東京五輪の1年延期でツール・ド・フランスと日程重複する問題が

2020東京五輪が1年延期され、2021年7月23日(金)から8月8日(日)までの日程で開催されることが発表された。これにより世界最大の自転車レース、ツール・ド・フランスの開催と重複する事態となり、ツール・ド・フランス側がすでに発表している日程を変更する必要に迫られている。

コペンハーゲンで開幕する2021ツール・ド・フランスのコースプレゼンテーションをするクリスティアン・プリュドム ©ASO_G.Demouveaux

2021年のツール・ド・フランスはデンマークのコペンハーゲンで開幕することから移動日を加味した1日増の24日間で行われる。7月2日(金)にコペンハーゲンでのタイムトライアルで開幕し、同国で3日間を過ごし、大会4日目の5日(月)に選手らは空路で移動。6日(火)からフランスでのステージとなる予定だ。

現在発表されているのは最初の3日間と、最終日が7月25日(日)となること。コース全容は2020年10月中旬に発表されるはずだ。

2020年は東京五輪にツール・ド・フランス側が配慮

2020年のツール・ド・フランスは東京五輪に配慮して開催日程を通常より1週間早めていて、6月27日(土)から7月19日(日)まで開催される予定で現在も新型コロナウイルス感染の状況を見守っている。当初の2020東京五輪での男子ロードは開会式翌日の25日(土)に計画されていたので、ツール・ド・フランスで完走を果たした選手も中5日の余裕があった。

©A.S.O. / Thomas-MAHEUX

自転車男子ロードは五輪での最初の決勝種目が慣例

近年の五輪では開会式翌日の競技初日に最初の決勝種目として自転車競技男子ロードが開催される。その理由は、町々をつないで走るロードレースは開催都市の全容を世界中に知らせるのにうってつけの種目であるからだ。とりわけ男子ロードは選手数が多く、空撮や併走による映像でその都市の魅力をあますことなく配信するというねらいがあった。

これは2020年に開催予定だった東京五輪でも適用され、1年延びて開催される2021年実施の東京五輪でも同様だ。つまり五輪がスライドしたことによって五輪男子ロードが開催される7月24日(土)は、このままだとツール・ド・フランス出場選手は最終日前日を走っているということになる。

五輪で行われる自転車競技はロード以外にもトラック、MTB、BMXがあり、半月以上の日程で開催される五輪の全期間で競技が行われる。仮にロードが五輪開幕直後に組み込まれる日程でなければ、この問題は解決できることになるのだが。

国際自転車競技連合(UCI)は五輪延期に肯定的で、日程調整にも協力を惜しまない。ASOとしてもそうでありたいはずだが、すでに発表されているデンマークでの3日間の計画を修正することは容易なものではない。ツール・ド・フランスという観光アイテムを重視するフランス国内のコースならまだしも、他国におじゃまするだけに関係者はその調整に頭を抱えているかも知れない。

●ツール・ド・フランスのホームページ

クリテリウム・ドーフィネ延期…UCIが6月1日まで大会中止措置

国際自転車競技連合(UCI)は4月1日、新型コロナウイルス感染拡大を受けて自転車レースの開催中止措置を6月1日まで延長すると発表した。これによりASOは5月31日から6月7日まで開催される予定だったフランスのクリテリウム・デュ・ドーフィネを延期することを決めた。

クリテリウム・デュ・ドーフィネ第6ステージ © ASO/Alex BROADWAY

UCIは3月18日の通知で、大会中止は4月末までとしていたが、欧州を中心に依然感染拡大が続く状況により、延期を決めた。

クリテリウム・デュ・ドーフィネは同じ主催者が運営するツール・ド・フランスの前哨戦と言われ、シーズン中盤の重要なステージレースだった。ASOはUCI、レースの開催エリアとなるオーヴェルニュローヌアルプ地域や関係者と合意し、月31日にクレルモンフェランからスタートする予定だったレースのスケジュール変更を決定しました

今後はシーズン後半での開催を模索するが、ジロ・デ・イタリアなどの長丁場のレースも日程変更されるだけに新たな日程がUCIから割り当てられるかは保証されていない。

●クリテリウム・デュ・ドーフィネのホームページ

MTBテクニックを楽しく磨くフリーライドパークに行ってきた

東京五輪のMTBレースが開催される静岡県に2019年末、MTB専用練習場「DKフリーライドMTBパーク」がオープンした。沼津市の愛鷹運動公園内の市有地を活用してプロMTBライダー高橋大喜さんが運営する。

エアバッグに着地するジャンプ練習だが、かなり怖い

オフロードのあらゆる動きに対応するスキルアップ講習も

MTB愛好家が技術力向上を図るための常設コースをスキルパークと呼ぶ。ガタガタの未舗装路を走るときに必要とされているターン、ジャンプ、パンプと呼ばれる体重移動による推進、ドロップ(飛び降り)などの身体動作を楽しみながら身につけることができる。

海外ではよく公園内にスキルパークがあって、カナダ遠征時によく練習していた高橋さんがその手法を日本に持ち込んだ。長い距離を走るコースとは違い、短い距離のセクションを繰り返し楽しむタイプ。高橋さんがコースデザインから手がけ、仲間に手伝ってもらいながら造成した。

オフロード走行を知り尽くした高橋さんが分かりやすく指導してくれた

洗濯板のように凹凸があるパンプトラックでは、ペダルをこがずに体重移動だけで加速していく技術を練習する。上り部分では上にジャンプするように荷重を抜く。反対に下り坂でサドルに腰を下ろすように荷重を加える。その動作だけで前に進んでいけるのだ。

