ブエルタ・ア・エスパーニャ出場23チーム・184選手

JUMBO – VISMA

大会3連覇に挑むプリモシュ・ログリッチ ©PHOTOGOMEZSPORT2021

AG2R CITROEN TEAM

ALPECIN – FENIX

ASTANA – PREMIER TECH

BAHRAIN VICTORIOUS

バーレーンビクトリアスは特別ジャージで参戦 ©PHOTOGOMEZSPORT2021

BORA – HANSGROHE

BURGOS-BH

CAJA RURAL – SEGUROS RGA

COFIDIS

DECEUNINCK – QUICK – STEP

EF EDUCATION – NIPPO

EUSKALTEL-EUSKADI

GROUPAMA – FDJ

ツール・ド・フランス、ジロ・デ・イタリアに続く優勝を目指すエガン・ベルナル ©PHOTOGOMEZSPORT2021

INEOS GRENADIERS

東京五輪を制したリチャル・カラパスのピナレロ・ドグマはゴールドカラー ©PHOTOGOMEZSPORT2021

INTERMARCHE – WANTY – GOBERT MATERIAUX

ISRAEL START-UP NATION

LOTTO SOUDAL

MOVISTAR TEAM

TEAM BIKEEXCHANGE

TEAM DSM

TEAM QHUBEKA NEXTHASH

TREK – SEGAFREDO

UAE TEAM EMIRATES

野沢温泉自転車祭 2021 SPECIALIZEDカップ開催

野沢温泉自転車祭 2021 SPECIALIZEDカップが2021年10月9日(土)・10(日) に長野県下高井郡野沢温泉村の野沢温泉スキー場で開催される。起伏に富んだ広大な野沢温泉村のフィールドをフル活用し、ロードバイクとマウンテンバイク併催のイベント。

ヒルクライムは標高差800m、距離約13kmのレース、ロングダウンヒルは標高差800m、距離約6.5kmのトレイルとゲレンデを下るレースとなる。

8月4日にエントリーを開始した。エントリー締め切りは8月31日だが、定員になり次第締め切りとなる。

その名前が示すように古くから温泉地として栄えてきた野沢温泉村は、冬はしんしんと雪が降り積りつもり、美しい銀世界が広がる。中でも「野沢温泉スキー場」には、国内外から毎年多くの観光客がウィンタースポーツを楽しみに訪れる。

長野五輪の会場の1つにも選ばれたこのスキー場を自転車で満喫し、イベント終了後は村内13カ所に点在する天然温泉と充実した地元食材を堪能できる。

新型コロナウィルス感染症に関しては政府のガイドラインを踏まえつつ、安心してレースに参加できるように、主催するスペシャライズド・ジャパンが十分な対策を講じてレースを開催していく。 

野沢温泉自転車祭 2021 SPECIALIZEDカップのホームページ

U23版ツール・ド・フランスに6選手からなる日本チーム出場

23歳以下の選手が出場するツール・ド・ラヴニールが8月13日から22日までフランス東部で開催され、日本からはEQADSに所属する6選手が日本ナショナルチームとして出場する。出場するのは留目夕陽蠣崎優仁山田拓海平井光介小出樹川崎三織

ツール・ド・ラヴニールは、世界29カ国の精鋭ばかりU23選手が一堂に集い、9ステージの激闘を繰り広げる。ツール・ド・フランスを主催するASOが後援し、U23版ツール・ド・フランスとも呼ばれる。

世界中の選手代理人がレース視察に訪れ、ここでステージ優勝をすれば翌年のプロ契約への可能性が高まることから、選手の必死さ、攻めの激しさでは世界一のレースといえる。

過去の優勝者にはフェリーチェ・ジモンディ(イタリア)、ヨープ・ズートメルク(オランダ)を筆頭に、ミゲール・インデュライン(スペイン)、ローラン・フィニョン(フランス)、近年ではエガン・ベルナル(コロンビア)、タデイ・ポガチャル(スロベニア)などのビッグネームが名を連ねる。

●ツール・ド・ラブニールのホームページ

自転車ショップはコロナ禍の移動手段を支援…事故増には警鐘

一般社団法人自転車協会が「緊急事態宣言発出による自転車販売店の状況と自転車利用時のお願い」を同協会ホームページに掲載した。加盟する自転車販売店が感染対策を実施しつつ、有効な移動手段となる自転車の販売や整備のために営業すること、利用者増による交通事故を抑えるために交通ルールとマナー遵守を呼びかけた。

新型コロナウイルスの感染は全国的に急激に拡大し、8月7日現在6都府県に「緊急事態宣言」、13道府県に「まん延防止等重点措置」が政府より発令され、先行きが不透明な状況に直面している。

