で、フランスの18世紀から今日に至るまでの身なりの規範や、服装の慣習を見せてくれます。

ぜひ試したい食

トゥール・ダルジャンTour d’Argentのバゲット
パリを代表する老舗レストラン、トゥールダルジャンが開いたパン屋で買えるバゲット(フランスパン)をお試しあれ。明るい大理石の店内には、すぐ後ろの工房でできたパンが並びます。

トゥール・ダルジャンのバゲット ©Pierre-Emmanuel De Leusse Spartium

マカロン
Macarons
アーモンドパウダーがベースの小菓子は、カトリーヌ・ド・メディシス女王の時代、16世紀にできたフランスを代表するパティスリーです。

マカロン ©Paris Tourist Office – Photographe : Amélie Dupont

パリ新情報  

パリ・ポルト・ド・ヴェルサイユ見本市会場Paris Expo Porte de Versaillesの「パビリオン6」
屋上には14 000平米を超える欧州最大の都市型農園がお目見えします。見学と試食ができるコースが設置されます。

パヴィヨン6 ©VALODEPISTRE ARCHITECTESATLAV – AJN

ブルス・ド・コメルス
Bourse de Commerce
かつての穀物取引所が美術館として蘇ります。設計は安藤忠雄

ブルス・ド・コメルス ©Courtesy Bourse de Commerce – Pinault Collection – Philippe Guignard

オテル・ド・ラ・マリーヌ
HOTEL DE LA MARINE
コンコルド広場にあるフランスの歴史建築のひとつである「オテル・ド・ラ・マリーヌ」が2021年4月から一般公開の予定です。もとは国有備品保管庁の前身であった王立調度品保管庁の建物がフランス海軍省の施設となったため、王政から今日に至るまでフランスの変遷を示す場所となっています。入場者は3D空間が見えるレシーバーをつけることで、調度が復元された室内の様子をそのまま感じることができ、コンコルド広場に開けたバルコニーに続く壮麗な大広間を見ることができます。

周辺の見どころ

フォンテーヌブロー
Fontainebleau
フォンテーヌブロー城は主にルネサンスとクラッシックスタイルによる王家の城で、パリ南東約60キロに位置するフォンテーヌブローの街のそばにあります。フランソワ1世からナポレオン3世まで、フランスの国王や皇帝が好んで滞在した場所であり、フランス史の中心的舞台でした。

フォンテーヌブロー城 ©Fotolia

ランブイエ
Rambouillet
豊かな森の端に位置する「芸術と歴史の街」であり、王家のお膝元であった街。14世紀に建造されたランブイエ城をはじめ、歴史遺産がある。

ランブイエ城、ファサード ©Laurent Gueneau


地元の有名クラブ

スタッド・フランセ・パリ・リュグビー
Stade français Paris rugby

スタッド・フランセ・パリ・リュグビーStade français Paris rugbyはパリを本拠地するラグビークラブで、設立は1882年。1995年にパリの2つの総合スポーツクラブ、スタッド・フランセとCASGパリのラグビー部門が合併して現在のクラブになりました。フランスのプロ1部リーグ「トップ14」に所属し、フランス選手権での14回の優勝を誇ります。

Logo_Stade_français_PR_2018

ラグビー好きにおススメ

RWC2023スタジアム
Stade de France スタッド・ド・フランス
8万0056席

ブティック・デ・ローズ・スタッド・フランセ
Boutique des Roses Stade Français
スタッド・ド・フランセの公式ショップ https://boutique.stade.fr/fr/content/6-la-boutique-des-roses

オ・フュ・エ・ア・ムジュール!
Au fût et à mesure
それぞれのテーブルに一体型ディスペンサーが取り付けられ、客みずからがバーテンダー役をこなすユニークなパブ。注文はタブレットのタッチパネルで行います。フランチャイズシステムで営業。


アクセス
https://ja.parisinfo.com/パリ便利情報/交通機関

●パリ市の日本向けホームページ

2023ラグビーワールドカップの開催都市
クリックすると各都市のおすすめポイント紹介ページに飛びます。
●Bordeaux ボルドー
●Lille リール
●Lyon リヨン
●Marseille マルセイユ
●Nantes ナント
●Nice ニース
●Paris パリ
●Saint-Etienne サンテティエンヌ
●Toulouse トゥールーズ

