ブダペスト開幕の2022ジロ・デ・イタリアに2つの異例

2022年の第105回ジロ・デ・イタリアは開幕からの3日間をハンガリーで開催する。2021年11月3日に主催者が同地で発表した。首都ブダペストの繁華街が舞台となる個人タイムトライアルは大会2日目の第2ステージとなる。同大会が海外で開幕するのは14回目。

2022ジロ・デ・イタリアはブダペストで開幕へ ©LaPresse

ブダペストは2020ジロ・デ・イタリアの開幕地として決まっていたが、新型コロナウイルスの蔓延によりハンガリー政府が非常事態を宣言した。大規模なイベント開催を禁止したため、国際的なイベントを開催することが不可能となり、2020年大会の開幕地を返上。2年ぶりに悲願の開幕地招致を実現させた。

開幕日は5月6日で、異例の金曜日となる。3日間をハンガリーで過ごし、同9日に空路でイタリアに移動するためで、全日程は1日増の24日間となる。また通常は、総合成績の首位選手を明確にする意味で個人タイムトライアルが設定されることが多いが、初日は集団スタートのロードレース。土曜日となる2日目にタイムトライアルが設定された。

2022ジロ・デ・イタリアは開幕からの3日間をハンガリーで過ごす

●第105回ジロ・デ・イタリアの最初の3ステージ

5月6日(金)ブダペスト〜ビシェグラード195km
5月7日(土)ブダペスト(個人タイムトライアル)9.2km
5月8日(日)カポシュバール~バラトンフュレド201km

●これまでにイタリア以外で開幕したジロ・デ・イタリア
1965 サンマリノ
1966 モンテカルロ(モナコ)
1973 ベルビエ(ベルギー)
1974 バチカン市国
1996 アテネ(ギリシャ)
1998 ニース(フランス)
2002 フローニンゲン(オランダ)
2006 スラン(ベルギー)
2010 アムステルダム(オランダ)
2012 ヘアニング(デンマーク)
2014 ベルファスト(北アイルランド)
2016 アペルドールン(オランダ)
2018 エルサレム(イスラエル)

2022ジロ・デ・イタリアの開幕プレゼンテーションに集まった主催者や歴代王者のステファン・ロッシュ(左から3人目)、イバン・バッソ(右端)、ハンガリー出身の現役選手アッティラ・バルテル(右から3人目) ©LaPresse

中井飛馬がBMXレーシングU23年間王者に…女子は籔田寿衣が3位

BMXレーシング種目ワールドカップシリーズの最終戦となる第8戦が2021年10月31日にトルコのサカリアで開催され、男子U23カテゴリーで中井飛馬(日本体育大)が優勝し、シリーズタイトルを獲得した。また同カテゴリー女子の籔田寿衣(大阪体育大)がシリーズ3位となった。

第8戦を制した中井飛馬(中央) ©日本自転車競技連盟

10月末の2週にわたって開催されたワールドカップシリーズ第5〜8戦トルコ大会。日本チームは第5戦からU23カテゴリーで優勝2回を含む男女計5つの表彰台を獲得し、最終戦となる第8戦に臨んだ。

日本チームは負傷者などによるメンバー変更はなく、U23カテゴリーに男子2名、女子5名、そしてエリート女子には、東京オリンピック日本代表の畠山紗英(日本体育大)が参戦した。

籔田寿衣(左) ©日本自転車競技連盟

U23男子でシリーズ首位の中井が有終の美を飾る優勝

第5〜7戦では2位2回、4位1回を獲得している中井は、最終戦でも予選から安定した走りで決勝へ進出。決勝ではこれまでの3戦とは異なり、スタートから先頭に立って第1コーナーをトップで立ち上がった 第2コーナーで後続の選手の転倒もあり、終始独走状態でレースを進め1位でフィニッシュラインを通過。今シーズン第3、4戦に続く3勝目を挙げ、前日の第7戦終了時に確定していたシリーズランキングで1位を守り抜き、今シーズンより新設されたU23男子初代チャンピオンタイトルを日本へ持ち帰ることになった。

