サイクリングアプリ「ツール・ド」に浜名湖エリアの新コース

全国のおすすめサイクリングコースを収録したサイクリングアプリ「ツール・ド」 に、静岡県の浜名湖周辺と天竜川沿いの新コースが追加された。


今回追加されたのは、静岡県にある日本で10番目に大きな湖「浜名湖」周辺と浜名湖の北部、雄大で清澄な自然に囲まれた天竜エリアのコース。さまざまな自然を感じることのできる浜名湖エリアを走ってみるときはとても便利。

自転車道が整備された浜名湖、山岳コースの天竜エリア

浜名湖は静岡県西部にある日本で10番目に大きな湖で、川から流れてくる淡水と太平洋の海水が混ざる汽水湖であることも特徴。湖のまわりは自転車道として整備されていて、一部は車も入ってこない専用道もあり快適な環境が用意されている。

天竜地域の真ん中にある天竜川。大きな川の流れる落ち着いた清澄な雰囲気の広がるエリア。走り応えのある山岳ルートに里山感満載。地元の特産物がが揃うスポットがたくさんある。


春の浜名湖・天竜特集のコース(画像をクリックするとコース紹介ページに飛びます)

ハマイチ
浜名湖をぐるっと一周する約70kmのコース。弁天島や舘山寺など観光スポットも盛り込まれており、楽しみながら浜名湖畔を走ることができる。


グラン・ハマイチ
ハマイチでは物足りない! そんなサイクリストへ向けた本特集最長120km。浜名湖畔に加え、特産みかん畑の広がるプチヒルクライム・小高い場所の道の駅にて太平洋を眺めながらの足湯休憩などアクセントの加わったコース。


天竜サイクルツーリズムコース
天竜の絶景・特産・文化の詰まった獲得標高1000mオーバーの山岳コース。美しく天竜川の川沿いを中心に、ジビエ料理の揃う食堂や巨大な天狗のお面などが迎えてくれる。


天竜グラベルコース
ツール・ド初のグラベルコース。天竜の自然をより体で感じることができ、グラベルならではの山中からの絶景や地元のお母さんたちの待つ食堂など、どこか懐かし気も感じられる。

●春の浜名湖・天竜特集

サイクリング専用アプリ 「ツール・ド」を使って走る!

初めての土地を走るのに欠かせないのがサイクリング専用アプリ「ツール・ド」。コースMAPで進行方向を確認できたり、途中の「ご当地スポット」にチェックインできたり、オリジナルフォトフレームが付いた記念写真を撮れたり、ゴール後にアプリ内で達成バッジが獲得できたり。このアプリを使えば、サイクリングの楽しさが広がること間違いなし。※今回の特集でバッジをゲットできるのは「ハマイチ」と「グラン・ハマイチ」のコースのみ。

狩野川沿いで沼津港へ…平塚吉光が案内する軽快ライド

富士山と海が臨める快適サイクリング。静岡県の温泉街・伊豆長岡から狩野川(かのがわ)沿いを走り、駿河湾に面した沼津漁港でおいしいものを食べる。平たん路なので初級者でもラクラクと完走できる。しかも電動アシスト機能を搭載したeバイクを駆使。2019年までブリヂストンサイクリングで走っていた元ロード選手、沼津市出身の平塚吉光さんに案内してもらった。

沼津港の飲食店街を走る

平たんな川沿いをeバイクで。自転車初挑戦でも楽しく完走

自転車旅を豊かにするホテルとして、伊豆長岡の温泉街にある「コナステイ伊豆長岡」をここを拠点としたサイクリング。東京五輪出場を期待された平塚さんが選手生活を電撃的に引退し、現在はここでホテルマンとして勤務している。この地で生まれ、練習環境にしてきた平塚さんが案内するサイクリングツアーは間違いない。

伊豆半島はアップダウンがあるので、現役時代に「小さな巨人」と言われた小柄なヒルクライマーの平塚さんには着いていけない。しかし引退後は「自転車を使ったツアーインストラクター」の講習を受け、普通の人でも楽しく安全にサイクリングできるように案内するノウハウを修得している。加えて、生まれもってのソフトな物腰で、自転車初体験の人でもリラックスしてサイクリング体験ができるのは間違いない。

