東京五輪金、ツール・ド・フランスポイント賞のミランがさいたまに

東京五輪トラック種目の金メダリスト、2025ツール・ド・フランスで区間2勝とポイント賞を獲得したリドル・トレックのジョナタン・ミラン(イタリア)が2025年11月9日にさいたま新都心駅周辺で開催されるツール・ド・フランスさいたまクリテリウムに初出場する。

ミランが2025ツール・ド・フランス第17ステージ優勝 ©A.S.O.

ミランはツール・ド・フランス2025で区間2勝したことに加え、ポイント賞である緑色のリーダージャージ、マイヨヴェールを初めて獲得した。ツール・ド・フランスと並んで世界三大ステージレースの一つと言われるジロ・デ・イタリアでも2023年、2024年にポイント賞を2年連続獲得している。

ポイント賞のミラン。2025ツール・ド・フランス第21ステージ ©A.S.O.

トラック競技では、東京五輪でチームパシュート金メダル、パリ五輪でも同種目で銅メダルを獲得した。2024年のトラック世界選手権では個人パシュートで金メダルを獲得し、世界記録を樹立した。若手選手でありながら、ロードとトラックの両競技で輝かしい戦績を残す注目のスプリンターが、さいたまクリテリウムに初出場する。

ミランがポイント賞を獲得 ©A.S.O.

その他の出場選手は、決定次第発表されるという。

ミランがティレーノ~アドリアティコ第7ステージ優勝 ©LaPresse

●ツール・ド・フランスさいたまのホームページ

レース中止のブエルタ・ア・エスパーニャで選手が開いた手作り表彰式

第80回ブエルタ・ア・エスパーニャは最終日となる9月14日、パレスチナを支持するデモ隊の影響で第21ステージが打ち切りとなったが、最後の表彰式に登壇する予定だった選手らがマドリードのホテル駐車場でアットホームは非公式表彰を催した。

選手らが自主的に開催した表彰式で受賞者が大はしゃぎ ©Unipublic

マドリードでは10万人デモ参加者が集結し、イスラエルに拠点を置く参加チームに対して抗議を行い、例年なら盛大に行われる最終表彰式も開催されなかった。総合優勝のヨナス・ヴィンゲゴー(デンマーク、チーム ヴィスマ・リースアバイク)ら受賞者は自主的に集まり、主催者から借りたバナーを大型車両の側面に貼ったり、大小のクーラーボックスを登壇台として表彰式を催したという。

選手らが自主的に開催した表彰式で笑顔を見せる総合トップ3 ©Unipublic

●4賞ジャージ
マイヨロホ(個人総合成績)ヨナス・ヴィンゲゴー(デンマーク、チーム ヴィスマ・リースアバイク)
マイヨベルデ(ポイント賞)マッズ・ピーダスン(デンマーク、リドル・トレック)
マイヨルナレス(山岳賞)ジェイ・ヴァイン(オーストラリア、UAEチームエミレーツ・XRG)
□マイヨブランコ(新人賞)マシュー・リッチテッロ(米国、イスラエル・プレミアテック)

2025ブエルタ・ア・エスパーニャの4賞ジャージ ©Unipublic
2025ブエルタ・ア・エスパーニャ総合優勝のヴィンゲゴーとチーム全員集合 ©Unipublic
左からポイント賞のピーダスン、総合優勝のヴィンゲゴー、新人賞のリッチテッロ、山岳賞のヴァイン ©Unipublic
2025ブエルタ・ア・エスパーニャ総合優勝のヴィンゲゴー ©Unipublic
2025ブエルタ・ア・エスパーニャのアットホームな表彰式 ©Unipublic

ブエルタ新人王のリッチテッロがデカトロンチームに移籍

2025ブエルタ・ア・エスパーニャで総合5位と新人賞を獲得したマシュー・リッチテッロ(米国)がイスラエル・プレミアテックからデカトロンCMA CGMチームに移籍する。2026年から3年契約。若いクライマーは、ステージレースの総合優勝を争うための新戦力として期待される。

2025ブエルタ・ア・エスパーニャで総合5位と新人賞を獲得したマシュー・リッチテッロ(米国) ©Unipublic

「ステージレースでのさらなる成長を目指したい!」

「2026年にデカトロンCMA CGMに加入できることを大変うれしく思う。チームの野心とここ数年の進歩に感銘を受けている。ステージレースとグランツールでライダーとしてさらなる成長を目指していて、このチームが私のポテンシャルを最大限に引き出してくれると信じている。この新たな章を最大限に活用し、ライダーとしても人間としても成長し続けるための最適な環境だと確信している」とリッチテッロ。

リッチテッロが逆転で2025ブエルタ・ア・エスパーニャ新人王に ©A.S.O.