中井飛馬(左) ©日本自転車競技連盟

<中井飛馬 コメント>
悔しい展開のレースが続いていたのと、4連戦からの疲労も心配していたのですが、1日のペースをコントロールすることができ、最終戦を優勝で締めくくれたことはとてもうれしいです。 U23では、勝ち上がるためのプロセスやシリーズポイントのプレッシャーなど、新たな収穫を得られたシーズンとなりました。 この後はトレーニングの拠点としている米国に移動し、来シーズンに向けてもレベルアップに励んでいきます。最後に、コロナ禍の難しいシーズンを、フルにサポートいただいた皆さまに感謝しています。応援ありがとう ございました。

UCI BMXスーパークロスワールドカップU23総合優勝の中井飛馬(中央) ©日本自転車競技連盟

<大会結果 男子 Under23>
優勝:中井飛馬(日本体育大)
2位:Gargaglia Giacomo(イタリア)
3位:Bogaert Mathijn(ベルギー)
25位:増田優一(大阪体育大)

中井飛馬が初代シリーズタイトルを獲得 ©日本自転車競技連盟

U23女子は藪田ら日本勢女子が存在感を見せつけた

日本チームは第6戦に優勝し、3大会連続で決勝進出していた丹野夏波(早稲田大)が準決勝で敗退してしまったが、優勝を含む2回の表彰台を獲得している籔田と、第5戦で決勝へ進出し た西村寧々花(Gan Trigger)の2名が決勝へ駒を進めた。決勝では籔田、西村ともにスタートで両脇の選手にブロックされ、後方から追い上げる展開となった。籔田は2つ順位を上げるが、表彰台には一歩届かず4位でフィニッシュ。西村は8位で大会を終えた。

籔田寿衣がUCI BMXスーパークロスワールドカップ女子U23シリーズ3位 ©日本自転車競技連盟

日本チーム女子は、今シーズン全8戦中4戦のみの参戦となったが、籔田がシリーズランキングで3位を獲得。丹野は6位、西村は10位となった。

<籔田寿衣 コメント>
最終戦の決勝では、連日の疲労から理想の展開とはならず表彰台を逃しましたが、今遠征の4戦で1年半取り組んできた成果を出すことができて満足しています。最後はシリーズポイントでも3位に入れたので、来シーズンはよりコンスタントなリザルトと、世界選手権大会でのパフォーマンスも視野に入れ、オフシーズンのトレーニングに取り組みたいと思います。たくさんの応援、サポートをいただきありがとうございました。

西村寧々花(Gan Trigger) ©日本自転車競技連盟

<大会結果 女子 Under23>
優勝:rindjonc Lea(フランス)
2位:Petersone Vineta(ラトビア)
3位:Burford Thalya(スイス)
4位:籔田寿衣(大阪体育大)
8位:西村寧々花(Gan Trigger)
11位:丹野夏波(早稲田大)
18位:酒井亜樹(桃山学院教育大)
19位:野村凪沙(Ace Race Australia)

エリート女子の畠山紗英は苦難の五輪イヤーを終える

前日の第7戦に続き、今シーズン4大会目となる決勝進出を決めた畠山は、スタートで両サイドより挟まれてしまい、最下位からのスタートとなった。得意のジャンプセクションで2選手を抜かし、最終コーナーまでにもう1選手を交わして最終5位でゴールとなった。表彰台には届かなかったものの、自身最高位の3位に次ぐリザルトを残した。

畠山紗英(左) ©日本自転車競技連盟

<畠山紗英 コメント>
前日の第7戦に続き、強い気持ちを持って走る展開でレースに臨みました。結果としては5位と表彰台は届きませんでしたが、東京オリンピックでの怪我後初のレースだったので、自分のパフォーマンスと位置を確かめることができ、来シーズンに向けてもポジティブな課題を得ることができました。2021年は自身のレース人生で一番大きなシーズンでしたが、支えていただいた皆さんに感謝しています。一度日本に帰国し、まずは次なるシーズンへ向けての体制づくりに注力していきます。

畠山紗英 ©日本自転車競技連盟

<大会結果 女子エリート>
優勝:Smulders Laura(オランダ)
2位:Stancil Felicia(米国)
3位:Pajon Mariana(コロンビア)
5位:畠山紗英(日本体育大)