【特集ページ】ラグビーワールドカップ2023

2023ラグビーW杯でニースを訪れたらこうして遊ぶ

フランスは2023年のラグビーワールドカップ開催国。試合が行われる都市は9つで、現地に足を運んだら訪れてみたい場所を順次紹介。1903年の第1回ツール・ド・フランスのステージ順に紹介しているが、8都市目は第3回大会に初登場したニース。

プロムナード・デ・ザングレ ©OTM NCA / J.KELAGOPIAN

ニースはコート・ダジュール地方の中心都市で、パリに次ぐフランス第2位の国際的な観光地です。エレガントでありながらも庶民的なこの街の魅力は、なんと言っても暮らしやすさ。それを支えるのが街並みの美しさと、ユニークなミクロクリマ(局所気候)です。このミクロクリマこそ、古くから芸術家たちを魅了し、そのインスピレーションの源となってきました。

サレヤ広場(ニース旧市街) ©OTM NCA / A.ISSOCK

さらにニースは、時代の異なる多様性豊かな建築様式でも異彩を放っています(先史時代および古代、バロック、ベル・エポック、アール・デコ、現代建築など)。人気の高いビーチリゾートとしても知られ、海水浴、ショッピング、華やかなナイトライフを楽しめるほか、年間を通じて数々のイベントが開催されています。

ニース天文台 ©A.ISSOCK / OTM NCA

加えてニースは、2012年より都市広域連合体「メトロポール・ニース・コート・ダジュール」を構成しています。当メトロポールの80%は山地で、その圏域は、地中海沿岸部からメルカントゥール国立公園Parc national du Mercantourのスキー場にまで広がっています。この地では、その風土と歴史を通じて確固とした特有のアイデンティティが育まれ、海岸部でも丘陵部でも、谷地でも山地でも共有されています。

多彩な観光スポットとすばらしい歴史遺産を抱える当地を訪れることは、フランスを発見する旅の理想的なプロローグとなるでしょう!

必見の場所

プロムナード・デ・ザングレ(イギリス人の散歩道)
Promenade des anglais
ベ・デ・ザンジュBaie des Anges(天使の湾)に沿って延びる7kmの道路で、ニースの街に国際色豊かなムードを授けています。

ニース旧市街 ©OTM NCA/ A.ISSOCK
エズ村の香水工場で香水作り体験 ©OTM NCA / GALIMARD

城址公園
Colline du Château
丘の上にあり、ニースの街と港、周囲の山々を見晴らすことのできる格好の展望スポットです。

城址公園から海を臨む ©OTM NCA / H.LAGARDE

旧市街
Vieille ville
ニースの街の発祥の地で、地元の人が好んで通うにぎやかな地区。街の精神を色濃く反映し、文化遺産や宗教遺産を通じてその歴史を今に伝えています。

ニース旧市街 ©LISA DEL SOL

ぜひ試したい食

ニース風サラダ
La Salade Niçoise
この有名なサラダは口承で伝えられ、元々の古いレシピはどの本にも載っていません。ニースの人々はいつも、手元にある食材でこのニース風サラダを作っています。

ニース風サラダ ©OTM NCA / J.KELAGOPIAN

ソッカ
La Socca
ヒヨコ豆の粉から作られる郷土の味。友人同士でワイン片手に、スナック感覚で食べられています。

ニース名物のソッカ ©VILLE DE NICE

ニース新情報   

ニース天文台Observatoire de Niceの新スペース
「ユニヴェルサリオムUniversarium」のオープン
天文台の下部が改修され、天文学と地球科学にまつわる深遠なテーマに挑む楽しいインタラクティブなスペースが設けられました。

ニース天文台 ©H. LAGARDE / OTM NCA

電動アシスト付きマウンテンバイクで行くオーロン~ニースの旅
フランス唯一の試みで、このコースをたどればメルカントゥール国立公園にそびえ立つ山々の頂上にまで行き着けます。オーロンAuronとニースをつなぐ7区間からなるコースの全長は261km。電動アシスト付きMTBを利用するので、たくさんの人が挑戦できます。