「スプリントグループを強化した後、今度はクライミンググループを強化していく」とチームのセバスチャン・ジョリー。

「マシュー・リッチテッロのプロフィールは、数シーズンにわたり私たちの関心を集めてきた。彼は優れたクライマーであり、ブエルタ・ア・エスパーニャでも3週間の安定したパフォーマンスで美しいホワイトジャージと総合5位を獲得したことで、その実力を改めて証明した。彼にはまだまだ大きな成長の可能性があると確信している。マシューはステージレースと総合順位においてチームを力強くしてくれるだろう。彼は私たちにとって真の財産となる」

スプレー噴射により3分でアッパーを作れるオンシューズを試着

スイスのチューリッヒを拠点とするスポーツブランド、On(オン)が独自開発したLightSpray(ライトスプレー)で作られたランニングシューズの製造工程を公開。世界陸上東京大会に合わせて2025年9⽉13⽇から21⽇までの9⽇間、東京の原宿に期間限定で設置したブランドスペース、On Labs Tokyo(オン ラボス トウキョウ)で試走することができる。

Cloudboom Strike LS

おもちゃの蜘蛛の巣スプレーからアイデアを得た画期的シューズ

シューズのアッパー製造に⾰命をもたらす先端技術で、⾃動化されたロボットアームが、全⻑1.5kmにおよぶフィラメントをシューズのラスト(⾜型)にスプレー噴射し、⽚⾜につきわずか3分でシームレスなアッパーを作ってしまう。Onの他のレーシングシューズと⽐較して、製造⼯程における廃棄物を最⼩限に抑え、CO2排出量も75%削減した。

シューレースを必要としないフィット感を実現し、⾛りのパフォーマンスを最⼤限に後押ししてくれるという。

「Onの理念は、最先端技術でランニングに⾰命を起こすこと。私たちは、⾰新を単なる⽬標ではなく、⾰新をDNAとする企業へと成⻑した。⼤胆な想像⼒と世界最⾼⽔準の精密さを交差させた証が、LightSpray。このテクノロジーを⽤いた⾮凡なシューズは、履いている感覚がほとんどないにもかかわらず、あらゆる⾯で最⾼のパフォーマンスを発揮する」と開発担当者。

シューレースのない構造でレース中の靴ひもに関する懸念を排除

ライトスプレーを駆使したシューズのモデル名はCloudboom Strike LS。重さは170g。ユニセックスモデル。なめらかでスピーディな前方へのローリング、スプーン形状のソールが着地の衝撃をエネルギーに変換、硬い路面からランナーを守るクッション性の高さが特徴。価格は4万4000円。

ヴィンゲゴーがブエルタ・ア・エスパーニャ初優勝…最終ステージは打ち切り

第80回ブエルタ・ア・エスパーニャが2025年8月23日から9月14日まで23日間の日程で開催され、ヨナス・ヴィンゲゴー(デンマーク、チーム ヴィスマ・リースアバイク)が初の総合優勝を達成した。総合2位は1分16秒遅れでジョアン・アルメイダ(ポルトガル、UAEチームエミレーツ・XRG)。総合3位は3分11秒遅れでトーマス・ピドコック(英国、Q36.5プロサイクリング チーム)。

総合優勝の特別ジャージで走るヴィスマ・リースアバイク。2025ブエルタ・ア・エスパーニャ第21ステージ ©A.S.O.

ツール・ド・フランスを2度制覇しているヴィンゲゴーはデンマーク選手として初めてのブエルタ・ア・エスパーニャ覇者に。デンマークは同大会で勝った15番目の国となった。

総合優勝ヴィンゲゴー、2位アルメイダ、3位ピドコック。2025ブエルタ・ア・エスパーニャ第21ステージ ©A.S.O.

首都マドリードの最終ステージは妨害活動にさらされレース打ち切り

最終日の第21ステージはマドリードでの抗議活動により、市内に到達したところでレースが打ち切られた。主催者は選手の安全を確保するため、ステージは早期に終了し、ステージ優勝者はなし。最終的な表彰式も行われなかった。

4賞ジャージを先頭にスタート。2025ブエルタ・ア・エスパーニャ第21ステージ ©A.S.O.