中根英登がPOCヘルメットを保育園の年長園児に寄贈

EFエデュケーションNIPPOの中根英登が11月2日、愛知県東浦町の子供たちに子供用自転車ヘルメット「POCito Omne SPIN」を寄贈。園児に一つずつ渡すとともに、正しい装着方法を説明した。

園児1人ずつヘルメットを手渡す中根英登 ©三井至

愛知県でも10月1日施行の条例改正により、大人から子供まで自転車乗車時のヘルメット着用が努力義務になった。中根はこれを機に、これから自転車の乗り方を覚えていく保育園児に、欧米で定着している自転車用ヘルメットを寄贈。

今回のヘルメット寄贈にあたっては、中根が所属するEFエデュケーションNIPPOのスポンサーPOC社の日本代理店、フルマークス(FULLMARKS Inc.)が協力した。

東浦町の神谷明彦町長に目録を渡す中根英登 ©三井至

東浦町庁舎で神谷明彦町長に目録を渡した中根は、東浦町立森岡保育園の年長クラスの園児たち17名全員にPOCito Omne SPINを一つずつ渡して正しい装着方法を説明した。

POCito Omne SPIN ©三井至

中根自身もヘルメットのおかげで重大傷害を回避できた経験を持つ

「10月1日に条例が改正・施工されたことをきっかけに、ヘルメット着用への普及につながればと思い、チームおよびPOC社の協力もあって、今回の活動にいたりました」と中根。

正しく装着することが大事だ ©三井至

「自転車はとても便利な移動手段です。下り坂では子供たちであってもクルマと同じくらいのスピードが出ることもあります。自転車に乗っている時、転んでしまったり交通事故にあってしまった時に頭部を守ってくれる唯一のアイテムはヘルメットです。

正しい装着方法を教える ©三井至

当然、よりスピードが出るプロの自転車ロードレースではヘルメット着用が完全に義務付けられています。そのような速いスピードからクラッシュや転倒してしまった時でも、ヘルメットが頭部をしっかり守ってくれ、命を守ってくれます。実際、過去に激しく落車してしまった際に、強い衝撃をヘルメットが吸収してくれたお陰で頭部へのダメージを全く受けることなく助かった経験があります。

東浦町立森岡保育園の年長クラスの園児たち17名全員に子供用自転車ヘルメットを提供 ©三井至

子供たちが着用することで親世代もヘルメットを着用するようになればと思い、今回は森岡保育園の年長クラスの園児たちへ、ヘルメットを手渡しさせていただきました」

東浦町立森岡保育園を訪れた中根英登 ©三井至

過酷な環境で頂点に立つための実戦型ヘルメットIZANAGIに新色

自転車レースにおいてヘルメットに求められる三大要素「冷感」「軽量」「空力」を融合し、至極のフィーリングを実現した、過酷な環境で頂点に立つための実戦型ヘルメット、オージーケーカブトのIZANAGIに、新色としてG-1マットオリーブオレンジ、G-1パールホワイトレッドが追加された。

さまざまな条件下で行われる自転車レースにおいて、特定の性能に特化し、用途に応じて最高のパフォーマンスを発揮するKabuto独自の開発オペレーション「カブトコンセプト」を投入した最高峰モデル。

G-1パールホワイトレッド

IZANAGI(イザナギ)

価格:税込み3万8500円
2021年11月中旬発売予定
新色: G-1マットオリーブオレンジ、G-1パールホワイトレッド
サイズ(頭周のめやす/参考重量):XS/S(54-56cm/210g)、S/M(55-58cm/225g)、L(59-60cm/240g)、XL/XXL(61-64cm/260g)
<JCF(公財)日本自転車競技連盟公認>
<ヘルメット破損交換制度対象>

G-1マットオリーブオレンジ

・高性能を融合し “至極”のフィーリングを実現したフラッグシップモデル。
・空冷とフィット感、2つの要素を最大に引き出す「フローティング構造」のインテリアデザイン。
・大型エアインレット採用。効率のよいエア導入と強度を両立するレインフォースメント・ブリッジ採用。
・Kabutoが考える、高温多湿な日本の夏を考慮した、エアルートデザイン。
・Boa®フィットシステムを搭載した「KBF-2」アジャスターを採用。
・両サイドへの2段階調整が可能な新機構・ヘッドレスト&「上下8段階」調整機能。
・瞬間消臭繊維MOFFに撥水をプラスしたあごひも。
・用途に合わせて選べる実用性の高い3種類の内装。
・額から目への汗の浸入を防ぐ「ウルトラスウェットパッド-03」同梱。
・アイウェアをしっかりキープするノンスリップラバー同梱。
・ヘルメット破損交換制度の対象。