狩野川沿いを案内する平塚さん(先頭)

この日は狩野川の土手の上を含む、交通量の少ないルートをたどった。走行距離は40kmなので、フル充電したeバイクならスタート時から「ハイパワーモード」を稼動させ続けても充電切れになることはない。自分の体力以上に走行距離を稼げるので、途中で不安になることもない。しかも狩野川沿いの道は完全に平たん路だ。河津桜の並木があり、長嶋茂雄さんが自主トレでランニングしていたという、「読売巨人軍長嶋茂雄ロード」もラクラクと訪問できる。

沼津港のインスタ映えスポットに立つ平塚さん。雲の下に富士山が見える

お昼時には沼津港へ。平塚さんがなじみにしている寿司店でランチをいただく。海鮮料理は漁港だけに本当においしい。運動量の高いロードバイクだったら、帰路の運動を考えるとお腹いっぱいにはしたくないが、平たん基調コースにeバイクというスタイルだからガツガツいけるのがうれしい。

グルメを堪能したあとは沼津漁港へ。漁船がつながれた、ふ頭の先に富士山が見える「インスタ映え」スポットへ。帰路は「eバイクの実力を試しましょう」という平塚さんのサービスもあって激坂をちょっと体験。いつもなら断るところだが、電動パワーで軽くクリアしてゴールへ。

沼津港の双葉寿司で海鮮丼

「こんな楽なサイクリングしていいの?」と平塚さんにたずねてみると、「体力に劣る彼女や奥さんがeバイクを使えれば、2人で同じコースを走れるますよ。それがeバイクの賢い使い方です」と、うんちくのある一言に納得。

平塚さんの勤務するコナステイ伊豆長岡では、季節に応じて「桜見」や「いちご狩り」などのツアーパックが1泊朝食・eバイクのレンタル付きで6000円ほどで用意されている。自転車を所有していない人にこそオススメだ。

河津桜が咲く読売巨人軍長嶋茂雄ロード

レンタルeバイクは宿泊施設でなくても借りることができる。修善寺道路大仁中央ICすぐの伊豆ビレッジにある「メリダXベース」、道の駅・伊豆ゲートウェイ函南にある「メリダエクスペリエンスセンター」では多様なモデルが用意されている。


ミヤタのeバイク「クルーズ」でラクチン

ミヤタの電動アシストモデル「クルーズ」で走る

今回使用したeバイクはハンドルバーが一直線のクロスバイクという車種。ミヤタの電動アシストモデル「クルーズ」だ。あまり前傾しなくてもいい乗車姿勢なのでのんびり走れるのだが、電動のおかげで100kmほどの長距離走行も可能。山岳部もアシストパワーでクリアできるので、初級者でも安心。

●コナステイ伊豆長岡のホームページ

星野リゾートBEB5土浦が駅直結のサイクリングリゾートに

日本最大級の体験型サイクリングリゾート『PLAYatre TSUCHIURA』の3~5階にサイクリングホテル「星野リゾートBEB5土浦」が2020年3月19日(木)にオープンする。

星野リゾートBEB5 土浦ロビー

全長180kmのサイクリングコース「つくば霞ヶ浦りんりんロード」のスタート地点に、サイクリングを楽しむためのベースキャンプとして、2018年3月29日にオープンした『PLAYatre TSUCHIURA』が、オープン2周年にあたる2020年3月19日(木)いよいよ全館グランドオープンを迎える。

愛車との旅をもっと楽しみたい、リラックスした気分で観光をゆっくり楽しみたい。そんな願いをかなえる、カジュアルで居心地のいいホテルが誕生した。駅直結で都心からのアクセスも抜群! 愛車の持込みもOK! 思い立ったらすぐに行ける、楽しみ方無限大の新しいリゾート。

居酒屋以上、旅未満。ハマる輪泊が合言葉のルーズなホテル「星野リゾート BEB5 土浦」

星野リゾートBEB5土浦

・運営会社 :星野リゾート(代表:星野佳路)
・延床面積 :約5000㎡
・施設構成 :客室、パブリックスペース(カフェ、ライブラリー、ショップ含む)
・客室数 :90室(プレイアトレ土浦 3~5F:3F/16 室、4F/33 室、5F/41 室)
・平均客室面積 :約26㎡
・料金 :
1泊6000円~(2名1室利用時 1名あたり、税別、食事別)
チェックイン 15:00/チェックアウト 11:00
29歳以下エコひいきプラン 1室1万2000円+税(季節・曜日問わず)
●星野リゾートBEB5土浦のホームページ