厳密にはさまざまなテクニックがあるのでいきなりすべてをやれと言われると混乱してしまうが、高橋さんが1周ごとに課題を教えてくれる。最初はまったく進まず、コースアウトして大転倒もしてしまったが、みるみるうちにうまくなっていく。

デコボコのあるパンプトラックで体重移動を覚える

この日はさらにジャンプ、コーナリングを練習。最後はジャンプ台からエアバッグに向かって着地するエリアに案内されたが、怖ろしくできるわけがない。高橋さんの演技を見て満足だ。

「東京五輪のMTB会場にも近いので、ここでMTBの楽しさを発信したい。県内のみならず首都圏から遊びに来てほしい」と高橋さん。

傾斜角のあるバンクでは身体を内側に倒すとうまく回れる

営業日は土日祝日の午前9時~午後4時。コース利用料は3000円。沼津市民と学生は2000円。小学生以下1000円。エアバッグ利用料2000円、コース利用込みで4000円など。オススメは高橋さんによるスクール(要予約)で、利用料など込みで1日7000円。レンタルMTBや防護パッドもある。

●DKフリーライドMTBパークのホームページ

初級者用と中級者用のジャンプ台がある

1つで2役! ロック付き防水バッグで楽に出歩ける

自転車ロックがバッグに変身し、盗難防止・防水・防刃機能付きのバッグが自転車錠に変身するので、荷物を自転車に置きっぱなしにして手ぶらで歩き回れるという「Overade LOXI」(オーバーレイドロクシー)が3月27日よりクラウドファンディングMakuakeで先行販売を始めた。

Free Spirit株式会社がクラウドファンディングサービスMakuakeで「1つで2役! 荷物は少なく快適に! 手ぶらサイクリストのためのロック付防水バッグの先行販売を開始。

「荷物を置きたいのに、 置き場所がない・・・」
「ちょっとコンビニに行くときに、 いちいちバッグを持って出かけるのが面倒」
「カゴを取り付けたいけど、 ママチャリみたいに見えて嫌だ」
「余計な荷物を自転車に置いていきたいけど、 盗まれないかどうか不安・・・」

このようお悩みを解決するためにフランスで開発されたのがOverade LOXIだ。バッグの第2層はガラス繊維、ポリエステル、高分子量ポリエチレン (UHMWPE) をブレンドした耐カット生地。パネルは特殊なUHMWPE素材の糸で縫い付けられ、刃物による盗難の被害から保護する。 

容量4LのSサイズ 、 容量9LのLサイズ の2サイズから選べる。最安値は1万4700円(送料&税込み)

●Overade LOXIのクラウドファンディング

曲がる方向を明るくし、対向車検知でハイビーム切り替えするライト

LEDライトで日本のトップシェアを誇るGENTOS(ジェントス)がハイビームを自動切り替えしたり、カーブで車体が傾いた側のサイドライトを点灯させるFangシリーズ「AX-1000R」を発売した。取り扱いはインターマックス

GENTOSは1978年創業。2001年にいち早く日本にLEDライトを導入した。日本のメーカーとして徹底的に品質にこだわり、JIS規格やIEC規格よりも厳しい基準でテストを行っている。 絶大な信頼は官公庁、消防、警察、自衛隊、医療の現場や防災目的、レジャー、スポーツ界で幅広く使われているという。

AX-1000Rはスマートセンサーシステム搭載によりスイッチ操作不要。耐塵・耐水(IP66準拠)。1m落下耐久。オート機能として曲がる方向に照射・調光・ON・OFF を自動で行う。

●インターマックスのホームページ

宇都宮ブリッツェン新規女性ユニット、BLITZEN LOVERSデビュー

栃木県宇都宮市を拠点とする地域密着型のプロ自転車ロードレースチーム「宇都宮ブリッツェン」を運営するサイクルスポーツマネージメントが、自転車業界を盛り上げる女性ユニット「BLITZEN LOVERS(ブリッツェンラヴァーズ)」を2020年4月1日にデビューさせた。

BLITZEN LOVERSのメンバー。左からMerry、倉瀬満帆、YUU、中愛、谷晴香

2019年に実施されたオーディションを経て、5名のメンバーが決定した。

ユニットのコンセプトは「虹」

サイクリストやレースファン、多くの人々をつなぐ架橋となり、性別や年齢層を問わず誰からも愛されるユニットとなるよう願いを込めてコンセプトとした。個性豊かなメンバーであることを虹の色彩で表現している。 

BLITZEN LOVERSは、自転車競技を通して彼女たちならではの視点から自転車の魅力を発信する女性ユニットとして誕生。サイクルイベントへの参加や、ステージMCなどのパフォーマンスに加え、InstagramやTwitterなどSNSを活用した広報活動を中心に活動していくという。

谷晴香(たにはるか)6月7日生まれ。O型。広島県出身
中 愛(なか あい) 9月8日生まれ。A型。神奈川県出身
YUU(ユウ)6月29日生まれ。B型。栃木県出身
倉瀬真帆(くらせまほ)1月31日生まれ。A型。愛媛県出身
Merry(メリー)4月4日生まれ。A型。東京都出身

イベントデビューは2020年5月9日・10日に開催される国内ロードレースツアーJプロツアー宇都宮ラウンド『宇都宮ロードレース・宇都宮クリテリウム』での出演を予定。スケジュールは変更になる場合もある。

以降の活動については、 昨今の情勢をみながら公式SNS(Twitter・Instagram)、5月より開設予定の公式ホームページで随時発信予定。

サイクルウェアの提供はPandani

BLITZEN LOVERS公式アカウント
Twitter(2020年4月1日より運用開始)
Instagram(2020年4月1日より運用開始)