●kabutoの商品詳細ページ

自転車の廃タイヤをファッションにしたイタリア産チンゴーマ

自転車の廃タイヤ・廃チューブから生み出すイタリアのSDGsに取り組むエコ&サスティナブルファッションブランド、チンゴーマが日本に2021年10月から入荷されるようになった。

細くて柔らかいという特性上、裁断・裁縫などすべての工程が手作業で行われている

チンゴーマ(Cingomma)は自転車の廃タイヤ・廃チューブからファッションアイテムを生み出すイタリアのエコ・サスティナブルファッションブランド。イタリアでは毎年38万トンものタイヤが廃棄処分され、その現状を改善したいという思いから、その価値観・倫理観を体現すべくブランドが立ち上げられた。

クルマのタイヤとは異なり、細く、柔らかく、伸縮性もある軽量な自転車用タイヤはバッグやベルトに向いている

タイヤから生み出されたカバンやベルトなどのアクセサリーは、そのタイヤ・インナーチューブがいままでに走ってきた歴史が刻まれている。またタイヤそのもののデザインを残したエッジの効いたデザインと優れた耐久性・撥水性そして機能性を叶えた、アクティブかつファッショナブルなライフスタイルを演出する。

Backpack CHINGZAI3、4万1636円(税別)
YouTattoo Belt、1万3363円(税別)
特殊な消毒・洗浄方法で、廃タイヤ・チューブをゴム特有の匂いも少ない清潔な上質な素材へと変化させる
自転車で世界一周を144日間で成し遂げギネス世界記録にも認定された女性パオロ・ジャノッティとのコラボ商品も
ソールがタイヤを利用して作られたシューズやオーガニックコットンで作られGOTS認証を獲得したTシャツなども
内側のデザインはイタリアの街頭にある看板の表面などを利用した日本では見かけないポップなデザインが施されたものも

●チンゴーマの日本語ホームページ

サイクルボール冬期シーズン開幕…全制覇賞など大詰め

サイクリングアプリ「ツール・ド」を使って日本各地の1周コースの制覇を目指すサイクルボールは、11月1日からseasonⅡの冬期シーズンが始まった。四季折々のコース挑戦企画は、2022年1月31日で全期間が終了。年間を通して完走したコース数に応じてもらえる豪華商品、願い(年間部門)の獲得に向け、ラストスパート期間になる。

6月1日から開始し、春・夏・秋・冬の4期に分けて開催しているサイクルボールもいよいよ、冬期をもってファイナルとなる。

サイクルボールSeasonⅡでは、全ステージ制覇だけでなく、開催期やテーマごとのコンプリート賞など幅広い「願い」が用意されている。全ての1周コースを制覇したい強者から、一部のコースのみを走る人まで、幅広い層のサイクリストが楽しめるイベントとして定着した。

●サイクルボールのアーカイブ

サイクルボール SeasonⅡ -グランボール制覇の旅-
・内容:サイクリングアプリ「ツール・ド」を使って日本各地の1周コースの制覇を目指す
・参加費:無料
・期間:2021年6月1日(火)~2022年1月31日(月)
【春期】2021年6月1日(火)~6月30日(水)
【夏期】2021年7月1日(木)~8月31日(火)
【秋期】2021年9月1日(水)~10月31日(日)
【冬期】2021年11月1日(月)~2022年1月31日(月)
・主催:(一社)ルーツ・スポーツ・ジャパン
・共催:(一社)淡路島観光協会、茨城県かすみがうら市、御殿場市スポーツタウン推進連絡会、福島市相馬市二本松市伊達市観光圏協議会、一般社団法人石巻圏観光推進機構、(一社)美しい伊豆創造センター、狩野川周辺サイクル事業推進協議会、阿蘇サイクルツーリズム学校「コギダス」協議会、和歌山県由良町
・協力:新潟県佐渡市
・事務局:ツール・ド・ニッポン
●サイクルボールのホームページ