『PLAYatre TSUCHIURA』とは

東京から電車で最短49分、駅直結という好アクセスな立地にあり、霞ヶ浦や筑波山など恵まれた自然環境を有する日本有数のサイクリングコース「つくば霞ヶ浦りんりんロード」の首都圏からの玄関口に、2018年3月29日オープンした。

『PEDALING RESORT-すぐそこにある180kmのサイクリング旅-』をコンセプトに、従来のリゾート体験とは異なる、現代の生活価値に即したアクティブなリゾートライフをサイクリングを通じて提案している。

館内は自転車の持ち込みが可能であり、メンテナンスから宿泊機能まであらゆるサイクリストのニーズを充たす、国内最大級・日本初の駅直結サイクリング特化施設となる。

2020年3月の第4弾をもって全館オープンとなった
B1・1FのBIKE BASE/りんりんスクエア土浦

つくば霞ヶ浦りんりんロードについて

つくば霞ヶ浦りんりんロードは、豊かな自然や風景を楽しめる全長約180kmのサイクリングコース。日本百名山のひとつである筑波山、日本で2番目に大きな湖である霞ヶ浦、世界一大きなブロンズ立像の牛久大仏など、雄大な景色の中でサイクリングを楽しめる。

2019年11月、つくば霞ヶ浦りんりんロードが、国土交通省が指定する日本を代表する自転車道「ナショナルサイクルルート」として、ビワイチ、しまなみ海道サイクリングロードとともに選ばれ、ますます注目度が高まっている。

2フロア、約400坪で展開するエリア最大級のレストランゾーン

茨城県との取り組み

PLAYatre TSUCHIURA の核施設となる「りんりんスクエア土浦」は、茨城県・JR 東日本・アトレが官民一体となって取り組む地方創生の新しい試みから生まれた、日本初の駅直結サイクリング拠点。サイクルショップやレンタサイクル、シャワー、ロッカーなどを備え、サイクリスト向けのサービスをワンストップで提供し、多種多様なサイクリングライフを提案している。

この「りんりんスクエア土浦」の取り組みに続き、サイクリングホテルでも、「茨城県宿 泊施設立地促進事業補助金」の第1号案件として事業認定された。茨城県の宿泊施設のフラッグシップとなり、新規顧客層の獲得やインバウンド対応などにより、茨城県の観光イメージの向上に資するホテルとなることを期待されている。

「りんりんスクエア土浦」とサイクリングホテルを融合させた取り組みを積極的に行い、茨城県内のサイクルツーリズムを盛り上げ、自転車を活用したまちづくりに貢献していきたいという。

地元茨城のフードショップとブックストアを組み合わせた新感覚のマーケットゾーン

オープニングイベントは『弱虫ペダル』複製原画展

弱虫ペダル複製原画展は3月17日(火)~5月10日(日)

3月17日(火)~5月10日(日)

2008年に「週刊少年チャンピオン」で連載を開始した自転車漫画『弱虫ペダル』。 4月8日(水)には単行本66巻が発売、勢いに乗る『弱ペダ』の世界をよりいっそう楽しめる、躍動感あふれる複製原画を展示。 (@2F イベントスペース:入場無料)

eMTBで富士山麓にある送電線の保守用トレイルを走る

山道の上りはこれまでMTBを必死でこぐか担ぎ上げていたが、電動アシスト装備のeMTBなら激坂だってスイスイ上れる。今回は「電気つながり」ということで、東京電力が送電線の保守点検をするために管理している山道を走った。今春には「新ジャンルのハイブリッドトレイル」として一般の人も走れるようになるという。

