福田穣が2年連続世界チャンピオン…追いつかれるまで逃げ続けるラン

ウィングスフォーライフ財団が日本時間の5月7日20時、全世界で一斉にスタートするランニングイベント「Wings for Life World Run(ウィングスフォーライフ・ワールドラン)」を開催。日本の福田穣が2022年に続き男子の世界チャンピオンに輝いた。

東京の明治神宮外苑大会がスタート ©Suguru Saito for Wings for Life World Run

脊髄損傷の治療方法発見に取り組む研究の資金助成が目的

開催10回目となる2023年は192の国籍、計20万6728人が参加。 世界158カ国で同時にスタートし、福田が4時間11分後に69.01km地点で世界で最後にキャッチャーカーに追いつかれた。今回のイベントで集まった寄付金580万ユーロ(約8億7600万円)の全額は脊髄損傷の治療法発見のために使われる。

アプリの中でキャッチャーカーに追われる ©Suguru Saito for Wings for Life World Run

ランニング後、福田は「Wings for Life World Runは、自分が走ることで走れない人のためになる素晴らしいレース。自分が好きな走るっていうことで人に勇気を与えられるから自分にとってとても特別なものです」と語った。

「今大会は2カ月前に怪我をし、思うように練習できなかったのでタフなレースになることは想定できました。しかし、勝ちたい気持ちがとても強かったので前に進めました」

福田穣が2年連続で世界チャンピオンに ©Suguru Saito for Wings for Life World Run

Wings for Life World Runは通常のランニングイベントとどう違うか

世界中のランナーが一斉にスタートするだけでなくゴールがない。スタート30分後にキャッチャーカーと呼ばれる追跡車がスタートから走り出し、参加者たちを追いかける。アプリではバーチャルのキャッチャーカーを表示。キャッチャーカーは最初ゆっくり走り、所定の時間ごとにスピードを上げていく。キャッチャーカーに抜かれた参加者はレース終了となり、世界で最後まで残った男女に世界チャンピオンの称号が贈られる。

レッドブルアスリートでモータードライバーの笹原右京とMTBライダーの西窪友海も ©Suguru Saito for Wings for Life World Run

大会は2014年に スタートし、2015年に渡邊裕子(56.33 km)、2016年に吉田香織(65.71 km) そして、2022年に福田穣(64.43km)が世界チャンピオンとなった。今大会は2連覇の福田(69.01km)とポーランドのKasia Szkodaさん(55.07km)が世界チャンピオンに輝いた。

モータードライバーの笹原右京も参加 ©Suguru Saito for Wings for Life World Run

日本からはスマホアプリを使って普段のコースを走るアプリランと、アプリラン参加者が会場に集って走るアプリラン・イベント(全国6カ所で開催)に合計3200人が参加。 アンバサダーとして、現役時代に試合で脊髄を損傷し、それが原因で引退した元プロ野 球選手の赤星憲広さんが大会に参加した。

元プロ野球選手で脊髄損傷により引退した赤星憲広さんが大会アンバサダー ©Suguru Saito for Wings for Life World Run

赤星さんはイベントについて「選手時代から車椅子の寄贈活動を続けてきましたが、皆さん『自分の足でもう一度立ってみたい』 『もう一回歩いてみたい』と仰っています。脊髄損傷を負った人の多くは回復を諦めておりますので回復への期待感があるだけでも全く違います。脊髄損傷の治療方法発見を目指しているWings for Life World Runに、このように参加させてもらってることは感謝しかありません。これから僕の役割は大きいなと思っています」とコメントした。

車いすYouTuberの渋谷真子さんは明治神宮外苑会場でアスカ製の WPAL-G(ウーパル)を使って歩行しながら大会に参加した。事後、渋谷さんは「外を歩くことができてすごく楽しかったです。本当にしんどかったですけど、皆さんすれ違う度に『頑張れ頑張れ』って言ってくださったので頑張れました。普段の生活ではない頑張り、体験ができてすごくよかったと思いました」と語った。

女優でマラソンランナーとしても知られる福島和可菜がアプリ内の日本語ナレーションを務めた ©Jason Halayko for Wings for Life World Run

赤星憲広が追いつかれるまで逃げ続けるラン大会アンバサダー

全世界で参加者が一斉にスタートして、追いつかれるまで逃げ続けるランニングイベント「Wings for Life World Run(ウィングス・フォー・ライフ・ワールドラン)」のイベントアンバサダーに元プロ野球選手で野球評論家、プロ野球解説者として活躍中の赤星憲広さんが就任した。

赤星憲広

脊髄損傷の治療方法発見に取り組む研究の資金助成を目的に全世界で一斉にスタートするイベント。日本時間の5月7日(日)20時スタートで、地球上で最後まで捕まらなかった選手がチャンピオンとなる。

