KEENがコロナウイルスに立ち向かう人に10万足のシューズ提供

アウトドアシューズブランドのKEEN(キーン)が新型コロナウイルスの脅威と戦うために長時間の業務に携わっている人の足元にすこしでも快適さを提供しようと全世界で最大10万足のシューズ(約10億円相当)を提供する。 

新型コロナウイルスが世界中で猛威を振るい、多くの大都市では移動が制限され、それによって多くの人の健やかな生活が阻害され、経済にも大きな打撃を与えている中、「安全にアウトドアでリラックスしていただくためのシューズづくりを通して、KEENとして貢献できることがあると考えた」と今回のプロジェクトを発案した。

KEENは2003年の創業当時から二つの理念に従い、ビジネスを展開してきたという。
1) 個人とその家族のつながりを尊重すること
2) 地球に生きる市民として、多様性やアイデアを受け入れ、よりよい未来に向けて貢献していくこと

創業当初からの二つの理念に沿って、この状況下、休まずに現場で働く人と家族のために頑張っている人にプロジェクトを考えた。

難局に立ち向かっている知り合いや家族をご紹介してください。KEENのシューズを無料でお届けします。

今いちばん必要なのはシューズではないかもしれないが、シューズは人々が外に出て活動するには欠かせないもの。そしてシューズを作ることは、KEENの重要なミッションであり、最も得意とすることという。

「このような時だからこそ、私たち一人ひとりの強みを分かち合い、みんなでチカラを合わせればポジティブなインパクトを生み出せると信じています」

紹介にあたって、商品の購入は不要
紹介は1人1回まで。紹介者と受け取られる人は、18歳以上の日本在住の人。受け取る人には、後日受け取り方法が記載されたメールをKEENより送信。紹介者は、指定のページで希望のKEENシューズを選択。配布は予定配布数量に達した場合、または予告なく終了する場合がある。質問は、info.japan@keenfootwear.comまで。

●KEENの詳細ホームページ

ロードレースは4月末まで中止…主要大会を優先してシーズン再構成

国際自転車競技連合(UCI)は3月18日、ロードレース国際大会を4月末まで開催しないことを発表した。また2020シーズン日程を再調整し、グランツール3大会とモニュメントと呼ばれる伝統レースを最優先としてシーズンを組み直していく。

沿道に観客がいないコースを走るパリ〜ニース第5ステージ ©A.S.O. Fabien Boukla

自転車ロードレースが完全に休止した。テニスにおけるATPの決定と同様に、UCIが4月末まで国際カレンダーに登録されたレースを開催しないと発表した。この措置は、主催者、チーム、選手団体が出席した会議のなかで決定した。

新型コロナウイルス感染拡大を抑えることを最重要課題としながら、再開日のカレンダー調整にも動き出した。ジロ・デ・イタリア、ツール・ド・フランス、ブエルタ・ア・エスパーニャ、ミラノ〜サンレモやパリ〜ルーベなどのサイクリングモニュメントを利用可能な日程に配置していく。

「(東京五輪などの)国際的なスポーツイベントの日程を考慮しながら、多くの人たちが見られるようなシーズン日程を考えていきたい」とUCI。

ロードシーズンは男女とも2020年11月1日まで延長される可能性があるという。また大会の重複もあり得るとした。レース運営は柔軟性をもって1チームあたりの出場選手数を変動させることも想定した。多くのチームが不参加となったパリ〜ニースで、チームは7人から8人の選手数に変更してスタートした前例がある。

トラック競技などそのほかの種目は今後議論を重ねていき、発表するという。

●UCIのホームページ

VRならコロナウイルスでもミラノ〜サンレモは止まらない

ミラノ〜サンレモは新型コロナウイルス感染拡大を受けて3月21日に開催するレースの延期を余儀なくされたが、大会主催者RCSスポルトが黙っていなかった。同日の11時から18時まで(CET=中央ヨーロッパ時間)、ガーミンエッジとタックスとコラボしてミラノ〜サンレモの最後の57kmに挑むユニークな仮想サイクリング体験を楽しむことができる。