メリダ社のeMTBは35万9000円から85万円(税別)。重量は20kg前後でロードバイクの3倍近くある

eMTBの機動力を富士山麓で十分に生かす

電動アシスト自転車は最近「eバイク」と呼ばれる。未就学児の送迎や、坂道の多い町の移動などに威力を発揮する。その動力機能はそれだけにとどまらない。電動パワーが最も威力を発揮するのはオフロードの激坂だ。これまで降車して押し歩きしていた坂も、サドルに座ってペダルを回すだけで上っていけるのだ。その楽しさに気づいたメーカーがMTBに電動アシスト機構を搭載したeMTBを次々と投入。欧州で夏場のスキーゲレンデで流行し、今は日本でも話題になっているのだ。

日本では道路交通法などの規制があって、時速24kmを超えると電動アシスト力がオフになる。ロードバイクは人間の力だけでもそのくらいの速度は出てしまうので、電動搭載のメリットは少ない。一方で、不整地のオフロードは低速でじっくりと登っていくので速度超過でアシストオフになるケースはほとんどない。だからMTBこそ電動なのだ。

送電線を保守点検するトレイルがMTBフィールドに
富士山麓の鉄塔の下を走った

実際に乗ってみた。これまでのMTBなら下車して押したような激坂もグイグイといける。多少の岩ならパワーでクリアできる。難関を突破したときの心地よさといったらこの上ない。

コツとしては一生懸命にペダルをこぐと電気でアシストする比率が低下するので、どんなに厳しい上りでもゆっくりとペダルを回すこと。そうすると「ウィーン」というモーター音とともに、坂の上に引っ張られるかのように進むことができるのだ。

デメリットは40万円以上と高額なこと。注目されてはいるが、販売台数が大きく伸びないのはそれが原因だ。また、重いので車載するなどが大変。階段を上るときも地獄だ。購入するより、必要なときにレンタルするのがいい。

山中をまっすぐに延びる送電線だが、その下の道は尾根や谷がある
送電線の下は管理者が歩くシングルトラックが伸びている

送電線の保守で必要なトレイルをMTBでも走れるように

東京電力パワーグリッドが静岡県の富士山麓に、送電線の下を走るトレイルコースを整備した。今春には有料で一般開放する予定だ。県と協同した地域振興事業で、その距離は7km。さらに13kmの延長も可能としている。

「東電の新規事業を社内で募集し、採用された6つのうちの1つ。若い社員の発案です」と静岡総支社の担当者。道路から離れた山中に敷設された送電線を管理するため、保守点検員が鉄塔を巡る道が必要で、これを維持するだけでもコストがかかる。新事業はMTBが走れるように手を加えたもの。途中には営林の林道がいくつか出現するので、トラブル時はそれを使って下山することも可能。

今回整備された送電線直下のコースは大半が自社所有地だったが、一部に私有地もあった。

「地権者も地域振興の目的に賛同いただき、無償で使用させてもらいました」

コース終点にはドロだらけになったeMTBを洗う水タンクがある

実走時はあいにくの雨で、さすがのeMTBでも苦難の連続。コースは下り基調だが、上り坂もあって、電動パワーを高出力モードにして難所を切り抜けた。かなりテクニックが必要な中上級者向きと感じた。

GPSデバイスで走行ルートを補足したが、こんな山の中なのにルートがまっすぐなことに驚いた。送電線の下の道だからである。心拍数がそれほど高くなかったのは電動アシストのおかげに他ならない。

同社では「新ジャンルのハイブリッドトレイル」を1日4000円の使用料(予定)で一般の愛好家にも楽しんでもらいたいという。eMTBなどの自転車は各自が持ち込む必要がある。

MTBコースを作った東京電力パワーグリッドのみなさん

●東京電力パワーグリッドの詳細ページ
メールでの問い合わせ:Fujiyamapowerline@tepco.co.jp
●静岡サイクリングのホームページ

実写版VRに静岡5コースを登録…県が豪州Fulgazと提携

サイクルスポーツの聖地を目指す静岡県が、東京五輪開催をチャンスとしてとらえ、世界のサイクリストが同県の魅力を知るきっかけになることを目的として実写版トレーニングアプリの5コースを公開した。

コース収録は冬だったようで道端に雪がチラホラ

いわゆるVRトレーニングで、使用するアプリはオーストラリアの「Fulgaz」、機材はWahoo。国内外の利用者がこのアプリを活用して、富士山、伊豆半島、浜名湖など静岡県の風景を4K映像で楽しみながら、バーチャルで走行体験を楽しむことができる。

