マイヨジョーヌをオークション…アフリカの子どもに自転車51台を提供

ツール・ド・フランスとルコックスポルティフは12月14日、パリ市内のホテルでツール・ド・フランスのマイヨジョーヌをオークションする催しを開催し、7650ユーロ(約100万円)を調達し、ケベカ協会を経由してアフリカの子どもたちに自転車51台を提供。若い学生が簡単に学校に到達する機会を増やした。

2019ツール・ド・フランスで作られた20タイプのマイヨジョーヌ ©A.S.O./P.Ballet

2019年の第106回ツール・ド・フランスは個人総合1位の選手が着用する黄色いリーダージャージ、マイヨジョーヌが考案されて100年目。それを記念して各ステージの象徴的なイメージをあしらった20枚の特別ジャージがデザインされた。

20枚のマイヨジョーヌはアフリカの子どもたちに自転車を提供する活動を続けるケベカチャリティを通して役立てられることになる。

マイヨジョーヌ仕様のケベカバイク

このうち4台の自転車はツール・ド・フランスの4賞ジャージをイメージしたもの。2019年大会の各賞受賞者によるサインが入っているという。

●ツール・ド・フランスのホームページ

エタップ・デュ・ツール日本人エントリー枠を発売

ツール・ド・フランスの1区間を走る一般参加レース、エタップ・デュ・ツール・ド・フランスが2020年7月5日に南仏のニースを発着とする177kmで開催され、公式ツアー会社となる国際興業が日本人向けのエントリー枠を発売した。日本人枠は20。エントリー料は3万3000円。

2019エタップ・デュ・ツール ©A.S.O. Aurélien Valatte

1万6000人が参加する人気レースは公式サイトでの応募がわずか数時間で完売。ただし日本を含めた数カ国には国別の出場枠が用意され、各ツアーエージェントからの参加が残されている。

30回目の節目となる2020年大会は、国際空港が市内から至近の位置にあるとともに、スタートとゴールが同じということもあって例年になく参加しやすい設定。コースは2020ツール・ド・フランスの第2ステージと同じもので、標高1500m以上の峠が2つある。アルプスやピレネーで開催された大会に匹敵する過酷さが売り物。

国際興業の参戦ツアーはすでに発売終了し、今回はエントリー枠のみの販売。参加者は独自で往復航空券や宿泊先を手配する必要がある。

2019エタップ・デュ・ツール ©A.S.O. Aurélien Valatte

エタップ・デュ・ツールは初ニース…7月5日に開催へ

ツール・ド・フランスの過酷さをイヤでも体験してしまうのがエタップ・デュ・ツール

●国際興業のエタップ・デュ・ツール参戦ツアーサイト
●エタップ・デュ・ツール・ド・フランスの公式サイト

パリ〜ルーベやリエージュ〜バストーニュ〜リエージュなどでASOが一般レース開催

ツール・ド・フランスを主催するASOがシクロスポルティーブと呼ばれる一般参加イベントの日程を発表。2020年3月14日にパリ〜ニースチャレンジ、4月11日にパリ〜ルーベチャレンジ、同25日にリエージュ〜バストーニュ〜リエージュチャレンジが開催される。現在参加者募集中。

2019エタップ・デュ・ツール ©A.S.O. Aurélien Valatte

ステージレースのパリ〜ニースはニースにゴールする最終ステージだけの走行だが、3レースともに世界のトッププロが走るコースがスタートからゴールまでまったく同じ。プロと同じ過酷さが体験できるのでとても人気があるイベントとして定着している。

パリ〜ルーベは「北の地獄」と呼ばれるアランベールの石畳がコースとなり、有名な「アルブルの交差点」も走行する。リエージュ〜バストーニュ〜リエージュも激坂で知られるラ・ルドゥトの丘を上る。

さらに魅力的なのはアマチュア選手が走った翌日にホンモノのプロレースが開催されること。パリ〜ニースは2020年3月8日から15日の開催で、最終ステージの前日に一般レースが行われる。パリ〜ルーベは4月12日で、一般レースはその前日。リエージュ〜バストーニュ〜リエージュのみ4月18日開催なので一般レースは1週間後の開催となる。