オーロン~ニース間をサイクリング ©OTM NCA / ACP

周辺の見どころ

ワインの産地、ベレBelletを訪れる
 ベレのワインは2021年、AOC(原産地管理呼称)認可80周年を迎えます。

ベレのブドウ畑 ©OTM NCA / J.KELAGOPIAN

エフルッシ・ド・ロッチルド邸
Villa Ephrussi de Rothschild
サン・ジャン・カップ・フェラSaint-Jean-Cap-Ferratにあるベル・エポック様式建築物の至宝、エフルッシ・ド・ロッチルド邸Villa Ephrussi de Rothschildとその9つの庭園を訪れる。あるいは、エズの香水工房で香水作りのワークショップに参加する。

ロッチルド邸 ©SAINT-JEAN-CAP-FERRAT / P. BEHAR


地元の有名クラブ

Le Stade Niçois
スタッド・ニソワ

スタッド・ニソワ・リュグビーはプロリーグへの参加を目指す意欲的なクラブ。フランスラグビー連盟より、プロD2昇格の関門として新設されたフランスナショナル選手権Championnat de France de Nationaleに参加する14のクラブに選出されました。

ラグビー好きにおススメ

RWC2023スタジアム
Stade Allianz Riviera スタッド・アリアンツ・リヴィエラ
3万5624 席

ビストロ風レストラン「ロヴァルL’Ovale」
ニースで30年前から営業しているレストラン。コストパフォーマンスのいい店として知られ、ラガーマンと健啖家の出会いの場となっています。メニューに並ぶのは、フランス南西部のテイストを効かせた美味しくてボリュームのある料理。https://www.lovale.fr/

スタッド・ニソワ・リュグビーのショップ
Boutique Stade niçois Rugby
クラブの公式ショップがニースのショッピングセンター「エトワール・ニース」に誕生しました。130平米の店舗には、チームカラーを配したスポーツウェアをメンズ、レディース、キッズまで幅広く取り揃えています。 https://stadenicois.fr/boutique/


パリからのアクセス
飛行機:エールフランスまたはイージージェットのパリ – ニース直行便(約1時間)
鉄道:直通列車(約7時間)、フランス国鉄SNCFの専用アプリ「Oui. sncf」で予約可能
車:高速A6号線およびA7号線を利用して約9~10時間
バス:ブラブラバスBlablabusを利用して10時間以上
●ニース市観光局のホームページ

2023ラグビーワールドカップの開催都市
クリックすると各都市のおすすめポイント紹介ページに飛びます。
●Bordeaux ボルドー
●Lille リール
●Lyon リヨン
●Marseille マルセイユ
●Nantes ナント
●Nice ニース
●Paris パリ
●Saint-Etienne サンテティエンヌ
●Toulouse トゥールーズ

【特集ページ】ラグビーワールドカップ2023

2023ラグビーW杯でリールを訪れたらこれは見逃せない

フランスは2023年のラグビーワールドカップ開催国。試合が行われる都市は9つで、現地に足を運んだら訪れてみたい場所を順次紹介。1903年の第1回ツール・ド・フランスのステージ順に紹介しているが、7都市目は第3回大会に初登場したリール。

グランプラス ©Mel-Vincent Lecigne

北に針路を取れ! 弧を描いて延びるベルギーとの国境線沿いに位置するメトロポール・ユーロペエンヌ・ド・リールは、ストラスブールのメトロポールと並んで唯一、その名に「ユーロペエンヌ(欧州の)」という形容詞を冠する都市広域連合体です。

95の市町村、120万の人口、高い人口密度、若い人口構成。それらを抱える当メトロポールを上空から眺めると、風景がモザイクをなし、絵の具のパレットのようなカラフルな色彩が広がっています。緑、青、グレー、白、そしてここに暮らす人々と同じくらい温かな、通りを彩る家々の赤レンガ色……。

グランプラス(空撮) © HelloLille_Nablezon

誠実で素朴で気取らない地元の人々こそ、この地の最大の魅力です! おもてなし、おもいやり、心遣い。旅人はすぐに、駅のホームで、カフェのテラスで、リールの人々の聞きしに勝る温かな人情に触れることでしょう。 パリ、ブリュッセル、ロンドンを結ぶ三角形の中心に位置し、アクセスに恵まれた当メトロポールは、週末の都市観光に理想的。文化遺産、歴史を色濃く宿す通り、センスが光るブティック、居心地のいいレストラン、見どころ満載のミュージアム、散策とリフレシュにぴったりのスポットなど、観光の切り札がそろっています。