静岡県の主催によるこの発表会は2月27日にMERIDA X BASEで行われた。

CGのズイフトに対してFulgazは実際の映像

「Fulgaz」は世界じゅうで4万人のサイクリストが使っていると言われていて、600ルートが収録されている。バーチャルトレーニングアプリの代表はズイフトだが、画面はCG。Fulgazは実際にビデオ収録された画面がペダルに連動して進むようになっている。坂がきつくなればペダルに負荷がかかるのは同じ。

Fulgazには世界中のコースが収録されている
Fulgazの画面。富士山周辺コース。ロードバイクで実走しながら録画しているようだ
日本のコースは静岡県内5コースが収録されている

今回は国内のルートとして初となる静岡県内5コースが搭載された。トップ画面左上の「Country」で「Japan」を選択すると富士山周辺、戸田港〜沼津西浦、浜名湖、静岡丸子、薩多峠(表示はアルファベット)が登場する。2020年2月27日現在の登録コースで、今後は順次追加されることが期待される。

富士山ルートが実際のモニターに映し出されたところ

今回の発表会に先がけて、1月19日から26日までオーストラリアで開催されたツアーダウンアンダー会場などで一般向けの体験試乗を開催。シドニー、キャンベラ、メルボルンのビジネス街でも同様の体験会を行ったという。

上り坂になるとスマートトレーナーの負荷が高くなる

静岡のサイクリングコースは現地でとても好評で、約1カ月で8000件のダウンロードがあった。特に富士山周辺コース、伊豆半島、静岡中部が人気だったという。

富士山を含む静岡県の風景は好印象で、オリンピック後に観光に行ってみたいという声が多かったという。

サイクリングホテルの「コナステイ伊豆長岡」にはズイフトのVRトレーニングスペースがあって無料で使える

FulgazでVRトレーニングをするためには自転車、Wahoo社製のスマートトレーナー、アプリをダウンロードしたスマホやタブレットなどのデバイス、インターネット通信環境、Fulgazの利用料が必要。Wahoo社スマートトレーナーを購入するとFulgazが30日間無料でトライアルできるなどの特典もある。

テレビモニターなどの大画面で楽しむなら各種ケーブルやアダプターも。扇風機や振動吸収マット、心拍モニターなどもあると本格的。

雄大な富士山が望めることが静岡県の魅力

●Fulgazのホームページ
●静岡サイクリングのホームページ

海の向こうに富士山が見える…南伊豆で軽快サイクリング

知られざるサイクリングパラダイスの南伊豆へ。伊豆半島でもアクセスしやすい東伊豆や中伊豆と比べると都心からクルマで5時間を要するが、それだけに交通量が激減してサイクリングして楽しいルートばかり。1泊2日がオススメで、サイクリスト歓迎の宿も随所にある。今回は情緒あふれる家並みで知られる松崎をベースに、石廊崎、下田、バサラ峠を巡る80kmルートをご紹介。

石廊崎と下田を結ぶ海岸線はアップダウンがないので初級者でも快適に走れる

南伊豆まで来ると交通量が激減する

伊豆半島は海と山が近く、温泉や特産物も思う存分楽しめる。今回は観光客ひしめく東伊豆を避けて、西伊豆から南伊豆にかけての80kmを実走した。冬場は西からの季節風が強い日もあるが、雲が飛ばされて駿河湾の向こうに真っ白な富士山が望めるチャンスが多い。

西伊豆といっても土肥(とい)温泉までは交通量が多いので、さらに25km南下した松崎を発着点とした。漆喰(しっくい)をカマボコ型に盛りつけて塗る「なまこ壁」造りの蔵が並ぶ、のどかで風情たっぷりの町だ。温泉と漁港があるので走ったあとが楽しみである。

松崎町には「なまこ壁」造りの蔵が点在する

サイクリングはここを出発して起伏のある海岸線を南下していく。風と波で浸食された断崖を上り、小さな漁村まで一気に下る。アップダウンの連続だが、それぞれのピークは標高250mに満たない。単独の山岳のように往路は上りだけ、復路は下りだけという単調なものではなく、ツラい上りを頑張れば必ず下りになるので体力を回復することが可能。長時間同じ姿勢を取らなくてもいいので、ストレスを感じることも少ない。