2022年の東京でのアプリラン・イベントに参加した鬼塚雅と紀平梨花 ©Jason Halayko for Wings for Life World Run

5年連続盗塁王、脊髄損傷で引退した赤星憲広さん

赤星さんは2000年に阪神タイガース入団。1年目に盗塁王と新人王を獲得し、2005年まで5年連続盗塁王を獲得。2007年に1000本安打を達成し、ゴールデングラブ賞を6度受賞している。

俊足を生かした全力プレーでチ ームを牽引したが、2009年に試合中のダイビングキャッチで脊髄を損傷し、同年惜しまれながら現役を引退した。

豊田スタジアム ©Suguru Saito for Wings for Life World Run

足に病をかかえる一人のファンとの出会いをきっかけに選手時代から盗塁数と同数の車いすを寄贈する活動をしていて、2004年には社会福祉活動に貢献したプロ野球選手に贈られるゴールデンスピリット賞を受賞。少年野球普及とともに車いす寄贈活動を目的とした「Ring of Red ~赤星憲広の輪を広げる基金~」を設立して協力の輪を広げている。

豊田スタジアム ©Suguru Saito for Wings for Life World Run

脊椎損傷治療法の発見という夢の実現に貢献したい

「Wings for Life World Run日本ナショナルアンバサダーに就任させていただきました」と赤星さん。

「私自身も現役時代に脊椎を損傷し、いまだに痺れが残っている状態です。私自身の経験やこれからの活動を通し、一人でも多くの方にWings for Life World Runを知っていただき、認知していただけるよう尽力したいと思います。アンバサダーとして、そして当事者としてさまざまな取り組みを行うことで、Wings for Life財団の“脊椎損傷治療法の発見”という大きな夢の実現に少しでも貢献できれば幸いです」

追いつかれるまで逃げ続けるワールドランに出てみた

追いつかれるまで逃げ続けるランニング大会、Wings for Life World Runが2021年5月9日、UTC協定世界時午前11時、日本時間で20時にスタートした。新潟県南魚沼市の会場に集まった参加者とともに精いっぱい逃げた。今回はそのレポート。

世界で最も過酷な400m、ラージヒル逆走レース参加者募集開始

レッドブルは5月20日(土)、北海道札幌市の大倉山ジャンプ競技場でヒルクライムのスプリ ントレース「Red Bull 400 2023(レッドブル・フォーハンドレッド)」を開催。18歳以上の健康な人であれば誰でも参加できる。

ゴールは視線の先にある © Suguru Saito / Red Bull Content Pool

Red Bull 400 はスキージャンプのラージヒルを利用するヒルクライムのスプリントレースで、 世界で最も過酷な400m走とも言われている。最高斜度37度の壁に体力の限界が試されるこのレースは2011年にオーストリアで初開催され、年々規模が拡大。日本では2017年に初開催され、2023年が6 回目となる。

札幌市街に背を向けてひたすら大倉山ジャンプ競技場を上る © Jason Halayko/Red Bull Content Pool

2017年世界選手権では、日本大会の女子部門を制した田中ゆかりさんが初代世界女王の座に就くという快挙も成し遂げた。

立ったままでは登れない最大斜度37度のスロープ © Suguru Saito / Red Bull Content Pool

Red Bull 400 2023(レッドブル・フォーハンドレッド 2023)
開催日: 2023年5月20日(土)7:30 受付開始予定(イベントは17:00 終了予定)
会場:大倉山ジャンプ競技場 (北海道札幌市中央区宮の森1274)
内容:スキージャンプ競技場のラージヒルで行うヒルクライムのスプリントレース
コースの長さは 400m、平均斜度:35度、最高斜度37度
種目は、フルディスタンス個人(男子、女子)と、4×100mリレー(男子、オープン、学生チーム対抗)の5カテゴリー
個人は予選と決勝を実施。リレーは決勝のみ ※リレーの男女混合または女子のみのチームはオープンでの参加となる

2018女子優勝は高村貴子。トレイルランのハセツネなどで優勝経験を持つ第一人者 © Suguru Saito / Red Bull Content Pool

定員:個人780名(男子、女子合わせて) リレー180チーム・720名(男子、オープン、学生チーム合わせて)
参加資格:18 歳以上の健康な男女(未成年の場合は保護者の同意が必要)
参加費:個人(一般)8000円/人・(学生)5000円/人
リレー (学生チーム対抗)1万円/チーム
リレー (男子、オープン)1万6000円/チーム
※すべて税込、スポーツ傷害保険含む
賞品:後日発表