必見の場所

リール旧市街
Le Vieux-Lille
この美しい地区には中世の面影を残す曲がりくねった道が走り、17世紀に建てられた家々がまだ残っています。それもそのはず。というのも、リールはかつてフランドル伯の領地として栄えた古都なのですから!砂岩、レンガ、白い石を組み合わせたファサードのうち、もっとも豪華なものはバロック様式の絵画や彫刻で飾られています。豊富にあるブティックやショップで買い物を楽しんだり、郷土の味に舌鼓を打ったりしながら、街歩きを満喫しましょう。
https://hellolille.eu/villes/lille/

ジル・ド・ラ・ボエの家 ©Mel-Vincent Lecigne

カヴロワ邸
La Villa Cavrois
繊維工場を経営するポール・カヴロワとその家族のために造られた20世紀の邸宅で、現在、秀逸な建築遺産となっています。1990年に歴史的記念物に指定され、2001年に国に買い取られました。モダニズムにあふれ、建築家ロベール・マレ=ステヴァンスの傑作となるこの邸宅は、前衛的なものをというリクエストに見事に応えるのと同時に、そのインテリアでも異彩を放っています。 http://www.villa-cavrois.fr/

カヴロワ邸 © Pascaline Chombart-MEL

ルーベのラ・ピッシーヌ美術館
Le musée La Piscine de Roubaix
フランス屈指の驚きの美術館。というのも、プール(仏語で「ラ・ピシーヌ」)にアール・デコの装飾を施し、美術館として利用しているのですから! 2001年の開館以来、ラ・ピシーヌ – アンドレ・ディリジャン工芸美術館La Piscine musée d’art et d’industrie André Diligentはその傑作、つまり水を張ったプールをその中央に据えてきました。プールは壮麗な水鏡となって、何十もある彫刻作品をその水面に映しています。新館が近代彫刻の展示にあてられていることからわかるように、このいっぷう変わった美術館の主要コレクションは彫刻。ロダン、ピカソ、マイヨール、ジャコメッティの作品が、カミーユ・クローデルの「ラ・プティット・シャトレーヌ(幼い女城主)」と響き合っています。 https://www.roubaix-lapiscine.com/

リール近郊ルーベの「ラ・ピシーヌ」美術館 © Alain LEPRINCE

ぜひ試したい食

リール城塞 ©JDHondt

老舗メールのゴーフル
Les gaufres de Meert
メールはフランスでいちばん長い歴史を持つ菓子店で設立は1761年。平べったい生地にマダガスカル産バニラを使用した甘いクリームを挟んだこのお菓子は、ド・ゴール将軍、ウィンストン・チャーチル、ジャクリーン・ケネディ、シンガーソングライターで俳優のアラン・スーション、作家のアメリー・ノートンなどを虜にしてきました。 www.meert.fr

ビール
La bière
当地とビールのあいだには長きにわたる歴史があります!ここに暮らす人々は千年以上も前からビール造りに励んできました。ビールは長年、この地の食事に添えられる貧しい飲み物とされてきましたが、ようやく今、その真価が認められるようになりました!二十年あまり前から数多くの醸造所、ミニ醸造所、ビールパブが急成長を遂げ、クラフトビールが次々に登場し、ビール造りの伝統が完全復活を果たしたのです。 https://hellolille.eu/je-visite/mes-envies/hellolabiere/

グランプラス(空撮) © HelloLille_Nablezon

新着情報  

シャルル・ド・ゴールの生家
La maison natale Charles-de-Gaulle
ド・ゴール将軍は1890年11月22日、リールのプランセス通り9番地にある母方の祖父母の家で生まれました。この生家は現在、博物館となっており、ド・ゴール将軍にゆかりの品々(洗礼のときに着ていたローブ、ゆりかご、サン・シール陸軍士官学校時代の剣など)を通じて将軍の私生活に触れることができます。2019年11月に始まった大規模な修復工事を経て、2021年初頭にリニューアルオープンする予定。 https://maisondegaulle.fr/

ル・トリポスタルで開催の展覧会「色Colors」
L’exposition Colors au Tripostal 」(2021年4月9日~9月12日)
2020年、リールは世界デザイン首都を担いました。この大型事業に続いて開催される当展覧会では、ベルギーのゲント・デザインミュージアムの協力のもと、アーティストやデザイナーが現場で制作するさまざまなインスタレーション作品を通じて色の持つ多様な側面に迫ります。会場となるのは、ユニークで個性的なル・トリポスタル。郵便局を改修して誕生した、コンテンポラリーな展覧会スペースです。
https://www.lille3000.eu/portail/evenements/colors