静岡県はこのエリアを定番サイクリングコースとして環境整備中だ。路面に自転車が走る場所であることを示す「青い矢羽型表示」を40mごとに敷設。自転車の走行レーンであることを示す白いピクトグラムもペイントする。

のどかな港町・松崎をコースの発着とした
西伊豆は起伏があるが、絶景なので頑張れるはず…

松崎から35km走ると伊豆半島最南端の石廊崎(いろうざき)近くへ。サイクリストは駐輪ラックもある休憩棟「石廊崎オーシャンパーク」から徒歩で行くことになるが、太平洋を一望するポイントはコース上のいたるところにあるので、あえて岬に行くこともない。ここから南伊豆に行く海岸沿いが絶景ルートなのだ。波の浸食によって形成された洞窟で、上部に空いた穴がハート型をしている龍宮窟も訪問することができる。

龍宮窟。ダイナミックすぎて全容をスマホで捕らえきれない

50km地点にある龍宮窟から下田市に向かい、さらに内陸部のバサラ峠を上って松崎町に戻る。コース終盤のバサラ峠は漢字で書くと婆娑羅。難攻不落の山岳のように思えたが、じつは難なくクリアできる上り。コンビニが少ないルートなので補給食さえ携行していれば中級サイクリストも走破できる。ゴールしたら温泉に入って汗を流す。1泊するなら海産物を肴にしっかりと飲める。

バサラ峠は名前ほどの難易度ではなくてひと安心

バイシクルピットが随所にあるので安心

「サイクルスポーツの聖地」を目指す静岡県には「バイシクルピット」の垂れ幕を掲げた道の駅、鉄道駅、コンビニ、ガソリンスタンドなどがある。駐輪ラックが置かれ、空気入れや工具類を常備。休憩スポットとしても使え、体調不良やトラブル時には必要となる施設を紹介するなどのサポートもしてくれる。

バイシクルピットの垂れ幕

宿泊施設のサイクリスト応援プランを利用しよう

ホテルや旅館もロビーあるいは部屋に高額なスポーツバイクを持ち込めるようにして、「サイクリストに優しい宿」キャンペーンを展開する。今回宿泊した松崎温泉公共の宿伊豆まつざき荘も4月30日まで企画。夕食時の1品料理サービス、キャンセル料前日までなし、施錠される部屋での自転車保管などの特典を提供。1泊2食つき税込み1万780円〜1万3530円。

クリックするとGarmin Connectの詳細ページに飛びます。手持ちのGPSデバイスに転送してナビ機能を使用することも可能です

●全国のおすすめサイクリングコース

四万十川の沈下橋だって走る…四国一周1000kmチャレンジ

四国一周1000km。走り慣れたサイクリストでも1週間かけないと走破できない距離だが、これを7回に分けて実施する自転車ツアーがある。スポット参加も可なので、今回は第5回の高知・四万十川沿い、100km超のコースに挑戦。愛媛県松山市の伊予鉄トラベルが企画する「チャレンジ! 四国一周サイクリングバスツアー」に参加した。

増水すると水面下になる沈下橋。通行するときは落ちないように

チャレンジ1000kmプロジェクトは愛媛県が先導役

チャレンジ1000kmプロジェクト』と題して、自転車で四国一周に挑戦する企画がある。参加料8000円で申し込むと、オリジナルジャージとスタンプラリーシートなどが送られてくる。参加者それぞれがやりくりできる日程のなかで、3年以内に四国一周を達成すると完走証とメダルがもらえるというものだ。今回はバスツアーにすることで遠隔地区間の挑戦を容易にしたもの。

松山空港の到着ゲートからロビーに出るとまずあるのがこれ

海外からも走りに来るほどの人気サイクリングコース「しまなみ海道」を持つ愛媛県は自転車を使った観光に積極的だ。同県は四国域内サイクリング推進において他3県をリードしつつ「四国一周サイクリング」を県の事業として推進している。その事業を鉄道・バス会社の伊予鉄グループが県から受託。「四国一周サイクリングバスツアー」を伊予鉄グループで企画実施している。