●パリ〜ニースチャレンジの参加者募集サイト

●パリ〜ルーベチャレンジの参加者募集サイト

●リエージュ〜バストーニュ〜リエージュチャレンジの参加者募集サイト

エタップ・デュ・ツールは30年記念で初ニース

こういったASOの一般参加イベントの象徴であるエタップ・デュ・ツールは2020年で30回目の開催。1万6000人の参加者が7月5日にツール・ド・フランス第2ステージとまったく同じコースに挑む。エントリーは数時間で満員になったが、各国の公式エージェントに割り振られた出場枠が残っている。
●日本の公式エージェントは国際興業

またフランス以外でも「エタップ・バイ・ル・ツール・ド・フランス」と題した一般参加レースが開催される。2020年はフランスを含めて12カ国、タイ、中国、メキシコ、フィンランド、モロッコ、オーストラリア、米国、コロンビア、ブラジル、英国、インドネシアで行われる。

エガン・ベルナルが中国の伝統的服装で自転車に乗る

3回目の開催となるツール・ド・フランス・シュコダ上海クリテリウムが11月16日に中国の同地で開催される。前日にはツール・ド・フランス総合優勝のエガン・ベルナル(コロンビア、イネオス)らの出場選手がメディアデーとしてさまざまな催しに参加した。

エガン・ベルナルが中国の上海に登場 ©A.S.O. Pauline Ballet

大会にはベルナルをはじめ、ロット・スーダルのカレブ・ユワン(オーストラリア)、バーレーン・メリダのビンチェンツォ・ニーバリ(イタリア)、ユンボ・ビスマのステーフェン・クライスバイク(オランダ)、ミッチェルトン・スコットのマッテオ・トレンティン(イタリア)らが参加。海外勢は17選手、中国は28選手がクリテリウムレースに挑む。

中華料理作りに挑むビンチェンツォ・ニーバリ ©A.S.O. Pauline Ballet
中国のファンと自撮りするエガン・ベルナル ©A.S.O. Pauline Ballet
カレブ・ユワンがタレントのRachel YUXIと対決 ©A.S.O. Pauline Ballet

5年前より自転車に乗っている人が多い

「中国に戻ってきてとてもうれしい」とユワン。
「ツール・ド・北京に参加したのは5年前で、この日も時差ボケを感じさせることなく、高層ビルの58階に位置するリッツカールトン・レストランからのパノラマ風景を写真で納めた。

カレブ・ユワンがあまりにも決まりすぎている ©A.S.O. Pauline Ballet

「大都市の特別な雰囲気が好き。今回のサーキットでは、観客は一瞬で通過してしまう古典的なレースコースとは異なり、集団の走りを数回見ることができる」

「中国の人たちのサイクリング知識がヨーロッパと同じくらい高いかどうかは分からないけど、スポーツへの関心は高まり続けている。2014年に訪れたときは街でそれほど多くのサイクリストを見なかったから」

カレブ・ユワンがあまりにも決まりすぎている ©A.S.O. Pauline Ballet

クライスバイクとヘーシングは町にくり出して朝食

「こんな巨大な街でペダルを踏むことができるなんてスゴい」と、2019ツール・ド・フランス総合3位のクライスバイク。

「上海を評価するには、早起きが必要。交通量の多さを見るために夜明けに目覚めてロベルト・ヘーシンクとともに自転車の乗って公園で散策したんだ。地元料理がたくさんあふれる旧市街のカフェで100%地元の朝食を口にしたよ。すべて興味深かった」

●ツール・ド・フランス・シュコダ上海クリテリウムのホームページ

エタップ・デュ・ツール日本人参戦枠を指定ツアー会社が発売

ツール・ド・フランスの1区間を走る一般参加レース、エタップ・デュ・ツール・ド・フランスが2020年7月5日に南仏のニースを発着とする177kmで開催され、公式ツアー会社となる国際興業が日本人参戦枠を2019年11月1日に発売する。

2019エタップ・デュ・ツール ©A.S.O. Aurélien Valatte

1万6000人が参加する人気レースは公式サイトでの応募がわずか数時間で完売。ただし日本を含めた数カ国には国別の出場枠が用意され、各ツアーエージェントからの参加が残されている。

30回目の節目となる2020年大会は、国際空港が市内から至近の位置にあるとともに、スタートとゴールが同じということもあって例年になく参加しやすい設定。コースは2020ツール・ド・フランスの第2ステージと同じもので、標高1500m以上の峠が2つある。アルプスやピレネーで開催された大会に匹敵する過酷さが売り物。