自宅にいながら春を告げるレース、ミラノ〜サンレモの最後の57kmを体験する機会を主催者が仮想世界として、現在困難な状況にいる世界中のサイクリストに提供した。RCSスポルトが3月17日(日本の18日)、ガーミンエッジとタックスと提携して作成されたミラノ〜サンレモ・バーチャルエクスペリエンスの発売を発表した。

このエキサイティングなコラボレーションは、現代の技術の力を通じて自転車ロードレースのモニュメントの一つを体験する機会を提供する。

VR体験で必要になるのはガーミンエッジサイクルコンピュータ(エッジ520、エッジ530、エッジ820、エッジ830、エッジ1000、エッジ1030など)。ルートにアクセスするため参加者はガーミンコネクトポータルに接続(アクセスは無料)。ミラノ〜サンレモ・バーチャルエクスペリエンスグループに参加し、グループのカレンダーから3月21日をクリックする。

参加者はミラノ〜サンレモとまったく同じ上りの負荷などが組み込まれたトラックをサイクルコンピュータにダウンロードする。これがスマートトレーナーとリンクされてペダルに画面通りの負荷を与えるというものだ。

タックスデスクトップアプリのユーザーは自分のプラットフォームにトラックをインポートし、衛星地図モードで自分のコンピュータ、タブレットやスマートフォンにインストール。モニターを前にしてペダルをこげばミラノ〜サンレモの仮想体験をさらに没入型にすることができる。

ミラノ〜サンレモの最後の57km

ミラノ〜サンレモの終盤には1982年に導入されたチプレッサと1961年からのポッジョ・ディ・サンレモがある。チプレッサの長さは5.6km超、平均勾配は4.1%。チプレッサを登った選手はフィニッシュラインまで9kmの地点でポッジョの上りに突入する。上りは3.7kmの長さで、平均勾配は4%未満。頂上の直前に8%の坂がある。

下りはヘアピンで、ターンの連続と非常にテクニカル。下り終わると2kmのまっすぐな大通りに突入しサンレモの街へ。残り850mで最後のターンとなるラウンドアバウト交差点で左に曲がり、残り750mでホームストレートで決着する。

ツール・デ・フランドル開催延期…ベルギー政府規制延長で

ベルギーの伝統的自転車レース、ツール・デ・フランドルが4月5日に予定していたレースを延期することになった。3月17日に発表した。第二次世界大戦でも中止されなかったベルギーの国民的レースが窮地に立たされた。

ツール・デ・フランドルは例年とほぼ同じ日程、4月5日に予定されていたが、新型コロナウイルスの拡散を防ぐためのベルギー連邦政府の措置により行われなった。

17日夜、連邦政府は新型コロナウイルス対策として多くの追加措置を課した。また、対策の期限を4月5日まで延長したことでツール・デ・フランドルを予定通りに開催する可能性がなくなった。

主催団体フランダースクラシックスのトマス・バンデンシュピーゲル最高経営責任者は「連邦政府によって課された新しい措置により、4月5日にツール・デ・フランドルを開催できなくなった。 今は自転車レースよりも重要な問題がある。私たちはみな、私たちのいつもの日常生活を再開できるようになることを願っている」とコメント。

ツール・デ・フランドルは、国際自転車競技連合(UCI)とチームや選手の代表者と競技して、2020年の後半に延期する可能性を模索していく。

●ツール・デ・フランドルのホームページ
●新型コロナウイルスに影響された自転車レース

北の地獄パリ〜ルーベの開催延期を主催者ASOが発表

「北の地獄」と呼ばれる石畳の悪路を走ることで知られるパリ〜ルーベは、新型コロナウイルス感染拡大を抑えるために当初の予定だった4月12日に開催しないことを主催者ASOが3月17日に明らかにした。国際自転車競技連合(UCI)も了承した。

北の地獄パリ〜ルーベ ©ASO Pauline Ballet

4月22日開催予定だったフレーシュワロンヌ、4月26日のリエージュ〜バストーニュ〜リエージュ、4月30日まら5月3日までのツアー・オブ・ヨークシャーも主催者ASOが延期を発表した。