まずはツアーの発着点となる松山市の伊予鉄バス営業所へ。この日参加したサイクリスト19人はクルマに自転車を積載するなどで現地集合。バスのトランクルームに自転車を収納し、3時間ほどかけてコース出発地の高知県須崎市へ。ここからスタートしたのだ。

ツアーの発着となる伊予鉄バスの車庫に集合
バスのトランクルームにスポーツバイクを収納する

四国一周1000kmの推奨ルートはほぼ海岸線を走るが、この区間だけ内陸に入る。四万十川のほぼ源流から絶景の中を走るためだ。序盤の20kmほどは上り。とはいっても標高250mほどの峠である。序盤なのでスタミナもあり、無難にクリアでき、ここから交通量の少ないルートを下り基調で約80km走る。トンネルは多いが、序盤は平行して無料高速道路が走るので、交通量は少ない。しかもおよそ20kmごとに道の駅があって、休憩ポイントとなる。

四万十川沿いの快適ルートをのんびりと走る

バスで一緒になった参加者は、いつの間にか同じ実力レベルの人たちがグループになり、集団となってゴールを目指す。四万十川の象徴である沈下橋で写真を撮り合い、そして100km超のコースを全員が無事完走。ゴールに待機していたバスに乗り込み、みんなが幸せな気分で帰路に着く。

四国一周コースのサインが路面にあり、次の道の駅までの距離も表示される

普段は1人で走っていて、なかなか集団で走ることのない人にこそうってつけのツアーだ。その日限りの仲間ではあるが、先頭を引っ張ってくれる人がいたり、途中でそれを交代する人がいたりで、ツール・ド・フランスを頂点としたプロレースと同じような集団走行の醍醐味も味わえる。

「2020年はさらに魅力のあるツアーにしようとアイデアを練っています」と伊予鉄バスの竹中由紀夫専務。

路面もきれいで景色もきれい!

●チャレンジ! 四国一周サイクリングバスツアー

四国一周を9区間に分けて全7回で開催する自転車ツアー(第4回と第6回が1泊2日の行程で2区間を走行)。現在募集中は第6回の四万十市〜八幡浜市(1日目89km、2日目100km=2020年2月22〜23日、3月7〜8日の2回実施)と、第7回の八幡浜市〜松山市(65km=3月14日、同28日の2回実施)。今後も首都圏から空路で松山入りすれば参加できるサイクリングバスツアーを検討中という。
詳細は伊予鉄トラベルのホームページで。

チャレンジ1000kmプロジェクト(愛媛県自転車新文化推進協会)

画像をクリックするとチャレンジ1000kmプロジェクトの公式サイトに飛びます

四万十川サイクリングの実測データ

ガーミンのGPSデバイスで実測したデータです。connect.garmin.comに公開していますのでだれでもデータ取得でき、デバイスに転送すればナビ機能が使えます。
●ナビ機能の使い方コラム

クリックするとGPSで取得したデータページに飛びます

●全国サイクリングコース(まとめページ)

蕎麦ライド…茨城のサイクリングルートは霞ヶ浦だけじゃない

サイクリング途中にお昼ご飯を食べるなら、胃の負担が少なく復路もしっかりとペダルをこぐことができるから蕎麦(そば)がいい。通称蕎麦ライド。そこで今回は都内からクルマで100kmほど移動し、茨城県常陸太田市にある「そば街道」を訪ねた。適度なアップダウンのあるルートを走ってから、おいしい蕎麦や温泉を堪能。毎年11月には紅葉も楽しめる。

茨城県は意外にも蕎麦処だという

ライド途中で昼食を取るなら栄養価の高い蕎麦がいい

サイクリングをするときの補給は背中のポケットに入る程度の携行食でこと足りることが多い。よほどの山間部でなければコース途中にコンビニもあるはずで、パンやおにぎりを購入することもたやすい。ところが強度の高いコースや距離100kmを超えるロングライドになると、中間地点あたりできちんと席に座って1時間ほどの休憩をしながら栄養を補充したほうがいい。