「こうして妨害活動家が望むものを手に入れたことはサイクリングにとって非常に悪い影響を及ぼす」と元世界チャンピオンでイネオス・グレナディアーズのミハウ・クフィアトコフスキ(ポーランド)は自身のSNSで不満を口にした。

「なにも起こっていないふりをするわけにはいかない。これから先、サイクリングレースが抗議活動のための効果的な舞台として利用できることが誰にとっても明らかになった。次回はさらに悪化する。なぜなら、しかるべき運営者が正面から向き合うことをせず、黙認してしまったからだ。素晴らしいイベントを見に来たファンにとって、これは残念なこと。個人的には、すべてが順調だと信じ込まされるよりも、レースがキャンセルされたことを事前に知りたかった」と書いた。

ミケル・ランダ(右)をねぎらうアルベルト・コンタドール。2025ブエルタ・ア・エスパーニャ第21ステージ ©A.S.O.
2025ブエルタ・ア・エスパーニャ第21ステージ ©A.S.O.
ピーダスン(左から4人目)がポイント賞を獲得。2025ブエルタ・ア・エスパーニャ第21ステージ ©A.S.O.
2025ブエルタ・ア・エスパーニャ第21ステージ ©A.S.O.
2025ブエルタ・ア・エスパーニャ第21ステージ ©A.S.O.
ヴィンゲゴーの総合優勝をチームが祝う。2025ブエルタ・ア・エスパーニャ第21ステージ ©A.S.O.

●4賞ジャージ
マイヨロホ(個人総合成績)ヨナス・ヴィンゲゴー(デンマーク、チーム ヴィスマ・リースアバイク)
マイヨベルデ(ポイント賞)マッズ・ピーダスン(デンマーク、リドル・トレック)
マイヨルナレス(山岳賞)ジェイ・ヴァイン(オーストラリア、UAEチームエミレーツ・XRG)
□マイヨブランコ(新人賞)マシュー・リッチテッロ(米国、イスラエル・プレミアテック)

2025ブエルタ・ア・エスパーニャ第21ステージ ©A.S.O.

ヴィンゲゴーが2025ブエルタ・ア・エスパーニャ初優勝に王手

第80回ブエルタ・ア・エスパーニャは9月13日、ロブレド・デ・チャベラ 〜 ボラ・デル・ムンド プエルト・デ・ナバセラダ間の最後の山岳コースで第20ステージ(165.6km)が行われ、ヨナス・ヴィンゲゴー(デンマーク、チーム ヴィスマ・リースアバイク)がライバルを振り切って独走。今大会3勝目、大会通算6勝目を挙げるとともに、初の総合優勝をほぼ確実にした。

2025ブエルタ・ア・エスパーニャ第20ステージ ©A.S.O.

総合2位は1分16秒遅れでジョアン・アルメイダ(ポルトガル、UAEチームエミレーツ・XRG)。

2025ブエルタ・ア・エスパーニャ第20ステージ ©A.S.O.
2025ブエルタ・ア・エスパーニャ第20ステージ ©A.S.O.
2025ブエルタ・ア・エスパーニャ第20ステージ ©A.S.O.
マイヨロホのヴィンゲゴーを守るチーム。2025ブエルタ・ア・エスパーニャ第20ステージ ©A.S.O.
2025ブエルタ・ア・エスパーニャ第20ステージ ©A.S.O.
2025ブエルタ・ア・エスパーニャ第20ステージ ©A.S.O.
2025ブエルタ・ア・エスパーニャ第20ステージ ©A.S.O.
2025ブエルタ・ア・エスパーニャ第20ステージ ©A.S.O.
ヴィンゲゴーが2025ブエルタ・ア・エスパーニャ第20ステージ優勝 ©A.S.O.
リッチテッロが逆転で2025ブエルタ・ア・エスパーニャ新人王に ©A.S.O.

●4賞ジャージ
マイヨロホ(個人総合成績)ヨナス・ヴィンゲゴー(デンマーク、チーム ヴィスマ・リースアバイク)
マイヨベルデ(ポイント賞)マッズ・ピーダスン(デンマーク、リドル・トレック)
マイヨルナレス(山岳賞)ジェイ・ヴァイン(オーストラリア、UAEチームエミレーツ・XRG)
□マイヨブランコ(新人賞)マシュー・リッチテッロ(米国、イスラエル・プレミアテック)

2025ブエルタ・ア・エスパーニャ第20ステージ ©A.S.O.