アレクセイ・ルツェンコがツアー・オブ・オマーンを連覇

中東のオマーンで開催されていた6日間のステージレース、ツアー・オブ・オマーンは2月21日に最終日を迎え、アスタナのアレクセイ・ルツェンコ(カザフスタン)が2018年に続いて総合優勝した。

ツアー・オブ・オマーン総合優勝のルツェンコを中央に、左が2位ポッツォビーボ、右が3位エラダ ©Justin Setterfield/Getty Images

2位は44秒差でバーレーン・メリダのドメニコ・ポッツォビーボ(イタリア)、3位は47秒差でコフィディスのヘスス・エラダ(スペイン)。

「大会を2連覇できてうれしい。6日間を通してとても好調で、チームのアシストもあってステージ3勝できるなど昨年よりも成果を修めることができた。シーズン最初の目標を達成することができて、今後もこの走りを維持していい1年にしたい」とツルェンコ。

ツアー・オブ・オマーンで2連覇を達成したアレクセイ・ルツェンコ ©ASO

ルツェンコが流産で双子を失った妻に捧げる3勝目…オマーン

アスタナのアレクセイ・ルツェンコ(カザフスタン)が2月20日に開催されたツアー・オブ・オマーン第5ステージで優勝し、区間3勝目を飾るとともに翌日の最終日を控えたレースで2年連続の総合優勝に大きく前進した。

アレクセイ・ルツェンコがツアー・オブ・オマーンで区間3勝目 ©Justin Setterfield/Getty Images

この日はグリーンマウンテンと呼ばれる山岳にゴールする重要なステージ。深紅のリーダージャージを着用したルツェンコは独走でこのステージを制した。

「この勝利は、昨年12月に生まれてくるはずだった双子を流産のために失った妻に捧げたい。ボクたちはとても困難な日々を支え合って過ごしたからだ」とルツェンコ。

「その間、チームも最大限のサポートをしてくれた。それに報いることができてとてもうれしい」

大会は2月21日に最終日を迎える。

ルツェンコがオマーンで連勝…アスタナチームは8日間で8勝

カザフスタンチャンピオンのアレクセイ・ルツェンコ(アスタナ)が2月18日に開催されたツアー・オブ・オマーン第3ステージで優勝。第2ステージに続く連勝で、総合成績でも首位に立った。アスタナチームは8日間で8勝を挙げる活躍を見せている。

ツアー・オブ・オマーン第3ステージを制したルツェンコ ©Justin Setterfield/Getty Images

この日は激しいアップダウンに加えて横風が吹き荒れるという厳しいレースに。集団な何度も分断と合流を繰り返し、最後の上り坂に。残り500mでルツェンコがアタックし、2連勝。総合成績での首位に立ち、大会2連覇に向けて前進した。

バーレーン・メリダの新城幸也は区間102位。

ルツェンコが第2ステージで独走勝利…ツアー・オブ・オマーン

ツアー・オブ・オマーンは2019年2月17日に第2ステージが同地で行われ、前年の総合優勝者であるアスタナのアレクセイ・ルツェンコ(カザフスタン)が混戦から単独で抜け出し、アレクサンドル・クリストフ(ノルウェー、UAEエミレーツ)ら2位集団に3秒差をつけて優勝した。

ツアー・オブ・オマーン第2ステージを制したアスタナのルツェンコ©Getty Images

総合成績ではクリストフが首位を守り、ルツェンコが3秒遅れの総合2位に浮上した。バーレーン・メリダの新城幸也は区間60位。

「この日の目標はゴールまで逃げて勝つことだった。ハードな戦いだったが、やり遂げてうれしい。明日は勝負どころのグリーンマウンテンで、ボクにとっては絶好の勝負どころだ。他にも上りに強い選手はいると思うが、シーズン前にチームメートととてもいいトレーニングが積めたので、自信を持って臨みたい」とルツェンコ。

アスタナのルツェンコが追撃を振り切る ©Muscat Municipality / A.S.O. / Pauline Ballet

ロペスがコロンビア最終日にアラフィリップを逆転し総合優勝

ツアー・コロンビア2.1が2月12日から17日まで全6ステージで開催され、最終日にアスタナのミゲルアンヘル・ロペス(コロンビア)が総合成績でドゥクーニンク・クイックステップのジュリアン・アラフィリップ(フランス)を逆転して総合優勝した。

ミゲルアンヘル・ロペスが地元コロンビアで総合優勝 ©Maximiliano Blanco/Getty Images

同大会はスカイのエガン・ベルナル(コロンビア)が総合優勝した2018年まで、コロンビア・オロイパスという大会名で開催されていたが、UCIレースとなり名称が変更された。前年2位のナイロ・キンタナ(モビスター)、同3位のリゴベルト・ウラン(EFエデュケーションファースト)らコロンビアの強豪選手が登場するとともに、コロンビアでトレーニングを続けていたクリストファー・フルーム(英国、スカイ)もエントリー。

レースは最終日前日の第5ステージで、アラフィリップがロペスを制して区間勝利。アラフィリップが首位に立ち、ロペスは23秒遅れの総合3位に。フルームは調子が上がらず、34分36秒遅れの総合90位と低迷した。

そして頂上ゴールとなった最終ステージは上りを得意とする地元コロンビア勢が総攻撃。キンタナが優勝し、ロペスは8秒遅れの区間3位でゴール。区間15位までは10位のナルバエズ(エクアドル)を除いてコロンビア勢が相次いでゴール。アラフィリップは2分遅れの16位でゴールし、ロペスが逆転優勝した。

「とてもハードなレースだったが、チームメートの援護もあってスマートな戦いができた。最適な位置からアタックして、ゴールで目標としていた総合優勝をゲットできた。母国コロンビアの大会で総合優勝したことは格別な思いがある」とロペス。

第4ステージで区間5位に入ったNIPPO・ヴィーニファンティーニ・ファイザネの中根英登は、第5ステージ序盤の集団落車に巻き込まれて負傷。自転車に乗って再出走したが、ケガの状態が思わしくなく途中リタイア。シーズン序盤から好調だっただけにアクシデントが悔やまれる。

LLサンチェスがバルベルデを同タイムの僅差で制してムルシア2連覇

スペインで開催された2日間のステージレース、ブエルタ・ムルシアは2月16日に第2ステージが行われ、アスタナのルイスレオン・サンチェス(スペイン)が世界チャンピオンのアレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター)を制し、2年連続で総合優勝した。

ブエルタ・ムルシアで総合優勝のルイスレオン・サンチェス(中央)。左が2位バルベルデ、右が3位ビルバオ @Jose Breton/Getty Images

前年の覇者であるサンチェスは第1ステージで3秒遅れの3位。バルベルデも同タイムの4位に入った。そして第2ステージでサンチェスは同タイムながらバルベルデを抑えてステージ優勝。総合成績でタイム差なしとなったが、2日間の着順の差でサンチェスが総合1位になった。

同大会は2018年も30代のベテラン、サンチェスとバルベルデの一騎打ちとなり、サンチェスが大接戦を制していた。

「バルベルデをコントロールするのはとても難しかったが、チームメートのアシストがあったので彼を逃がすことなくゴールまで走ることができた。シーズン序盤で勝利できたことは重要で、ボクのホームタウンであるだけに喜びも人一倍だ。一番いいことはチーム全体が機能していたこと。いいシーズンにしたい」とサンチェス。