常陸太田の主要道を外れてのどかなルートを選んで走る

そんな時、焼肉定食やどんぶりメシは胃もたれしそうで敬遠される。だからサイクリストは蕎麦。意外と栄養価が高く、消化がそれほどいいというわけではないので腹持ちがする。復路に50kmを残すときときはベストの食事だ。埼玉県東松山市にある週末ライドツアー拠点「シクロパビリオン」でも、奥武蔵の蕎麦屋を目指す定番コースがあり、レベルの高い参加者ばかりが集まっているという。

常陸秋そば

今回の目的地は茨城県北。茨城県に蕎麦のイメージを持つ人は少ないと思うが、全国生産量の半分を占める北海道に続き、茨城は長野や栃木と常に2位を争っている。「常陸秋そば」というブランド銘柄で、十割蕎麦や二八蕎麦で食べると独特の香りとのどごしが格別だという。しかも11月は新蕎麦の時期。紅葉狩りも合わせて、ここにサイクリングに行くしかない。(取材日は2019年11月13日)

竜神峡にかかる大吊り橋ではバンジージャンプもできるという

茨城県北エリアの中でも常陸太田市はサイクルツーリズムの推進に意欲的だという。常磐自動車道を降りた際の玄関口となる「道の駅ひたちおおた」には、自転車ラックやサイクリストにうれしいカフェテリアを整備した。県の南部にある霞ヶ浦湖岸道路や廃線跡にできた「りんりんロード」は定番サイクリングコースとなったが、北部にも目を向けてほしいという施策を打ち出している。霞ヶ浦エリアよりも適度なアップダウンがあり、竜神峡などの観光スポットもある。県南部は初級者や海外サイクリスト向きだが、北部は走り屋にお勧めだと感じた。

道の駅ひたちおおたは朝から地元の人たちが野菜を買いに来る
道の駅ひたちおおたにはイートインスペースがあってサイクリストも利用しやすい

県南部より起伏があって練習にいい

実際に走ってみると、コースそのものに全国サイクリストを引き寄せる特別なものがあるわけではない。幹線は意外と交通量がある。それでも太平洋岸に近いことから栃木や群馬の山間部より冷え込みが少ないようで、冬場にトレーニングするならここもありだ。

路地の奥にある古民家風の「そば処かねさん」

実走日は水曜だったが、蕎麦店に意外と水曜定休が多く、ちょっと焦った。人気店の中には月〜木曜定休なんてところも。それでも「常陸秋そば店」と検索すれば、常陸太田市観光物産協会の店舗リストが表示され、スマホの飲食店サイトを頼りに評価を特定することができる。今回は水曜営業店の中から、路地の奥にある古民家風の「そば処かねさん」ののれんをくぐってお目当ての蕎麦をいただいた。サイクリング途中で食べるランチとしては最高の味わい。値段はざる蕎麦なら1000円以下だ。

そば処かねさんの天ぷら蕎麦。1800円。ボリューミーなので800円のざる蕎麦と天ぷら単品注文がいいかも

エリア最大の観光スポットである竜神峡にかかる大吊橋までは短い激坂を上ってすぐ。平日にもかかわらず地元サイクリストが汗を流していた。吊橋から見下ろせるダム湖周辺の歩行者・自転車道は台風被災により通行止め。この周辺の無料駐車場は紅葉時期になると混雑するので、道の駅ひたちおおたなどを発着点とするといい。

横川温泉の巴屋旅館も日帰り入浴ができる
横川温泉の中野屋旅館で入浴。日帰り利用で500円

竜神峡から東に向かい小さな峠を越えた先には道の駅さとみがあるが、駐車スペースが少なくここにクルマをデポして走りに行くのは不向き。近くには日帰り入浴ができる横川温泉があるので、汗を流して帰路につきたい。また1泊サイクリングなら里美地区にあるプラトーさとみがいい。

常陸太田市の里美地区にあるプラトーさとみ。プラトーはフランス語で高原という意味

サイクリング途中に立ち寄ったスポット
●常陸秋そば店
●道の駅ひたちおおた
●竜神峡
●横川温泉中野屋旅館
●プラトーさとみ

全国オススメのサイクリングコース

●しまなみ海道 ●大弛峠 ●伊豆大島 ●2020東京五輪ロード ●上野村 ●霞ヶ浦 ●関ケ原 ●西美濃 ●水郷佐原 ●碓氷峠 ●常陸太田
画像をクリックすると「サイクリングコース」まとめページに飛びます。