シャンパーニュ輸出は日本が3位…これからはワイン旅行も促進

フランス北東部に位置するグランテスト地方は地方観光局とシャンパーニュ委員会が同地の銘酒″シャンパーニュ“をワインツーリズムを通してさまざまに体験できる観光要素を集めたブランド「シャンパーニュ、極上のライフスタイル(La Champagne, Refined art de vivre)」を打ち出した。

ブランド立ち上げの発端となったのは、2015年7月4日に『シャンパーニュの丘陵、メゾンとカーヴ』がユネスコ世界遺産に登録されたこと。登録以降、シャンパーニュ地方では新たなイニシアティブと革新により、通常のワインカーヴ訪問にとどまらないオリジナリティあふれるシャンパーニュ産地の観光素材が多く生まれている。

シャンパーニュ大通りをサイクリング © Fred Laures

このような背景があって、シャンパーニュをワインツーリズムの面でのプロモーションを強化しようと、観光推進に関わる公的機関のグランテスト地方観光局が、シャンパーニュ地方ワイン生産同業委員会(シャンパーニュ委員会)と手を組み、旅行関連事業者の協力を得て、ワインツーリズムの共有ブランド「シャンパーニュ、極上のライフスタイル」を2016年に立ち上げた。

ぶどう畑を行く ©Alexandre Couvreux

ブランドの基準を満たした観光素材の提供者はアンバサダーとして登録され、現在約100の事業者が7つのカテゴリー(シャンパーニュメゾン/協同組合/シャンパーニュのブドウ栽培・醸造家、宿泊施設/レストラン、シャンブルドット、インバウンド旅行社、ワインツーリズム事業、レストラン、イベント)に登録されている。

オーヴィレーのブドウ畑 ©Fred Laures
©Osmany Tavares

アンバサダーの選定基準には、観光素材がシャンパーニュと直接つながりがあること、シャンパーニュAOC圏内またはシャンパーニュの5つのAOC県(エーヌ県、オーブ県、オートマルヌ県、マルヌ県、セーヌエマルヌ県)に位置すること、クライアントがシャンパーニュの真の洗練された体験を得ることができる、などの項目が定められている。

●アンバサダーについての情報はブランド公式サイトで(英・仏)

シャンパーニュ・デュ・レダントゥール ©Alexandre Couvreux

ジャン・ロットネール グランテスト地方圏議会議長
「世界遺産登録以降、シャンパーニュ産地を訪問するオリジナリティafu

れる観光素材が増え、旅行者には多くの体験が可能になっている。世界遺産の称号とプレミアムなワインツーリズムの双方を備えたいま、もっと多くの日本人旅行者に、より長くシャンパーニュ地域に滞在してほしい」

マクシム・トゥバール シャンパーニュ地方ワイン生産同業委員会(C.I.V.C.)共同会長兼ぶどう栽培・醸造業者組合長
「日本はシャンパーニュの輸出先として米国、英国に次いで第3位。ワインツーリズムでも重要市場としてとらえている」

ブドウ畑の中をシトロエンでドライブ ©Fred Laures