ASOはUCIと緊密に連携し、関係者の助けを借りながらチーム、選手、観客が深く愛着を持っている春の伝統レースの新しい日程を調整していくという。

2019フレーシュワロンヌ ©ASO Gautier DEMOUVEAUX

感染拡大が深刻なイタリアではすでに人気自転車レースが相次いで開催延期を余儀なくされている。自転車レースを運営するRCSスポルトは、ティレーノ〜アドリアティコ(3月11〜17日)、ミラノ〜サンレモ(3月21日)、イルジロ・デ・シチリア(4月1〜4日)を延期。

8日間の日程で開幕したフランスのパリ〜ニースは、2日目からスタートとゴールに観客を入れない運営で継続。しかし最終日となる3月15日のレースを急きょ打ち切った。

さらにイタリア最大の自転車レース、ジロ・デ・イタリアの主催者RCSスポルトが5月9日から31日まで開催予定だったジロ・デ・イタリアを延期した。

2019リエージュ〜バストーニュ〜リエージュ ©ASO Gautier DEMOUVEAUX

国際自転車競技連合(UCI)は3月15日に声明を発表し、新型コロナウイルスによる危機的状況のために、4月3日まですべてのUCIカレンダー掲載レースを中止するよう主催者に要請。パリ〜ルーベなどはその対象外だったが、フランスの感染拡大を受けてエマニュエル・マクロン大統領が3月17日から30日間、EU非加盟国からの入国を停止。この発表後にASOも苦渋の決断を下した。

主催者はすべて「延期」と発表しているが、UCIはこれらの大会を国際カレンダーの中に再び日程を組み込めるという保証はないとしている。

●パリ〜ルーベのホームページ
●新型コロナウイルスに影響された自転車レース

東京五輪予選を含め自転車全競技が4月3日まで中止に

国際自転車競技連合(UCI)は2020年3月15日に声明を発表し、新型コロナウイルスによる危機的状況のために、4月3日まですべてのUCIカレンダー掲載レースを中止するよう主催者に要請した。日本では3月20日から22日に開催予定のツール・ド・とちぎが対象となる。

沿道に観客がいないコースを走るパリ〜ニース第5ステージ ©A.S.O. Fabien Boukla

各国自転車競技連盟と主催者の一部はすでにレースを延期・中止する決定を下しているが、UCIはプレスリリースを通じて、4月3日まで競技の凍結を要求した。新型コロナウイルスが蔓延する地域でこれ以上の健康被害拡大をしないことが目的。開催・非開催によって影響が生じる国際ランキングや五輪出場枠争いにおける公平性を確保する意味もある。

UCIは前週と週末に複数の危機会議を行って、大会の中止、国際ランキングの停止、東京五輪・パラリンピックの予選会停止という決定を発表した。以下はその概要。

世界保健機関(WHO)によって危険にさらされていると特定された地域の自転車競技主催者は、UCI国際カレンダー上のレースをキャンセルする必要がある。

UCI国際カレンダーのすべてのイベントが中止になることを受けて、すべての国際ランキングを停止。3月15日から再開通知の日まで、少なくとも2020年4月3日まで期間中のUCIポイントは停止される。

2019ジロ・デ・イタリア第19ステージ ©Fabio Ferrari / LaPresse

延期のジロ・デ・イタリアも再設定は保証できず

2020東京五輪・パラリンピックの国別出場枠の配分にも影響が生じる。すでにロード、トラック、パラサイクリング・トラックは出場枠争いが終了しているが、マウンテンバイク、BMXレース、BMXフリースタイル、パラサイクリング・ロードは2020年3月3日からと期日をさかのぼって停止。UCIは、国際オリンピック委員会(IOC)と国際パラリンピック委員会(IPC)と調整する。

現在のところは4月3日までのレースを見送るとしているが、収束に向けての道筋が見られない場合はさらに措置を延長する可能性もある。第二次世界大戦でも中止されなかったツール・デ・フランドルは4月5日開催予定。パリ〜ルーベは12日だ。

ジロ・デ・イタリアをはじめとした主要大会は「開催延期」と発表し、統括団体のUCIに新たな開催日程の割り当てを求めているが、カレンダー上の保証はないとした。プロレースは毎週末にレース開催されているだけに23日間にも及ぶグランツールがどこに移動できるかは不明だ。

●国際自転車競技連合のリリース