展覧会「色」 © NickVerstand

周辺の見どころ

メトロポールのストリートアートめぐり
リールとその周辺部ではあちこちでストリートアートを目にします。しかも、しばしば予想外の場所で!そこでメトロポール・ユーロペエンヌ・ド・リールと観光局では、メトロポールを構成する95の市町村のファサードを飾る約800のアート作品を鑑賞できるよう、無料でアクセスできる20のコースを設けました。 https://hellolille.eu/je-visite/mes-envies/hellostreetart/

グランプラス © HelloLille_Samuel Baba

カッセル村とフランドル山脈
Cassel et les monts de Flandres
北フランスが真っ平らだというのは真っ赤な嘘です!なにしろリールからほんの少し足を延ばせば、フランドル平原の多種多彩な風景とそれぞれ表情の異なるフランドルの山々に出会えるのですから!モン・デ・カMonts Des Cats、ケメルKemmel、モン・ノワールMont-Noir、そして最高峰(標高176m)となるモン・カッセルMont Cassel……。カッセル村では秀逸なフランドル美術館を訪れましょう。歴史を感じさせるエスタミネ(北フランスの居酒屋)で、平原を見晴らしながら楽しむランチも魅力です。 https://www.coeurdeflandre.fr/


地元の有名クラブ
クラブはふたつ、思いはひとつ:パリより北でラグビーに栄光を!

オランピック・マルコワ・リュグビー・リール・メトロポール
L’Olympique Marcquois Rugby Lille Métropole (OMR LM)

1971年に創設されたオランピック・マルコワ・リュグビー・リール・メトロポール(OMR LM)は今シーズン、男子のアマチュア1部リーグ「フェデラル1」に昇格を果たし、プロ2部リーグ「プロD2」入りを目ざしてプレーしています。

リール・メトロポール・リュグビー・クリュブ・ヴィルヌヴォワ
Lille Métropole Rugby Club Villeneuvois (LMRCV)

一方、1972年に設立したリール・メトロポール・リュグビー・クリュブ・ヴィルヌヴォワ(LMRCV)は女子のトップリーグ「エリート1」に所属。

設立以来、当地方のラグビー界を牽引してきた両クラブは、スタジアムで最高のパフォーマンスを観客に披露するという目標を掲げながらも、シーズンごとにより地元に密着し、選手を育成していくという使命を決して忘れてはいません。そして今後は、ラグビーワールドカップの開催が地域全体の成功となるよう、さらにはラグビー界に確かなレガシーを残せるよう、人々と手をたずさえて奮闘します!

ラグビー好きにおススメ

RWC2023開催スタジアム
Stade Pierre-Mauroy スタッド・ピエール・モロワ
5万席

スタッド・ピエール・モロワ

バーやパブ
リールは確かにフランスの街ですが、そこには少しばかり「ブリティッシュ」な色合いが感じられます。試合のある夜、マセナ地区Quartier Massénaの通りを歩けば、きっとそのことに気づくでしょう。通りには、「リルランデl’Irlandais」、「ル・ソルフェリノle Solférino」、「ザ・クイーン・ヴィクトリアThe Queen Victoria」、「ティル・ナ・ノーグTir Na Nog」といったバーやパブが並んでいます。

エスタミネ
マセナ地区のパブでビール片手に試合観戦で盛り上がったあとは、活気あふれる同地区のエスタミネ(居酒屋)でリールの郷土料理を食べましょう。特に有名なのは、ウェルシュWelsh(ビールに浸したパンにチェダーチーズをかけて焼き上げたもの)。「ルガイエットL’Gaïette」はリールの学生たちの夜の社交場で、パーティー好きで賑わっています。https://www.lgaiette.fr/


アクセス
鉄道:パリおよびロワシー・シャルル・ド・ゴール空港駅から高速鉄道TGVで1時間

●リール市観光局のホームページ

2023ラグビーワールドカップの開催都市
クリックすると各都市のおすすめポイント紹介ページに飛びます。
●Bordeaux ボルドー
●Lille リール
●Lyon リヨン
●Marseille マルセイユ
●Nantes ナント
●Nice ニース
●Paris パリ
●Saint-Etienne サンテティエンヌ
●Toulouse トゥールーズ

【特集ページ】ラグビーワールドカップ2023