レーススタート © Jason Halayko/Red Bull Content Pool

●Red Bull 400 2023申し込みページ

オラクル・レッドブルレーシング2023年のF1新マシン発表

F1王者オラクル・レッドブルレーシングは2月3日、2023年型マシンRB19を米国ニューヨークで発表した。前年に引き続きマックス・フェルスタッペンとセルジオ・ペレスがドライバーに起用された。

©Arturo Holmes/Getty Images for Oracle Red Bull Racing // FIA / Getty Images / Red Bull Content Pool
オラクルレッドブル・レーシングが2月3日に米国ニューヨークで2023シーズンのマシン、RB19を発表した ©Mike Coppola/Getty Images for Oracle Red Bull Racing // FIA / Getty Images / Red Bull Content Pool
RB14のデザインモデルが英国のロンドンで公開された ©Red Bull Racing / Red Bull Content Pool

●レッドブルTVのライブ配信

レッドブルが公道を封鎖して新幹線とF1マシンの並走シーン撮影

Oracle Red Bull Racingが2021年にマックス・フェルスタッペンがドライバーズランキング1位に輝いた時のマシン「RB16B」で日本の公道を爆走する映像「BAKUSOU」 を1月30日19時に公開した。

富士山を背景にF1マシンが走る ©Jason Halayko / Red Bull Content Pool

日本の公道では2011年に横浜・元町、2019年に明治神宮外苑いちょう並木で走行している Red Bull Racing。今回の映像では2022年9月に開業した西九州新幹線、そして毎日約40万人が乗車する東海道新幹線と、日本が世界に誇る2つの高速鉄道と並走。

静岡県内で東海道新幹線とバトル ©Jason Halayko / Red Bull Content Pool
長崎を走る ©Suguru Saito / Red Bull Content Pool

撮影は2022年11月に静岡県の富士市、12月に長崎県の大村市にてそれぞれ約2kmのストレート走行区間とそれにつながる道を完全封鎖して実施。東海道新幹線の撮影ではF1マシン、 新幹線、そして富士山というショットも映像に収めることができた。

©Kunihisa Kobayashi / Red Bull Content Pool
RB16Bが日本の一般道に登場 ©Jason Halayko / Red Bull Content Pool
©Kunihisa Kobayashi / Red Bull Content Pool
©Kunihisa Kobayashi / Red Bull Content Pool
東海道新幹線と一騎打ち ©Suguru Saito / Red Bull Content Pool

●レッドブル・ジャパンTwitterモータースポーツアカウント

YU-KIとISSINがベスト4、Yuikaベスト16…ブレイキンバトル世界大会

ヒップホップ・ブレイキンの聖地米国 ニューヨークで、世界最高峰の1on1ブレイキンバトル世界大会 Red Bull BC One World Final 2022(レッドブル・ビーシーワン・ワールドファイナル)が日本時間の11月13日に開催された。

準決勝でYu-KiはVictorに0対5で敗退 ©Red Bull Content Pool

開催19回目のWorld Finalには、日本から招待選手として出場のB-Boy YU-KI(23歳、 福岡県)とB-Girl Yuika(19歳、東京都)、そして日本時間11月11日に開催されたLast Chance Cypherから選ばれたISSIN(17歳、岡山県)の 3名が出場した。

男子優勝のVictor(米国) ©Little Shao / Red Bull Content Pool

1回戦はYuikaが2対3でAnti(イタリア)に敗れたものの、YU-KIはWigor(ポーランド)に4対1 で、ISSEIは同じく17歳のLorenzo(オランダ)に5対0と圧勝。次の試合もYU-KIがRed Bull BC One 2018年チャンピオンのLil Zoo(オーストリア)を4対1で退け、ISSEIはAlvin(ベネズエラ)に5対0で圧勝してセミファイナル進出した。

オランダのLeeと米国のVictorによる決勝戦 ©Little Shao / Red Bull Content Pool

しかしチャンピオンの壁は厚くYU-KIはVictor(米国)に0対5、ISSEIはLee(オランダ)に1対 4で敗退。B-BoyはVictorが、B-GirlはIndia(オランダ)が優勝した。

ISSIN ©Dean Treml / Red Bull Content Pool
India(オランダ)がファイナルで前年の女王Logistix(米国)を破った ©Dean Treml / Red Bull Content Pool

大会後にYU-KI は「まさかセミファイナルまで行くとは思わなかったんですが、全力でやれてよかったです!」と語り、ISSINは「初めての大舞台で楽しく踊れましたが、悔しさもありモチベーション上がりました!」とコメント。

Yu-ki ©Little Shao / Red Bull Content Pool

Yurieは「ワールドファイルのステージで踊れて、感謝しかないです! また来年も出たいです!」とコメントした。

Ayumi ©Little Shao / Red Bull Content Pool