不要不急の外出は自粛するようにと国や各自治体から要請が出ている状況だが、日常の買い物、通勤や通学、健康維持のための屋外での運動など外出が必要な場合もある。

その際、人との密を避けるための有効な移動手段として、自転車を新規に購入する場合や手持ちの自転車をメンテナンスして使用するなど、消費者のニーズに対応すべく、自転車販売店は来店者の感染リスクを最低限に抑えるような手段を講じたうえで営業を続けている。

「自転車でお困りの際は最寄りの自転車販売店にお気軽にご相談ください」と同協会。

一方、近年の自転車ブームに加えてコロナ禍による自転車利用者の急増で、事故も増加している状況だ。

「すべての自転車利用者におかれましては、自転車は道路交通法上の軽車両であるということを認識いただき、ルールとマナーの遵守をお願いするとともに、怪我をすることでひっ迫する医療機関に負担をかけないよう、乗車時にはヘルメットの着用、熱中症予防など安全への十分な配慮を重ねてお願いいたします」(同協会)

協会では、スポーツサイクル専門店のスタッフ(SBAA PLUS認定者)を対象にeラーニング形式でコロナ感染予防対策に特化した「SBAA PLUSブラッシュアップ講習」を実施している。2021年5月28日に閣議決定された「第2次自転車活用推進計画」で身体に合った自転車選びをアドバイスする人材としてSBAA PLUS認定者が取り上げられ、国も推奨している認定資格制度の普及の波をさらに広げていくために、認知拡大や資格の魅力・価値の向上を図る施策を引き続き検討・実施していきたいという。

●SBAA PLUSとは?

リチャル・カラパス…東京五輪の金メダリストのストーリー

エクアドルのリチャル・カラパス(28)が2021年7月24日に開催された東京五輪男子ロードで2位に1分07秒差をつけた独走を決めて金メダルを獲得した。隣国コロンビアは自転車強豪国として定着したが、エクアドル勢は今回のレースでもわずか出場2人の新興国。カラパスの大躍進が母国の自転車シーンに強烈なセンセーションを巻き起こしている。

自転車をするために家族とともに隣国コロンビアに移住

カラパスが生まれたエクアドルはコロンビアの南西にあり、南米大陸で人口第7位の国。コロンビアと同様にスペインの旧植民地で、言語はスペイン語。そしてどちらにもアンデス山脈があり、標高3000mを越える山岳地帯にも人々の営みがある。有酸素運動の高い能力を備えた逸材を輩出する環境がある。

カラパスがエクアドル選手として初優勝。2018ジロ・デ・イタリア第8ステージ © Gian Mattia D’Alberto – LaPresse

南米大陸で最初に自転車レースが盛んになったのはコロンビアだ。1983年、ツール・ド・フランスが例外的にコロンビアのアマチュア選手で構成されたナショナルチームを出場させた。翌年には国営企業のカフェ・ド・コロンビアをスポンサーにして、針金のように細い四肢のルッチョ・エレラが最難関のラルプデュエズでステージ優勝し、1985年と1987年には山岳王になった。多くの国民が熱狂し、子どもたちが自転車レースを始めたのは言うまでもない。

カラパスが2019ジロ・デ・イタリア第4ステージで優勝 ©Fabio Ferrari/LaPresse

一方、エクアドル選手のツール・ド・フランス初出場は2020年のカラパスまで待たなければならなかった。高地で生まれたカラパスの周囲には自転車文化がなかった。2015年に自転車競技の盛んなコロンビアに家族とともに移住した。U25ブエルタ・ア・コロンビアで総合優勝したことが欧州チームの目にとまり、2016年のシーズン途中からスペインのモビスターに研修生として加入。2018年のジロ・デ・イタリア第8ステージで、カラパスが残り1kmからメイン集団を抜け出して初優勝して脚光を浴びた。

エクアドル選手がグランツールと呼ばれる三大大会で区間勝利したのは初めての快挙だった。

マリアローザのカラパスとアシスト役のランダ。2019ジロ・デ・イタリア第20ステージ ©Fabio Ferrari / LaPresse

「ボクはジロ・デ・イタリアに初出場したエクアドル選手だけど、子どものころはこんなハイレベルのレースでこの位置で走れるなんて考えられなかった」とカラパス。

「母国に自転車文化がないのはちょっとさみしい。この勝利がきっかけとなって、エクアドルの子どもたちが自転車に興味を持ってくれるとうれしい」

2019ジロ・デ・イタリア総合優勝のカラパス ©Fabio Ferrari / LaPresse

そして2019ジロ・デ・イタリア第14ステージ。カラパスが独走を決めて、第4ステージに続いて2勝目、大会通算3勝目を挙げた。総合成績でもここで一気に首位へ。

「今日はエース選手の調子がよくなくて、ボクが首位をねらってアタックすることになった。自転車を始めた15歳の時からマリアローザは夢だった」

カラパスは最終的にエクアドル選手として初めて総合優勝した。中盤で首位に立った伏兵が最後まで逃げ切ったのは予想外だったが、「子どものころに抱いた夢は絶対に忘れちゃいけないんだ。決意をもって努力すれば現実になる」と語った。