国際興業の参戦ツアーはニース往復航空券とニース市内のホテルがセットになったものと、エタップ・デュ・ツール・ド・フランス参戦後にホンモノのツール・ド・フランスを2ステージ観戦するものが用意されている。どちらもすでに完売しているエントリー枠がついている。

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エタップ・デュ・ツールは初ニース…7月5日に開催へ

ツール・ド・フランスの過酷さをイヤでも体験してしまうのがエタップ・デュ・ツール

●国際興業のエタップ・デュ・ツール参戦ツアーサイト
●エタップ・デュ・ツール・ド・フランスの公式サイト

2020東京、被災地への思い…ツール・ド・フランス最多優勝に挑むフルーム

2020年にツール・ド・フランス史上最多タイの5勝目に挑むクリストファー・フルーム(英国、イネオス)が2019年10月24日、さいたま市立大宮国際中等教育学校の中1生徒を前に胸のうちを語った。

フルーム先生(右)とASOのさいたま担当クレモン・ギャルジー氏

フルームは10月27日に開催されるツール・ド・フランスさいたまクリテリウムに出場するために来日。今回の学校訪問は、ツール・ド・フランスを語る夢授業「さいたまクリテリウムDREAM TEACHER」として教壇に立った。生徒たちのほとんどは自転車競技のみならずツール・ド・フランスにほとんど関心がなかったが、フルーム先生を講師に招くにあたって事前に周到に学習。

この日は世界最大の自転車レースと認識するツール・ド・フランスで4度の総合優勝を誇る選手を迎えるにあたり26人の生徒も先生も緊張気味。それでもおもてなし精神を発揮し、フルームをスーパースターとして迎えつつ、頭によぎった質問をぶつけるなど貴重な時間を過ごした。

優等生フルームも中学時代は勉強嫌い?

マイヨジョーヌの思いを語るフルーム先生

●ケニアのナイロビで生まれて、12、13歳で南アフリカへ。今日の生徒さんと同じ年の頃はどんな生徒だったのですか?

フルーム●ベストスチューデントじゃなかった。

勉強ができるほうじゃなかったかも知れないけど、学校はとても楽しかったです。スポーツが大好きで、とりわけ自転車には情熱を持っていましたね。

●これまで6回のさいたま参戦でさまざまな日本の伝統文化やスポーツに挑戦。最も印象に残ったことは?

中学生による和楽器演奏も楽しんだ

フルーム●最も印象に残ったのは(埼玉栄高を訪問した)相撲です。相撲というのがどんなものなのかまったく知らなかったんですが、彼らのトレーニングは大変なもので、伝統的なルーティーンに則ってしっかりと実力をつけていくという世界に感銘を受けました。

●もし日本に生まれて、今日のような授業を受けて育ったらどんな人生になったと思いますか?

フルーム●私が育ってきた環境とはあまりに異なるので、イメージするのはとても難しいけどですが、こんな素敵な教育環境にいたらボクも人生の中でまた異なる感銘を受けて、違う道を進んでいたかも知れませんよね。

●2020年はツール・ド・フランス終了後6日後に東京オリンピック男子ロード。参加を前提としてシーズンに臨みますか?

フルーム●その通りです。ベストコンディションでツール・ド・フランスを走って、そのままの勢いで東京五輪に挑みたい。幸いなことに今日本にいるので、明日の10月25日にロードレースのコースをチェックしに行こうと予定しています。

さいたま市立大宮国際中等教育学校の生徒たちがフルーム先生と記念写真

●日本は地震や台風など災害が多い国。一方フルーム選手は骨折などの困難を乗り越えてツール・ド・フランス5勝目を目指すなど頑張っている。日本の人に向けてのメッセージを。

フルーム●日本は幾多の自然災害があってとても大変だと心を痛めています。今回も台風によってボクが大好きな人たちが困難な状況にあることを知っています。大事なことがあるとすればそれはツール・ド・フランスとよく似ています。1人ひとり、お互いを助け合うという気持ちではないかと信じています。ひとつのチームとなれば不可能なことも可能になる。必ずいつか困難であると思っていたことも、それがいい思い出となって記憶されているはず。頑張って下さい。

生徒1人ひとりにサイン色紙を手渡す。先生ももらっていました!

フルーム先生が中学でツール・ド・フランスを熱く語る

●ツール・ド・フランスさいたまクリテリウムのホームページ