「北の地獄」と呼ばれる石畳の悪路を走ることで知られるパリ〜ルーベは、新型コロナウイルス感染拡大を抑えるために当初の予定だった4月12日に開催しないことを主催者ASOが3月17日に明らかにした。国際自転車競技連合(UCI)も了承した。
4月22日開催予定だったフレーシュワロンヌ、4月26日のリエージュ〜バストーニュ〜リエージュ、4月30日まら5月3日までのツアー・オブ・ヨークシャーも主催者ASOが延期を発表した。
ASOはUCIと緊密に連携し、関係者の助けを借りながらチーム、選手、観客が深く愛着を持っている春の伝統レースの新しい日程を調整していくという。
感染拡大が深刻なイタリアではすでに人気自転車レースが相次いで開催延期を余儀なくされている。自転車レースを運営するRCSスポルトは、ティレーノ〜アドリアティコ(3月11〜17日)、ミラノ〜サンレモ(3月21日)、イルジロ・デ・シチリア(4月1〜4日)を延期。
8日間の日程で開幕したフランスのパリ〜ニースは、2日目からスタートとゴールに観客を入れない運営で継続。しかし最終日となる3月15日のレースを急きょ打ち切った。
さらにイタリア最大の自転車レース、ジロ・デ・イタリアの主催者RCSスポルトが5月9日から31日まで開催予定だったジロ・デ・イタリアを延期した。
国際自転車競技連合(UCI)は3月15日に声明を発表し、新型コロナウイルスによる危機的状況のために、4月3日まですべてのUCIカレンダー掲載レースを中止するよう主催者に要請。パリ〜ルーベなどはその対象外だったが、フランスの感染拡大を受けてエマニュエル・マクロン大統領が3月17日から30日間、EU非加盟国からの入国を停止。この発表後にASOも苦渋の決断を下した。
主催者はすべて「延期」と発表しているが、UCIはこれらの大会を国際カレンダーの中に再び日程を組み込めるという保証はないとしている。
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