2020ブエルタ・ア・エスパーニャで、ログリッチを振り切ろうとするカルパス ©PHOTOGOMEZSPORT2020

エクアドルの自転車競技界は選手層が厚いわけではなく、カラパスが唯一の存在。しかし母国では多くの人が快進撃に熱狂し、自転車レースへの関心が一気に高まったという。

イネオス・グレナディアーズに移籍した2020年はツール・ド・フランス初参加。2021年はチームエースとして走り総合3位。パリにゴールした6日後の東京で金メダルをゲット。身長170cmの小兵ながら、まったく疲れを知らない選手だ。

2020ツール・ド・フランス。ゴール後に健闘をたたえ合うポガチャル(左)とカラパス ©A.S.O. Charly Lopez

2024パリ五輪は参加可能な大会…マラソンと自転車に一般クラス

第33回オリンピック競技大会はフランスのパリで2024年7月26日(金)から8月11日(日)まで開催される。パリで夏季五輪が開催されるのは3回目、前回から100年ぶりの大会となるが、マラソンと自転車ロードレースでは五輪史上で初めて一般参加が可能となる。

マラソン、競歩、トライアスロン、マラソンスイミング、自転車ロードレースの会場となるイエナ橋 ©Paris 2024

新型コロナウイルス感染拡大というな困難な状況で、前代未聞の1年延期を余儀なくされた2020東京大会。ほとんどの試合が無観客開催を余儀なくされたが、2021年8月8日の閉会式でその大役を終え、五輪旗が次の開催地であるパリに引き継がれた。

サンドニにあるスタッドフランス改め「スタッドオランピック」が開閉会式、陸上競技、ラグビー会場となる ©Paris 2024

パリ大会では若い世代の熱意にふさわしい新たな五輪モデルを具現化するダイナミックなスポーツとして、ブレイクダンスの競技形態であるブレイキンが新たに加わり、正式競技数は32に。BMXフリースタイルは継続され、スポーツクライミングは種目数が増える。

2024パリ五輪のピクトグラム
2024パリ五輪の競技会場
2024パリ・パラリンピックの競技会場

地域社会とのつながりを取り戻し、より多くの人たちと大会を共有するという精神のもと、マラソンと自転車ロードレースに一般参加が導入される。一般ランナーやサイクリストがメダルレースと同じ日、同じコース上でオリンピアンが激闘するコースを体験できるというもの。

2020東京五輪の閉会式に合わせてトロカデロ広場にバトンタッチで涌くパリ市民が集まった ©Flora Meteyer
2024パリ五輪招致活動時のロゴ ©Philippe Millereau / KMSP / DPPI

競技の舞台は従来のスポーツ会場だけでなく、エッフェル塔の下でのビーチバレー、廃兵院として作られたアンバリッドで行われるアーチェリー、ルイ16世やマリー・アントワネットが断頭台の露と消えたコンコルド広場のBMXフリースタイル、グランパレでのフェンシングとテコンドー、ベルサイユ宮殿の馬術などスポーツと文化遺産を融合させる。

自転車ロードのメイン会場はエッフェル塔横、セーヌ川にかかるイエナ橋。ツール・ド・フランスと同様にパリの象徴であるシャンゼリゼ通りを走る。このパリ五輪開催にともなって、ツール・ド・フランスは通常の開催日程から1週間前倒しするスケジュールになることが想定される。

1904年から1966年までツール・ド・フランスの最終ゴール地点だったパルクデプランス自転車競技場はサッカースタジアムとなり、五輪でもサッカー競技が行われる ©Paris 2024
サンカンタン・アン・イブリーヌのベロドロームナシオナル ©Paris 2024
ベルサイユ宮殿では馬術と近代五種の馬術種目が行われる ©Paris 2024
アンバリッド旧廃兵院はアーチェリー会場 ©Paris 2024

近代五輪の歴史の中でフランスが重要な位置を占めているのは、国際オリンピック委員会(IOC)を設立したフランスの教育者・歴史家のピエール・ド・クーベルタン(1863〜1937)の存在が大きい。1894年にパリのソルボンヌ大学で開催した会議で、4年に1度、古代スポーツでなく現代スポーツのプログラムで五輪を開催することが決定された。

世界有数の観光大国でありながら、コロナ禍により海外からの集客を積極的に発言できないジレンマ。2024パリ五輪はコロナに勝利するための絶対的な理念が求められる。

五輪を生んだ国が成熟期を迎え、また新たな改革を世界最大のスポーツイベントにもたらすことは時の流れでもある。

イエナ橋の夜景。エッフェル塔に隣接するシャンドマルスには柔道とレスリングの会場がある ©Paris 2024

●2024パリ五輪の公式ホームページ

パリ郊外のル・ゴルフ・ナショナルで伝統の対抗戦…2024パリ五輪でも会場に